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開通1年…金浦都市鉄道支部、20日のストライキ予告「地獄鉄を変えろ」

「最低価契約で労働者搾取…開通1年で94人退社するほど」

パク・タソル記者 2020.10.13 13:26

開通1年を迎えた金浦都市鉄道の問題点が労組のストライキにつながっている。 労組は金浦都市鉄道の正常化を要求し、 契約を発注した金浦市とこれを委託されたソウル交通公社に問題解決を要求している。 ソウル交通公社の子会社に運営がまかされた金浦都市鉄道は、 最低価契約で業界最悪の労働条件を作った一方、 人手不足で労働者はもちろん乗客の安全まで威嚇している状況だ。

全国公共運輸労働組合金浦都市鉄道支部は10月13日にソウル市庁前で記者会見を行い、 10月20日にストライキをすると明らかにした。 金浦都市鉄道支部は 「会社は労働条件改善が必要で、職員の給与引上げが必要だということにも共感するが、 ソウル交通公社の最低価契約により契約が終了する2024年までに 60億ウォンの赤字が予想されるという理由で月1万ウォンの引き上げだけを話している」とし 「その上、来年からは最低価契約による運営費不足で引き上げどころか削減まで考えている」とストライキに立ちあがる理由を説明した。 金浦都市鉄道支部は10月5日から7日まで争議行為に関する賛否投票を行い、 95%という圧倒的な賛成率で可決された。

金浦都市鉄道支部のイ・ジェソン支部長は 「金浦都市鉄道は45万の金浦市民の足になる都市鉄道だが、 多段階下請構造の中で安全施設、人員の拡充が難しく、 労働者・市民の安全が大きな威嚇を受けている」とし 「2016年の九宜駅キム君惨事の当時、 多段階構造の一番下にインソンPSDという下請企業があったが、 金浦ゴールドラインという子会社に名前が変わっただけで、 多段階下請構造の問題は何も変わっていない」と指摘した。

金浦都市鉄道の株式は100%公共財政で、 所有権と運営権はすべて金浦市が持っていたが、 ソウル交通公社が2024年まで民間委託を契約し、 これをまた子会社の金浦ゴールドライン運営(株)に運営を渡して多段階構造になった。

ソウル交通公社が最低価で金浦都市鉄道運営契約を進め、 これを実際に委託運営している金浦ゴールドライン運営(株)は運営費不足になっている。 これにより人員と安全設備拡充も難しくなり、 金浦都市鉄道の労働者は全国軌道事業場の中で最悪の処遇を受けており、 人員が不足していて安全事故対応も難しい状況だ。 ソウル交通公社は1km当たりの運用人員が56人だが、 金浦ゴールドライン運営(株)は1/6水準の9.7人に過ぎない。 また労働者は自分の業務ではない他の業務まで責任を持つ通渉型勤務を要求されていている。 賃金水準もソウル交通公社の50%に過ぎない。 このような労働条件の下で、金浦都市鉄道開通から1年で94人の職員が退社した。

メピアの懲戒を要求、労組幹部免職

[出処:金浦ゴールドライン運営(株)]

ソウル交通公社が100%出資した子会社金浦ゴールドライン運営(株)にはメピア疑惑もある。 金浦都市鉄道は非正規職割合は40%で地下鉄運営社の中で最も高い。 非正規職の90%は満61歳以上のソウル交通公社出身の定年退職者だ。 金浦都市鉄道支部によれば、 ソウル交通公社出身の非正規職は正規職6級社員よりさらに高い給与を受け、 彼らは管理職まで占めている。 金浦都市鉄道支部はこの日の記者会見で 「ソウル交通公社定年退職者の第2の職場になった金浦都市鉄道は、 いつどこで第2の九宜駅キム君惨事のような事故が起きてもおかしくない構造」と指摘した。

ソウル交通公社の退職者に関する各種の採用不正の事実もあらわれている。 都市鉄道支部は「偽装転入で金浦市居住者選考に応募して合格した現職員(ソウル交通公社退職者出身)の子供に対し、 会社はきちんとした懲戒と処罰をせず該当子供の自主的な退社を受け入れた。 また偽装転入したソウル交通公社出身の職員に対しては、 契約満了期間が今年11月までとだという点を上げて雇用を続けている」と主張した。

こうした採用不正を情報を提供した労組が内部監査と懲戒を要請すると、 労組の幹部2人が免職処分になり、事実上解雇した。 先月末、金浦都市鉄道支部の支部長と副支部長が免職処分を受けた理由は、 採用時に虚偽記載をしたという理由だった。 イ・ジェソン支部長は労組弾圧を疑った。 イ支部長は「経歴職支援に『職務関連5年以上』の要件があり、 当時四大保険立証ができる職務経歴が6年8か月だった。 ここに追加で5年2か月の職務関連の経歴があったが、 事業場の廃業で証明が難しく、採用担当者も資料提出をしなくても良いという確認を受けた」とし 「すでに職務経歴は提出した資料として充分だったのに、 今になって虚偽記載というのは不当だ」と主張した。

この日の記者会見に参加した鉄道地下鉄労働組合協議会のカン・ヒョチャン執行委員長は 「軽電鉄に現れるすべての問題の核心は、 市民が所有権を持っているのに民間が委託して運営することから派生する」とし 「GTX A、GTX Bのように、政府が施設投資したすべての地下鉄も 民間が委託運営する公算がとても大きい」と憂慮した。 カン執行委員長は「こうした民間委託決定構造を変えなければ 市民を安全に運送すべき労働者は毎年同じ闘争をするほかはない」とし 「民間委託構造と最低価入札で運営される問題をいますぐ変えなければならない」と声を高めた。

公共運輸労組のチェ・ジュンシク委員長は 「1年前の記者会見でもソウル交通公社の低価格契約問題を指摘して、 明らかに大事になると警告した」とし 「1年間、金浦都市鉄道が問題なく運営されたのは、 労働者が過重な業務と劣悪な処遇に耐えて骨を削る努力をしたため」と話した。 続いて「これまで労働者が必死に防いだが、 これからは熱い闘争で構造的問題を克服する時だ」とし 「公共運輸労組がストライキ闘争をする労働者の闘争を支持して援護する」と励ました。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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