情報が前後しますが、3月28日にフィリピントヨタ社田畑氏よりIMF(国際
金属労連)に対し、フィリピントヨタ労働組合(TPMCWA)の解雇撤回拒
否、原職復帰拒否の下記回答メールがありました。
フィリピントヨタ労組を支援する会
-------------------------------------------------------------
2006年3月28日
スイス、ジュネーブ
国際金属労連書記長
マルチェロ・マレンタッキー殿
トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション
取締役会顧問
田畑 延明 (発)
拝啓
去る3月17日、フィリピンにお越し頂きTMPCWAとの面談をアレンジして下
さったこと有難うございました。
すべての利害関係者(ステークホルダー)との協議の結果として、かつ当社およ
びその従業員の最善の利益ならびに解雇された労働者達とその家族の生活に留意
しつつ、私は、IMFの支援のもとにTMPCWAより要求のあった解雇された
労働者達の原職復帰の可能性にかんするトヨタ・モーター・フィリピン・コーポ
レイション(TMP)の最終的立場を貴殿にお知らせしたいと思います。
当社は、3月17日の面談の際貴殿よりご説明のあった貴方の立場については理解
しております。その面談の際提起された諸点に関する当社自身の立場について検
討を致しました。結論として、当社の立場は貴方のそれよりも著しく異なるもの
です。
基本原則として、TMPはフィリピンにおいて操業しているものであり、この国
の法律に服しているものです。したがって、TMPは現地の法律を尊重しなけれ
ばなりません。次には当社の従業員は会社の規則に従わなければなりません。こ
れは、会社が安定かつ健康な企業として適正に操業し、それによって雇用と経済
の発展に前向きに貢献していくことが出来るようになるために、必要なことであ
ります。
このことを背景に置いてみたとき、2001年2月22−23日における当該従業員達の
集団職場離脱は、当社規則に対する明白な違反であったわけです。TMPは、T
MPCWAが労働関係局における釈明審問に、同審問において組合を代表するT
MPCWAのメンバーが承認された離席によって出席すべきことは受入れまし
た。しかしながら、意図的に無許可の集団離席を行った者達の職場離脱は是認さ
れるものではありませんでした。彼等の行為は、国家労働関係委員会(NLR
C)および高等裁判所(CA)から、2日間にわたる生産ストップとTMPに対
する大きな損害を引き起こした「違法スト」であると宣告されています。ILO
自身もこの事実を認識しております。要約するならば、当該従業員達はフィリピ
ン労働法とTMP行動規範に基づき有効に解雇されたのであります。
解雇の手続に関しては、当社は適正な手順を踏んだと確信しております。当社は
予め注意メモを発行するとともに、無許可職場離脱を行ったとされた者一人ひと
りに対して、各自の会社規則違反の釈明をする機会を4度も与えました。慎重な
調査を行った上ではじめて、2日間にわたる職場離脱をした者達に対して解雇を
実行したのです。1日しか離脱しなかった者については、当社は処罰を出勤停止
に減じました。
解雇はNLRCおよびCAのいずれによっても支持されましたが、現在最終判決
を求めて最高裁判所(SC)に係属しています。TMPは、解雇された労働者達
が原職復帰されるべきか否かにかんしては、SCの決定を尊重していきます。
この書簡において当社が行う最終提案は、以上ご説明したことの背景に基づいて
なすものです。5年前に解雇され財政的な困難にあると思われるTMPCWAの
メンバー達を救助することにその趣旨が置かれています。提案の基本構造は、3
月17日の面談において当社が提出したものと同じです。具体的には、NLRCの
決定が出された日(2001年8月23日)現在における月給掛ける勤続年数の150%を
支払います。加えて、TMP訓練制度の受容能力と時期の面での制約があること
を条件としますが、解雇された労働者達に専門技能者レベルに達するまでトヨタ
機械工訓練を受講させるという、当社の従前からの提案が生きていることを確認
します。さらに、労働者が標準トヨタ認定試験に合格したときは、当社はその者
を国内または海外の技能者を必要としている会社に紹介します。自動車機械工は
良い給料が得られ、特に海外では常に大きな需要がありますから、この訓練は労
働者が生活を確保するのを可能にするでしょう。
この提案は、SCに係属中の解雇事件裁判を損なわないということで提示してい
るものです。この提案が受諾可能でしたら、当社は、後日実施方法およびその他
の細目について話し合いたいと思います。
当社の提案は、人道的な理由から提示しているものですが、解雇された労働者達
をその家族の長期的雇用の可能性と財政的安定に向けた最善かつ最適の道です。
この提案は、可能な限り多くの解雇された労働者を、可能な限り早急に救助する
ものになるであろうと信じます。この提案は、フィリピンの法律の精神と文言に
従うものであるとともに、この国の司法および行政当局の管轄権を尊重するもの
でもあります。同時に、この提案はまた、IMFがTMPCWA支援を決定した
際の原点になっていると理解させて頂いているところの、ILOの諸勧告にも完
全に沿っているものです。
私は、IMFが、この当社の最終提案に対するTMPCWAおよびそのメンバー
各自の回答をご確認の上TMP宛てご連絡頂けるものと、信頼致します。
最後に、本件にかんする2点の重要な側面を指摘しておきたいと思います。
第一に、ILO勧告についてです。ILOは、その勧告の一つとして、「原職復
帰」あるいはそれが「可能でないときは適当な補償」と述べております。慎重な
検討の結果、TMPは、原職復帰は実行不可能であるとの結論に至りました。し
たがって、当社はILOの勧告する代替案を提案いたしました。TMPCWAと
IMFがこの代替案を受諾されないのであれば、TMPCWAとIMFの立場は
この具体的なILOの勧告には沿わないことになるでしょう。
第二に、司法および行政当局に対する敬意の問題についてです。先にも述べたと
おり、TMPはフィリピンの司法および行政当局の決定や命令に服しておりま
す。もしもTMPCWAとIMFが当該当局が解雇を支持した後においてもな
お、解雇された労働者達の原職復帰を追求するというのであれば、TMPCWA
とIMFは、この国において責任を有する司法および行政当局に盾突くことにな
るでしょう。
TMPCWAがTMPの最終提案についてさらに話し合いたいと考えるかどう
か、お聞かせ下さい。私は、関係者すべてにとって受入れられる場所において、
都合の良い日に、貴殿およびクベロ氏と面談する用意があります。
当社は、IMFが以上すべてについて慎重に検討された上で進まれるものと、心
から希望いたします。貴殿のご回答をお待ちします。
敬具
写: IMF東南アジア太平洋地域事務所/地域代表アルナサラム、P氏
IMF−JC/議長 加藤 裕治氏
IMF−JC/事務局長 団野 久茂氏
自動車総連/事務局次長 近藤 治郎氏
Created by
iseki-kaihatu,
staff0 and
Staff.
Last modified on 2006-06-28 09:00:34
Copyright:
Default