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女性労組委員長に会う確率は7.8%

[イシュー:女性は労組委員長してはいけませんか?]民主労総女性組合員29万人、歴代委員長・副委員長・事務総長女性役員は59席

ユン・ジヨン、ウン・ヘジン記者 2019.12.31 10:16

2019年11月基準、大韓民国経済活動人口は2838万人。 そのうち女性は1224万人(43.12%)だ。 女性の就業者数も1190万人で、全体の43.27%を占める。 女性100人当たりの男性数が100.5人の男超社会、 OECD会員国の中でダントツの性別賃金格差を誇る大韓民国で、 千万人を越える女性が今日も労働して、仕事を探す。 ここで疑問を感じる点か一つ。 低賃金と不安定労働の最前線に立っている女性労働者がこれほど多いのに、 私たちが記憶する女性労組委員長は何人いるだろうか。 そして労働組合で女性代表性はどのように具現されてきたのだろうか。

それで調査をしてみた。 民主労総をはじめ、(女性連盟を除く)15の産別連盟、 そして16の地域本部で直選で選出された歴代役員の性比を分析した。 ぼんやり予想はしていたが、予想をはるかに超える統計が出てきた。 まさか本当にこれほどだとは思わなかった。

民主労総はじめ15の産別連盟のうち12か所で歴代女性委員長はゼロ

大韓民国2500万労働者の報道担当者で、唯一無二のナショナルセンター。 最近100万組合員を突破した全国民主労働組合総連盟(民主労総)の 歴代委員長-事務局長-首席副委員長の性比を調査した。 民主労総は1995年11月の1期指導部から、現在9期指導部まで、 合計13人の委員長を輩出した。 かこの中に女性はいない。 13回選出された事務総長で、女性は一人だけだ。 首席副委員長も13回の選出がなされたが、女性が就任したのはたった2回だ。 歴代の民主労総委員長・副委員長・事務総長選出職39席のうち、 女性の割合は7.69%(3回)に終わる。

副委員長の場合、全体68席のうち女性割合は32.35% (22回)だ。 民主労総が2004年から役員の30%以上を女性にするという「女性割当制」を実施したからだ。 だが、ここに委員長と事務総長はあたらない。 女性割当制施行後も、女性が事務総長になった回数が1回しかないのもこうした理由のためだ。 一般的に労働組合の選挙は候補者が委員長・副委員長・事務総長形式のランニングメイトで立候補して選出されるが、 彼らは直接選挙制で選出されるが、副委員長は代議員大会で間接選挙制で選出される。

金属労組はさらに身軽だ。 歴代の委員長・副委員長・事務総長32席のうち女性はただ一人だけだ。 2001年の2期指導部で1回、女性事務局長を輩出した。 金属労組で最初で最後に女性事務局長になった人物は、 まさに正義党の沈(シム)サンジョン代表だ。 女性割当制により副委員長を歴任した女性役員もたった2人に過ぎない。 金属労組は12月に行われた指導部選挙でも、 女性割当副委員長候補をたてられなかった。 事実、金属労組は性比不均衡が深刻な代表的な男超組織だ。 約18万人の組合員のうち女性は約1万人(6%)程度だ。 重要なことは、女性組合員の割合に対する 女性委員長・副委員長・事務総長役員の割合が3.12%(1議席)で半分に過ぎないという点だ。

では公共運輸労組はどうか。 2007年に統合連盟として創立された後、現在まで7代委員長を輩出した。 やはりその中に女性はいない。 事務局長6席のうち女性役員が歴任した回数は2回。 1人の女性役員が事務局長を2回歴任した。 首席副委員長3人の中にも女性はいない。 女性組合員の割合が30%の公共運輸労組で、 歴代委員長・副委員長・事務総長(16席)のうち女性の割合は12.5%(2席)に過ぎない。 女性組合員の割合が80%に達するサービス連盟も、 女性委員長へ輩出したことはない。 歴代の委員長・副委員長・事務総長19席のうち女性1人が3回事務局長を歴任しただけだ。 事務金融連盟も歴代委員長・副委員長・事務総長25席のうち女性事務局長を1人輩出して終わった。

16の産別のうち6か所は女性直選役員がいない

直選で選出される産別中央役員のうち、まったく女性がいないところもある。 公務員労組は歴代9代委員長-事務局長18席を100%男性が歴任した。 公務員労組の女性組合員の割合は約40.64%で少なくはないが、そうだ。 教授労組も10期までの委員長-首席副委員長に女性はいない。 大学労組、化学繊維連盟、建設労組、その上、 言論労組まで、女性委員長・副委員長・事務総長役員は見つからない。

それでも民主労総の産別連盟に女性委員長が全くいなかったのではない。 女性組合員の割合が高いところでは女性委員長も誕生する。 全教組と保健医療労組がそうだ。 全教組は歴代19代の指導部のうち、4回にわたり女性委員長が出てきた。 1人は再選したので、人物としては女性3人が全教組委員長になった。 13代(2007〜2008年)が最後の女性委員長体制だということを考慮すれば、 すでに10年以上、女性委員長を輩出できなくなっているのだ。 全教組は委員長-首席副委員長がランニングメイトで立候補する構造だ。 首席副委員長の場合、女性が就任した回数のほうが多い。 歴代の首席副委員長19席のうち女性が10席を獲得した。 こうした構造が可能だったのは、全教組の場合、 委員長-首席副委員長のうち1人は女性でなければならないという規定があるためだ。 それでも、歴代全教組の委員長-主席副委員長38席のうち 女性は14席(36.84%)に終わる。 全教組の女性組合員の割合が69.28%に迫るという点を考慮すれば非常に低い数値だ。

