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少ない賃金でも非正規職のない工場を守りたい

[ヨンジョンのバカみたいな愛](90)安否2:2016年夏、甲乙オートテック支会闘争(2)

ヨンジョン (ルポ作家) 2016.08.30 23:35

賃金を下げてワークシェアしたら、労組破壊「傭兵」を採用した会社

使用者側が主張する「高額年俸」には過度な労働時間による延長手当ての支払いも反映されている。
甲乙オートテックは2014年まで12時間二交代をして、2015年から昼間連続2交代制を施行している。 支会のソン・チャニ事務局長は、昼間連続2交代制実施以前は、甲乙オートテックの労働者たちの年間労働時間が2800〜3300時間に達したと話す。

「一日25時間という話が出るほどよく働きました。 毎日残業して、1か月に1〜2回休み、特別勤務も6〜7回しましたし。 たくさん金を稼いだかもしれませんが、みんな体を悪くしました。 金を使う時間がなかったんです。からだもつらくて...」

今年23年目になるイ・スンホ(仮名)氏は、 昼間連続2交代制で月給が3分の1程度減ったが、 休みながら働ける最近の方が良いと言う。

「昼間連続2交代制に合意して、残業特別勤務を分けあって、 労組でワークシェアで新入社員採用を会社に提案して60人を採用することになったのに、 使用者側がこれを悪用して特戦司令部出身者の傭兵を採用したのです。 私たちが騙されたわけです。」

昼間連続2交代制施行を控えて労働組合では労働時間短縮による正規職雇用創出のために、進んで生産性10%向上を提案して設備投資と新規採用を使用者側に要求していた。 労働組合では10年以内に既存の職員の70〜80%が定年退職をして、その場を新入社員で採用する場合、 人件費を半分以下に減らせると分析した。 労組側の計算では、当時さらに70〜80人の人員が必要と考えられたが、 会社側の負担になるかと思って20人ほどを先に採用することを提案していた。 ところがどうしたのか、会社は60人の新入社員募集広告を出した。 労組では彼らのうち52人が労組破壊のために募集された「傭兵」だとは夢にも思わなかった。 全国から応募した600人は、この「傭兵」の採用のための脇役になったわけだ。 労組破壊の「傭兵」の年俸は、新入社員初任給の2〜3倍になる4千万ウォン〜8千万ウォンだった。 52人の採用取り消しに合意して、労組側の提案で新入社員採用当時、実際に応募して脇役になった1次書類審査合格者に機会を与え、 青年失業解消のために青年を中心に30人を採用する。 昨年入社した30人の労働者たちは今、甲乙オートテック闘争に参加して一緒に暮らす知恵を学んでいる。

「必ず横にならなければ眠れないわけではありません。 目を閉じるだけでも疲労が回復します。」

昨年、新規採用で入社したカン・ジュンヨン(仮名)氏は食事が不十分で、暑い中で皆健康が良くないとし心配する。 食事がまずく、食べられない時もある。 30代初めのカン氏は甲乙オートテックに入る前に、その同年代の青年たちがそうであるように、非正規職事業場で働いていた。 同じ仕事をしたり、もっと多くのことをしても、非正規職だという理由で賃金と福祉で差別される非正規職として働いた経験があるので、 彼の人生で初めて差別されずに労働できる経験をプレゼントしてくれた甲乙オートテックが彼にとっては大変貴重な空間だ。

「お兄さん、お父さん、叔父のような人たちが多いですが、よくしてくれます。 皆が一つの心、一つの志で闘争するのを見て学ぶことも多いです。 一日もはやく会社と交渉をして、この問題が円満に終われば嬉しいです。」

▲工場の中の集会に参加する組合員たち

絶対に迫害される非正規職労働者がいてはいけません

甲乙オートテックには非正規職労働者と外注化された工程がない。 この会社は生産職と食堂労働者、バスの運転手、警備など、すべての労働者が正規職だ。 ただし、食堂とバス、警備は各現場の特殊性を反映した特別職として採用しており、 雇用と福祉恩恵などで生産職労働者と同じ処遇を受ける正規職として働く。

