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ブラジルのバス料金反対デモ、反政府闘争に拡散

サッカーのスタースコラーリ監督、サントスも「デモ支持」

チョン・ウニ記者 2013.06.20 14:49

バス料金値上げ反対デモに対するブラジル警察による暴力鎮圧で、デモは反政府闘争へと拡散している。

激化するデモで、ブラジルのサンパウロとリオデジャネイロ市当局は、6月19日、 バス値上げを撤回した。13日にサンパウロで起きた1万人規模のデモの後、 数カ所の都市でも値上げ案を撤回している。

▲リオデジャネイロ議会の前デモ姿[出処:http://roarmag.org/]

しかしブラジル民衆の抵抗は「バス料金値上げ案反対」から、社会福祉の削減 と政治腐敗で批判されているルセフ労働者党政権に対する闘争に広まった。

18日に25万人が参加したデモの後も、フォルタレーザ、ブラジリア、リオデ ジャネイロなどで再び占拠デモなどが続いた。

18日にはサンパウロで平和にデモを行なっていた人々は、市庁の前で警察と対 峙し、警察はまたデモ隊を催涙弾で鎮圧した。フロリアノーポリスとマリンガ でもデモが起きた。

デモ隊は19日にブラジルとメキシコのサッカー競技が予定されていたセアラー 州のフォルタレーザ・スタジアム進入路を封鎖してデモを行った。デモ隊との 対峙で警察は数百台の車両を動員して道を封鎖した。

ブラジリアでは数千人が国会を占拠し、リオデジャネイロでは州議会議事堂に 火を付けた。

ブラジルのサッカースター、「このデモを断固支持する」

6月19日(現地時間)には世界的に有名なルイス・フェリペ・スコラーリ国家代表 サッカーチームの監督をはじめ、チェルシーFCのブラジルのサッカースター、 ダヴィド・ルイス、FCゼニト・サンクトペテルブルク所属のジヴァニウド・ ヴィエイラ・ジ・ソウザがデモの支持を表明し、対政府闘争を高めている。

18日の記者会見でブラジル国家代表サッカーチームのスコラーリ監督は、デモ に対する連帯を表明して「ブラジル人は愛国者で、彼らの土地を愛している。 そのために今、抵抗が起きている」とし「国家代表サッカーチームは国民だ。 私たちも国民だ」と述べた。

またスラム出身のヴィエイラ・ジ・ソウザは「人々には人権があり、多くの ことが改善されなければならないことを知っている。私は断固としてこの デモを支持する」と明らかにした。

ドイツのFCバイエルン・ミュンヘン所属のダンテ・ボンフィム・コスタ・サントス はツイッターで「少数はとても金持ちだが、他の人々は何も持っていない」 とし「ブラジルよ、共に行進しよう。私は国民を愛し、常にあなた方を支持する」 と明らかにした。

ブラジル市民は政府に社会正義と民主主義を要求している。市民はワールド カップのサッカー競技場とインフラ構築のために政府が天文学的な資金を支援 したのに、ワールドカップ開催都市の住民の要求は無視されていると主張する。 ブラジルでは数千世帯が暮らしていた家が強制退去され、賃貸料は高騰を続け ている。

▲サンパウロ デモ姿[出処:http://roarmag.org/]

今回の交通料金値上げは公共サービスの削減、政治腐敗とワールドカップに関 して長い間積もってきた市民の怒りを爆発させる契機になった。70〜80年代の 労働運動の英雄、ルラの後に続く労働者党政権の下で、ブラジルはこの10年間 で経済は成長したが、富の二極化は深刻になった。

ブラジルの市民はエキスポだけでなく、ワールドカップとオリンピックの開催を 念頭に置き、州知事と市長がデモ隊を妨害屋と言っていることにとても怒っている。 国営メディアは、デモに否定的な世論を広げているが、サンパウロ市民の55%が デモを支持している。

現在、ブラジルでは少なくとも7都市で大衆デモが行われており、ブラジル政府 は5つの主要都市に特別治安兵力を配置している。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-06-21 13:47:43 / Last modified on 2013-06-21 13:47:44 Copyright: Default

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