保健医療労組は8代指導部のうち、何と6回女性委員長を輩出した。 事務局長も歴代8席のうち5回、首席部委員長は8席のうち3回、女性が就任した。 歴代保健医療労組の委員長・副委員長・事務総長24席のうち、 女性が就任した割合は58.33% (14席)でかなり高い。 だがこれも77.47%に達する保健医療労組の女性組合員の割合を考慮すれば、 多少低い数値だ。 非正規教授労組も6代委員長に女性が就任している。

地域本部も女性委員長0人... 役員392席のうち女性は20席

地域本部の状況はさらに深刻だ。 民主労総傘下の16の地域本部で、歴代の本部長に女性はたった1人もいない。 全体選出職本部長-首席副本部長-事務局長(釜山本部1〜5期を除外) 392席のうち女性が役員に就任した割合は5.10% (20席)に過ぎなかった。 2018年12月基準で、地域本部所属の全組合員8678人のうち女性の割合は18.25%だ。 女性役員の割合は女性組合員の割合に対して3分の1以下だ。

地域本部事務局長146席のうち8.21%(12席)、 首席副本部長95席のうち8.42%(8席)程度が女性役員の割合だ。 同一女性役員が再選する場合を含めると、 地域本部が輩出した女性役員は17人に終わる。 地域本部のうち最も多く女性役員を輩出した地域は京畿本部と大邱本部だ。 それぞれ4回女性役員を選出した。 仁川本部、大田本部、世宗忠南本部、慶南本部、済州本部の5つの地域本部の 歴代本部長-首席副本部長-事務局長は100%が男性だ。

2019年4月基準で、民主労総組合員数は101万4845人。 そのうち女性組合員は28.35%(28万7746人)だ。 女性組合員は男性の3分の1以下だ。 では民主労総15の産別連盟と16の地域本部の歴代役員のうち、 女性の割合はどれくらいになるだろうか? 全体委員長(本部長)首席副委員長-事務局長756席のうち、 女性役員の割合は7.80%(59席)に過ぎない。 これもまた女性組合員割合に対して4分の1ほどの数値だ。

現在の民主労総加盟事業場の女性代表性は?

もちろん、過去は過去でしかない。 重要なことは現在の民主労総加盟事業場の女性代表性水準だろう。 民主労総女性委員会は昨年10月15日、労働組合の性平等指数の質問結果を発表した。 質問は16の加盟組織のうち10の組織に属する252の事業場を中心に進められた。[1] アンケート調査の結果、現在、交渉単位組織での労組代表者性別は、 男性が88.05%に達した。 女性はせいぜい11.9%だ。 過去にも女性が労組の代表者に就任したことがないという割合も84.13%であった。

[出処:民主労総女性委員会]

[出処:民主労総女性委員会]

[出処:民主労総女性委員会]

前述のように、民主労総は2004年から女性割当制を施行している。 民主労総の役員と代議員、中央委員などに女性割当役員30%を配置しなければならないという規定だ。 加盟傘下組織も女性割当制を施行するための規約を作らなければならない。 だがアンケート調査の結果、女性割当制規約(規則)が存在すると答えた割合は19.05%に過ぎなかった。 規約を制定していないという回答者は73.02%であった。 特に、意思決定や交渉過程に影響する役員と交渉委員などでは、 ほとんど女性割当制が施行されていなかった。 役員女性割当の場合は84.92%、交渉委員女性割当の場合は92.06%の組織が 該当規約がないと答えた。

[出処:民主労総女性委員会]

では代表者ではなくても、執行や議決機構で発言権を持つ女性役員はどれぐらいいるだろうか? 調査の結果、女性役員がいないと答えた割合は48.02%、無応答は5.95%だった。 結果的に54%の組織に女性役員がいないということだ。 その上、代議員の中に女性がいないと答えたり、応答をしなかった割合も46.43%に達した。 労使交渉で重要な役割を果たす交渉委員の女性割合もあまり違わない。 女性委員会によれば、応答組織の38%が女性の交渉委員はたった1人もいないと答えた。 無応答の割合も加えると57.54%の事業場が女性交渉委員をおいていないということだ。

[出処:民主労総女性委員会]

こうした状況なので、団体協約で性差別雇用慣行を変えるには無理がある。 団体協約上、「同一労働・同一賃金協約」が締結されていない事業場は35.32%、 「雇用形態による賃金差別禁止協約」が締結されていない事業場は42.06%、 「採用時の性差別禁止協約」が締結されていない事業場は34.92%だ。 「転換時の性差別禁止」、「昇進時の性差別禁止」、 「期間制・臨時職の使用時の性差別禁止」協約がない所も、 それぞれ55.38%、44.62%、58.33%だ。 「採用時女性割当協約」が存在しない所は81.75%に達する。

団体協約条項に存在していても、大半は実際に履行されていない。 採用時に女性割当が履行されているという割合は17.6%に終わり、 転換時に性差別をしないという割合も36%に過ぎなかった。 昇進差別が現れていないという応答は44%であった。 民主労総の女性委員会は 「雇用過程での性差別に対する団体協約を履行するかどうかは、 実際に締結した内容より不十分だという結果が出てきた」とし 「このような応答は、 性差別的な雇用慣行が現場からなくなっていないことを示す」と説明した。

〈脚注〉

[1] 民主労総女性委員会は 「比較的民主労総加盟労組構成割合に基づいて調査されたが、 男性集中事業場である金属労組の応答が多く、 女性が多い全教組と女性連盟、サービス連盟が調査に応じず、 女性の代表性を表わすには誤差がある」と明らかにした。

原文(チャムセサン/ワーカーズ)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-01-10 06:40:03 / Last modified on 2020-01-10 06:40:05 Copyright: Default

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