Tweet

バングラデシュでの工場火災など、世界各地で悪行が
暴かれているウォルマートですが、ウォルマートブランドの
女性下着などを生産していた、プノンペンにある香港資本の
衣料工場が突然操業を停止、女性労働者たちが解雇手当
などを確保しようと、1月3日から24時間体制で、工場前での
座り込み（閉鎖された工場から生産設備が持ち出されないように
するための見張り）をしているそうです。

動画　http://www.youtube.com/watch?v=hlMKKFUJ2NQ

字幕の日本語訳は以下のとおり。

カンボジアの首都プノンペンにあるキングズランド衣料工場。

（H&M、ウォルマートのCM)

キングズランド衣料工場では、ウォルマート、H&M向けの商品を
生産している。

2012年9月以後、何度か生産停止が繰り返した後、オーナーは
工場を放棄した。

労働者たちは事前通告なく解雇され、解雇手当も一部しか支給
されなかった。

200名近い労働者が、ウォルマートとH&Mに対して、対応を求めて
いる。

「私の名前はソル・ソクティ。25歳です。
ここで5年働いてきました。
私たちは今日ここに集合しました。
なぜなら、工場オーナーが私たちに十分な払いを
してこなかったからです。
4ヶ月にわたり、給与が5割削減されました。
先月の給与はあまりにも少なかったので、
私たちを受けとりを拒否しました。
オーナーは逃げ出しました。
そして、労働者たちは、誰かが生産設備を持ち去ったり
しないよう、工場前で見張ることにしたのです。

労働者たちには収入がなく、お金がありません。
家主たちからは追い出されそうになっています。」

キングズランドの労働者たちは、1月3日から、工場の
外で、24時間体制での見張りを始めた。

毎晩、工場の外で眠っている。

「ときどき私たちに悪さをする人がいます。
酔っ払ったバイクタクシーの運転手のような人です。
彼らは、私たちが寝ている横で寝ようとしたり、寝ている
私たちに手出しをしたりします。
近くまで来ない場合でも、道路で騒音をたてたりします。
そのため、怖くて眠れないことがあります。

（ウォルマートやH&Mで格安の）服を買う人たちは、（それを
生産している）キングズランド衣料工場で問題が起きている
こと、そして、そのために労働者たちが一晩中工場の前で
過ごしていることを知っているのかどうか、私にはわかりません。」

「この問題をウォルマートに解決してほしいです。
私たちは工場の前で寝泊まりしていますが、それは非常に
困難なことです。
私は妊娠しています。
ずっと大変な思いをしているのです。
家賃を払うお金も、何かを買うお金もありません。
工場のオーナーに問題を解決して欲しい。
私たちを酷い目に合わせるのをやめて欲しい。
彼らは本当に酷い仕打ちをしてきたのです。」

「ウォルマートとH&Mが、どうか私たち労働者のために
解決策を見つけてくれるように、と願っています。
ここにいる労働者はたった200人です。
政府の支援も必要です。私たちは本当に困っているの
ですから。
ここにいる労働者の中には妊娠中の人もいます。
老人もいます。食べ物も水もなく、立ち退きを迫られています。
お金がありません。
なかには夜の仕事を見つけた人もいて、そういう人は夜は働き、
昼はここへ来て、一緒に工場を見張っています。
誰かが生産設備を持ち去ってしまったら、一巻の終わりになって
しまう。それが心配です。
政府とウォルマートはどうか私たちを助けて。
たった200人しかいないのです。（助けられないわけがない。）
ウォルマートブランドのために一生懸命働いている労働者なのです。
お願いです。私たちのために問題を解決してください。」

（動画字幕訳終わり）

Warehouse Workers Unitedのサイトにある記事
（http://www.warehouseworkersunited.org/cambodian-garment-workers-expose-illegal-abuse-at-walmart-supplier/）によると

・工場閉鎖にあたり、カンボジアの労働法に従って支払われるべき
解雇手当は計約80万ドルになるが、支払われたのはその半分未満。
・労働者たちの見るところでは、「突然の工場閉鎖・労働者解雇は、
賃金や手当の多い、勤続年数の長い労働者を一掃することを
目的としたもので、しばらくしたら工場は再開される。再開後に
雇用されるのは、ウォルマートへの納入業者の世界的な例に倣って、
3ヶ月単位の短期契約労働者になる。」のだそうです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　（投稿：わだともこ）