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韓国:統合進歩党、ニセ中央委-セルフ除名攻防の中で分党に突入
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統合進歩党、ニセ中央委-セルフ除名攻防の中で分党に突入

新党権派「セルフ除名」 vs 旧党権派「阻止」... 泥沼戦

キム・ヨンウク記者 2012.09.07 11:24

統合進歩党が本格的な分党の手続きに突入した。9月6日午後3時、姜基甲(カン・ ギカプ)代表が分党を宣言し、統合進歩党ソウル市党党紀委員会は午後6時30分、 キム・ジェナム、パク・ウォンソク、チョン・ジヌ、ソ・ギホ比例代表国会議員 4人の除名処理を強行した。

彼ら4人は除名処分を受け入れ、中央党紀委に異議申請をせず、直ちに議員総会 で除名の賛否投票をすることになる。いわゆる『セルフ除名』を強行しながら、 本格的な分党手続きに突入したのだ。

ソウル市党党紀委は、広域地方比例議員2人、基礎地方比例議員10人の除名も決 めた。彼らも懲戒の異議申請をしなければ、彼らは議員職を維持したまま無所属 で活動できることになる。

姜基甲(カン・ギカプ)代表は新党権派比例議員の議員総会招集要求を受け入れ、 7日の午後2時に国会213号でこれらの議員除名を決める議員総会を招集した。

▲写真の上左から時計方向に比例議員4人除名記者会見、イ・サンギュ・オ・ビョンユン議員議員総会結果発表、イ・ジョンミ スポークスマンの旧党権派中央委無効ブリーフィング、区庁長離党記者会見

除名処理された4人の比例議員は7日午前、国会記者会見場で「私たちは国民の 常識と目の高さより、ひたすら自分たちの主張だけが正しいと強弁する旧態と 覇権的な姿から決別しようと思う」とし「残念なことに、法規定上、比例代表は 離党した瞬間、議員職を失うことになり、やむをえず除名を受け入れるしか なかった」と明らかにした。

続いて彼らは「私たちは、決して個人やセクト的な利害関係で議員職に執着す るのではない」とし「国民のための議院活動に専念し、国民が望む進歩政治を するために、明らかな所信に基づいて自ら除名を受け入れる。これについての 国民の批判は謙虚に受け入れる」と明らかにした。

続いて新党権派側の区庁長たちも離党を宣言した。首都圏初の進歩政党区庁長 だった統合進歩党ペ・ジンギョ仁川市南洞区庁長、チョ・テクサン東区庁長も 国会で離党宣言記者会見を行い、「昨今の党事態を見て、私たちはこれ以上、 統合進歩党にいる理由を見つけられない」とし「自分たちの政治的利益だけを 追求する特定の勢力に振り回される統合進歩党は、もはや進歩の価値を実現 するのが難しく、その生命力は尽きた」と明らかにした。

旧党権派、単独で中央委を開催、セルフ除名を防ぐために党規改正

だが旧党権派側は6日午後8時、旧党権派の中央委員が単独で中央委員会を開き、 党規を改正した。旧党権派中央委員は、△電子会議および電子投票方式で選出 できない、△最初の院内代表選出および院内代表が空席の時は在籍議員3分の2 以上の同意で議員総会の招集権者を指名できる、△国会議員の除名は所属議員 3分の2以上の賛成で議決(現行は過半数)、△党大会の議長団は中央委員会再選 人員2分の1以上の賛成で選出、△2012年下半期に限り、党大会と中央委員会の 議題および会議資料の公開規定の例外を可能とするという党規を改正した。 新党権派のセルフ除名議員総会を阻止し、院内を掌握する措置をしたのだ。

旧党権派は続いて7日午前9時30分、統合進歩党新任院内代表選出のための緊急 議員総会を開き、オ・ミョンユン議員を院内代表に選出した。

この日の議員総会は、6日に旧党権派だけが集まった中央委員会で、改正された 党規を根拠に開かれた。旧党権派側のイ・サンギュ議員は午前10時30分に記者 会見を開き「党国会議員13人のうち、6日のソウル市党党紀委員会で除名決定さ れた議員4人と6日の京畿道党党紀委員会で資格停止2か月の懲戒効力が発生した シム・サンジョン議員など5人を除けば在籍議員は8人」とし「このうちカン・ ドンウォン、魯会燦(ノ・フェチャン)議員が参加せず、6人が在席して議員総会 が成立し、6人の全員一致でオ・ビョンユン議員を新任院内代表に選出した」と 明らかにした。

新党権派、「にせ中央委は党憲党規に違反」

新旧党権派がそれぞれ瀬戸際戦術で泥沼戦が展開しているが、セルフ除名を 阻止しようとする旧党権派の試みが成功するかは不透明だ。

新党権派側では、旧党権派が開いた6日の中央委員会をにせ中央委と規定した。 中央委は党代表が招集し、中央委員1/3以上の招集要求による開催も、招集要求 から15日が経過しなければならないためだ。旧党権派側は8月2日に中央委開催 を要求しているので15日経過したと主張するが、新党権派は旧党権派が招集を 要求した中央委は8月22日に開催したので手続き上、招集要件にならないという。

新党権派のある関係者は「アン・ドンソプ京畿道党委員長などが招集を要求し た中央委員会は、最高委員会の決定で8月22日の討論会としてすでに開催され、 その日、イ・ソッキ.キム・ジェヨン議員の中央委員成員問題で争った」とし 「その後にまた招集要求をするべきだった」と説明した。

この関係者はまた「8月30日、最高位は中央委を開かないことにした。最高位の 決定から7日後に不法な中央委員会開催を試み、その議論結果を中央委員会決定 であるかのように公表するのは明確に党憲党規違反」と指摘した。

旧党権派の単独議員総会も効力がないと新党権派はいう。イ・ジョンミ党報道 担当者は「旧党権派議員6人の議員総会は、昨日の党憲党規上に全く根拠もない 旧党権派の不法中央委決定に基づくもので、今日の院内代表選出も不法な決定 であり源泉無効」と規定した。

これにより新党権派は7日午後2時、比例代表4人のセルフ除名議員総会を強行す る予定だ。新党権派側は旧党権派が議員総会を妨害する可能性があり、国会 警護要員に秩序維持を要請する計画だ。

新党権派関係者は「2時の議員総会で除名が完結されれば、それからは行政的に 党と決別した状態となる」とし「4人の比例代表は無所属で新党創党の流れに 努力する」と説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-09-09 13:59:06 / Last modified on 2012-09-09 13:59:07 Copyright: Default

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