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最高裁、「現代車社内下請は偽装請負」

2年以上の社内下請労働者は現代車正規職と見なすと判決

キム・ヨンウク記者 2010.07.26 10:00

2年以上、現代自動車社内協力業者で勤務した労働者は、正規職雇用と見なせと 7月22日に大法院が判決し、大きな波紋が予想される。これにより2005年7月1日 以前に入社した2年以上の現代自動車や起亜自動車などの完成車とベルトコンベ ヤー方式で働く自動車部品会社などの社内下請労働者は、元請会社に直接雇用 されたものと見なされる効果が現れる。これは、直接雇用みなし時点の後から 同種-類似業務を遂行する正規職労働者と同じ賃金請求が可能になるということ で、勤労基準法を適用され、雇用安定も保証されるという意味だ。

今回の大法院判決は、2002年以後、製造業で不法派遣問題が大きくなり、使用 者が請負と偽装するために下請け業者の班長、職場などをいわゆる『現場代理 人(現場管理者)』に置き、これを根拠に『請負』と主張してきた不法な態度に 釘を刺す判決だ。最高裁が不法派遣に該当すると判断した根拠は、現代自動車 などの製造業社内下請で典型的に見られる態度だ。こうした態度は、合法的な 請負ではなく請負を偽装した不法派遣だと明確にしたのだ。

合法請負を偽装した不法派遣にくさび

派遣業は労働者を雇用した企業と働かせる企業が異なる場合で、勤労者を供給 する事業だ。以前は労働者を物のように売り買いすることは認められなかった が、98年の派遣法で一部の業種だけに労働者を供給する派遣業が認められた。

ところが派遣可能業種でなくても、業務契約により事実上、派遣のように人材 契約をする方式が請負だ。請負はA(元請)企業に必要な仕事の一部をB(下請け) 企業に請負契約して委託すれば、B企業は契約で引き受けた仕事を完成させてA 企業に渡せば良い。問題は、B企業で働く労働者の職場がA企業の中にある時、 請負と派遣の境界があい昧になる。その上、元請企業管理者が下請け企業労働 者に業務を指示して労務管理をする。明白な不法派遣だが、請負契約と偽装し ているので偽装請負と呼ばれる。結局、大法院はこうした方式の労働者管理を 不法派遣と判決したのだ。

大法院3部(主審判事チャ・ハンソン最高裁判事)は今回の判決で「2005年7月1日 以前に入社した社内下請労働者が2年以上勤務したら元請会社が正規職として直 接雇用したと見なさなければならない」と「チェ・ビョンスン現代車蔚山非正 規職支会組合員が提起した不当解雇および不当労働行為救済再審関連の2008年 2月12日のソウル高等法院判決を破棄して差し戻す」と述べた。大法院はこの日、 「現代自動車が2年を超えて派遣労働者を使い続ける場合、2年の期間満了翌日 から直接雇用したと見なす」という過去の派遣法条項を根拠として「崔組合員 は2004年3月13日から現代自動車に直接雇用されたものと見なされる」と判示し た。これに伴い今回の事件は現代自動車が崔組合員を直接雇用したことを前提 に下級法院でまた扱わなければならない。

大法院が現代自動車社内下請を偽装請負とした根拠は、△現代自動車組み立て 生産方式はほとんどコンベヤーベルト方式で、チェ・ビョンスン組合員がコン ベヤーベルト工程に従事、△コンベヤーベルトの左右に正規職勤労者と混在配 置、△現代自動車所有の生産関連施設および部品、消耗品などを使用-現代自動 車があらかじめ作成した作業指示書を交付、△社内協力業者現場管理者の指揮 命令権があっても現代自動車の決定事項を伝えたにすぎない、△現代自動車が 直接社内協力業者の勤労者勤怠状況、人員現況把握管理を上げた。最高裁はこ うした事実に照らして、現代車社内下請労働者は現代車社内協力業者に雇用さ れた後に派遣され、現代車から直接労務指揮を受ける勤労者派遣関係にあった と見た。現代自動車のような製造業には、勤労者の派遣は不法だ。

「最高裁、産業におよぼす影響大きく苦心の末に下した決定、『すべて不法』」

今回の訴訟を提起したチェ・ビョンスン組合員は2002年3月13日に現代車蔚山工 場のある社内下請業者に入社した後、労組活動をしたことを理由に2005年2月2 日に業者から解雇された。チェ・ビョンスン組合員は2006年12月21日に改正さ れ2007年7月1日から施行される前の過去の派遣勤労者保護などに関する法律(旧 派遣法)6条3項『直接雇用甘受規定』に基づいて、下請け業者ではない現代自動 車が直接不当解雇および不当労働行為をしたと主張してきた。

だが、労働委員会と各法院はこれまで崔組合員の主張を認めなかった。大法院 はまた過去の派遣法の直接雇用みなし規定について「適法な勤労者派遣の場合 だけに適用されると縮小解釈することはできない」とし不法派遣を理由に直接 雇用みなし規定を含む過去の派遣法が適用されないと判断した下級審判決が誤っ ていたと付け加えることもした。

反面、現代自動車内の社内下請業者は偽装請負で、2年たった時点ではなく下請 労働者を採用した時点から正規職と見なさなければならないという主張は認め ず、勤務期間が2年にならない組合員には破棄差し戻しをしなかった。

金属労組は「今回の大法院判決はたとえ『暗黙的勤労契約関係』を認めず2年た たない労働者は正規職と見なさないという限界があるが、元請会社から直接労 務指揮を受けている社内下請労働者を正規職と見なすという非常に意味のある 進んだ判例」と歓迎の意を現わした。

金属労組はまた「大法院は今回の判決が現代自動車だけだけでなく、これと似 た方式で労務を利用してきた、または利用している製造業分野に影響を及ぼす という点を考慮し、何と高等法院判決以後2年4か月間の苦心の末に下した結論」 とし「現代自動車はもちろん自動車完成業者、部品業者、その他の製造業社内 下請はすべて不法派遣になる」と強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-07-27 01:33:23 / Last modified on 2010-07-27 01:33:28 Copyright: Default

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