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LNJ Logo カンボジア : ウォルマート、H&M向け衣料工場の労働者が勝利
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News Item 0305kan
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1月末、「カンボジアで突然操業停止した、ウォルマート、H&M向け衣料工場の
労働者たちが、未払い賃金などの確保を目指して、工場前で24時間体制の
座り込みをしている」というYoutube動画を紹介する投稿
http://www.labornetjp.org/news/2013/1359390423361staff01
をしましたが、この労働者たちが計20万ドル超の解決金支払いを受けること
になった、というニュース(3月1日付)がありましたので、報告します。

勝利を喜ぶ労働者たちの写真
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=567884246555045&l=5504608b4d

以下、下記のレイバーノーツのサイトからの紹介です。
http://www.labornotes.org/2013/02/cambodian-workers-camp-out-hunger-strike-against-walmart-and-hm

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カンボジアの首都プノンペンにあるキングズランド衣料工場では、ウォルマート、
H&M向けの商品を生産していたが、2012年9月、労働者たちは、1月までの操業
休止を通告された。カンボジアの労働法では、操業休止期間は賃金の50%の
支給、および、休止後の復職、が規定されている。

しかし、12月、賃金が支払われなくなり、労働者たちは会社の御用組合から、
会社は破産し、工場オーナーは国外に逃亡した、と告げられる。未払い賃金
等は、全員の分を合わせて約20万ドルだった。この額は、ウォルマートが6分で
上げる収益にも満たない。

1月1日、200人の労働者が工場前で抗議行動を開始したが、3日の夜中、
会社の関係者が工場内から縫製設備を持ち出そうとした。そこで、これを
阻止するために、彼らは、地元のワーカーセンターCLECの支援を得て、
工場脇での占拠−24時間体制の監視活動を始めた。

ウォルマート、H&Mは、3月1日に労働者たちに会うことを約束し、彼らはこの日に
向けて行動を多様化した。2月24日からは、他の工場閉鎖のケースから学んだ
「別働隊による道路封鎖」を敢行、2時間の封鎖中、通る人々に自分たちの闘いに
ついてアピールし、多くの共感を得ることとなった。2月27日からは、さらに、ハンスト
も行って、3月1日の、ウォルマート、H&Mとのミーティングを迎えた。
(原文サイトには、「ウォルマート、H&Mよ、責任をとるまで我々はハンストを
続ける」と書いたプラカードを掲げる労働者たちの写真が掲載されている)。

ウォルマートとH&Mは、CLECに対して「キングスランドとの関係は2012年9月に
切れたし、払うべきものは全額払ってあるので、その後のことには責任はない」と
主張したが、労働者たちは、「工場のオーナーが逃げた以上、我々の労働から
利益を得ているウォルマートとH&Mが払うべき」として、受け入れなかった。

何重もの下請けを入れて責任逃れをする、というのは、多国籍企業がどこでも
することだが、ウォルマートは特に、この手法の悪用で知られている。ウォルマート
のサプライヤー行動規範では、ウォルマートは下請けの行いに責任を持つことに
なっているが、実際は、問題が起きたらその下請けを切ることで、自らのルールに
反したことをしている。

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カンボジア以外にも、バングラデシュなど多くの途上国で、ウォルマートブランドの
製品を生産する工場をめぐる問題が多発していますが、ウォルマートの本国で
闘っている、ウォルマートやその下請けの倉庫労働者たちのグループが、その
ような途上国での同僚の闘いを支援しているそうです。原文サイトの記事も、
支援のためにカンボジアに出向いていた元ウォルマート倉庫労働者の寄稿です。
 (投稿:わだともこ)

Created by staff01. Last modified on 2013-03-05 16:33:28 Copyright: Default

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