1000万労働者の同盟ストライキがヨーロッパを強打

［国際通信］ヨーロッパ各国の労働者、反社会的な緊縮措置に反対してゼネスト断行

アテネからマドリードを渡り、ダブリン、そしてブリュッセルまで、緊縮措置 の下で労働者の心臓も焼いた熱い夏が、戦闘的な叫びでよみがえった。

スペイン、緊縮に反対して1000万労働者がゼネストを断行

スペインでは9月29日、8年ぶりに千万人以上の労働者が参加した全国的なゼネ ストが行われた。ゼネストの原因は、政府の緊縮措置と改革にある。最近の政 府の労働市場改革は、企業の労働者解雇をさらに簡単にした。

スペイン最大の二つの労働組合である民主労総(CCOO)と労働総連盟(UGT)は、労 働者の70%、1000万人以上が同盟ストライキに参加したと発表した。多くの地域 では労働者たちが都市を横断してデモ行進した。小規模な事業場で働く多くの 労働者はデモに参加しなかったが、相当数の大規模工場は完全に稼働が停止し た。自動車と金属産業の労働者のほとんどは作業を中断した。農民も大衆的な デモに参加した。全国のスーパーマーケットには新鮮な果物と野菜はほとんど 見えなかった。

バス、電車そして地下鉄は、制限的に運行された。高速鉄道の80%は停止した。 多くのストライキ・デモ者たちは、駅の線路に横たわった。スペインの空港の 運行は、70％ほどしか稼動しなかった。

運送労働者のストライキで、スタンドの新聞はほとんど売れず、放送局は単に 短い放送だけを報道した。地域放送局のテレマドリッド(Telemadrid)とカナル・ スール(Canal Sur)は放送を中止しなければならなかった。国営放送会社TVEは 部分的に古い番組を放映した。多くの商店と銀行も門を閉めた。バルセロナで は、警察の車が燃された。

ストライキ死守隊は、真夜中から活動を始めた。デモ隊はバルセロナで午前3時、 商品運送を阻止するために、ある市場の建物前でタイヤに火をつけた。同じよ うなデモがマドリード、バレンシアそしてセビリアで起きた。マドリードのス トライキ死守隊は、バス運転手の作業を停止させようと試みた。昼食の頃に3千 人ほどのストライキデモ労働者たちが、デパートで経営者に営業を中断しろと 叫んだ。マドリードとバルセロナの市場で配達をしていたトラックはデモ隊に 阻止され、デモ隊は彼らにデモ妨害者だという理由で卵を投げた。

公共部門の業務もまた激減した。病院では看護師と医者は、緊急業務だけを履 行した。

労働者たちは何よりも、3週前に議会を通過した解雇保護を緩和する労働市場の 改革法に反対している。彼らは経済と社会政策について政府の方向転換を要求 している。

一方、デモの過程で多くの労働者たちが警察により負傷させられた。労働組合 UGTの報道担当者、ホセ・ハビエル・クビヨ(Jose Javier Cubillo)は、多くの 警察の暴力が申告されたと明らかにした。

スペイン北部の工場密集地域であるバスカヤマン地域でのゼネストは特に成功 的だった。フォルクスワーゲン工場の労働者の90％以上が工場に現れなかった。 ビルバオではかなりの数のトラック運送会社でのストライキ参加率は、なんと 100%に達した。電力網の経営者は電力消費が平日よりほぼ20%少なかったと伝えた。

ヨーロッパ行動の日;ヨーロッパの心臓ブリュッセルに10万の労働者が集結、共同闘争を進行
-ベルギー、アイルランド、ギリシャ、ポーランド、ポルトガル、リトアニアなどで労働者闘争

同時に各国の労働組合は、ヨーロッパ労働組合連盟(EGB)が組織したヨーロッパ 行動の日に合わせ、ブリュッセルでデモを行った。ヨーロッパ連合と加入国の 緊縮政策に反対するこの日の行動には、数か国からの10万人以上の労働者が賛 同した。

ヨーロッパ議会は9月29日、ユーロ安全化措置を提案した。また今年の初めにギ リシャの負債による経済破綻と、ユーロ危機による経済危機を解決するために、 加入国が共同債務規則に違反したときの準自動的な制裁が必要だと要求した。

ヨーロッパ労働組合連盟代表のジョン・モンク(John Monk)は、ヨーロッパ議会 の措置は「状況を改善できず、さらに悪化させるだろう。銀行家と投機者が誘 導した危機の結果は、失業率の急激な上昇を招いた。危険は非常に大きく、労 働者が責任を一手に引き受けなければならなかった」と話した。

アイルランドのダブリンには生コン車両が投入された。労働者たちは議会入口 をミキサー車で封鎖した。生コンには赤い文字で「すべての政治家を解雇しろ」 と書かれ、アイルランドAIB銀行ロゴの横には「有毒銀行」という言葉が記され た。破産したAIB銀行は、自国と英国、そして米国の不動産市場に投資するため に、外国の銀行から数百億相当の金額を借りた。この銀行は昨年国有化されて 破綻をまぬがれた。デモ中に生コン車の運転手は連行された。

今年、もう6回のゼネストが行われたギリシャの首都アテネでは、トラック労働 者が政府の運送業自由化計画に反対し、2週間闘争を続けた。ストライキのため にアテネの幹線道路と鉄道交通は数時間麻痺し、鉄道は全国的に運行が混乱し た。ギリシャの医師も24時間、労働を中止した。

ポーランドでは強い雨にもかかわらず多くの労働者が政府の賃金削減と税金引 き上げに反対し、首都ワルシャワに集結した。

バルトのリトアニア共和国でも約4百人が首都ビリニュスに集まり、政府の緊縮 措置の撤回を要求した。「ヨーロッパのすべての労働者は賃金カットのような 近視眼的政策に発言するために、今日、通りに立った」と昨年雇用を失った技 術者のビタウタス・ジュシス(Vytautas Jusys)氏は話した。

ポルトガルでもデモが組織されたと報告された。一方、サルコジの年金改悪に 反対し、拡大が続く労働者の大衆デモ参加者は、最近300万人まで増え、労働組 合はまた、10月2日、そして5日に連続ストライキとデモを計画している。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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