「針の穴ほどのことがだんだん大きくなるので、最初から防がなければなりません。 会社要求のとおりに警備や食堂労働者を外注すれば、電力や資材管理に非正規職が広がって、 結局全てを渡すことになるのは明らかです。 少ない賃金でも非正規職のない工場を守りたいです。」

1986年にマンド機械安養工場に入社して、今年で31年目になるキム・ジョンデ(仮名)氏は、 自分の賃金があまり上がらなくても甲乙オートテックには迫害を受けて差別される非正規職労働者がいては絶対にならないと話す。 自分はもうすぐ定年退職するが、後輩たちのために正規職雇用を守りたいという。

食事チームで配食を担当するイ・ジョンソン(仮名)氏は、 3年前にこの会社に職員食堂の正規職として入社した。 正規職として働いていた労働者たちが定年退職して、 会社はその場を非正規職で埋めようとしたが、 労働組合がこれを防ぎ、正規職として入社して働くことができた。

「二度とこんなことがないようにするべきです。 しっかり食べなければ熱心に闘争できません。 楽しくします。 難しいことは知りません。」

イ氏の横で熱い湯気の中で終日汁を煮るパク・スノク(仮名)氏は 「しっかりご飯を炊いて、しっかり汁を煮るのがストライキ」と話す。 職員食堂で20年以上働き、定年退職までがいくらも残っていないという朴氏は、 一昨年までは労働組合活動をしなかったという。

「労働歌謡も知らなかった。 昨年、組合員たちが目に怪我をして肋骨を折り、頭を殴られ、脳震蕩になるのを見て、 ひどいと思って参加するようになりました。 働いて手を怪我して仕事が出来ない時があったのですが、 労働組合があったので労災申請して雇用不安なく休めました。 正職員はそれだけ仕事もしっかりやります。 誰から言われなくてもてきぱきとします。 私は今日会社をやめても後悔しません。 しかし、若い後輩のために戦います。 ここにいる人はほとんどが家長なんです。」

朴氏は以前はひとつの会社だった隣のデユ・ウィニア(旧ウィニアマンド)が、 正規職だった職員食堂を外注化した後、食べ物まずくなり、 そこの労働者たちが甲乙オートテックにきて、ご飯を食べたりもしたという話を聞かせ、 大きな鍋の汁を振る。 テウウィニアは生産職もすでに非正規職外注化されている。

▲食事時間に配食中の食事チーム組合員

一緒に暮らすという人間の心でする闘争

支会のソン・チャニ事務局長は、 これから10年以内に現在勤務している労働者の70〜80%が定年退職することになるが、 使用者側はこの人員を非正規職で採用する試みを続けていると話す。

「使用者側が提示した団体協約の代表的な改悪案の一つがこの部分です。 既に外注化の時は労働組合と事前に『合意』することになっていた条項を『協議』に変えようというのです。 『協議』に変えれば、労組が同意しない場合、会社が一方的にすることができます。」

この会社は2008年に警備業種の外注化の時に労使間の合意で議決するという懸案問題合意書を作成し、 これに団体協約と同じ効力を付与することにした。 だが、使用者側は今年の初め、労働組合との合意なく一方的に警備労働者を生産職から人事変更し、 チャムマスターの外部の警備員を投入した。 労働組合の警備外注化を防ぐ闘争により、使用者側は会社の中で用役警備が使えず、 管理者が警備業務を遂行するようにした。 これに関して裁判所は既存の団体協約の効力を認め、会社の一方的な委託警備人員投入を法違反だとした。 ソン・チャニ事務局長は、会社が8月1日にチャムマスターの用役を正門の前に配置したのも、上の判決に逆らう行為だと主張した。

民主労総世宗忠南地域本部のパン・ヒョフン対外協力局長は、 慶州ヴァレオなど多くの事業場で労働組合を刺激するために、警備や食堂の外注化など、 一番弱い部分を先に攻撃すると言う。 生産ラインに触れば組合員たちが反発するだろうが、自分とは関係のない一番弱者と考える食堂や警備の問題に触っても 『私の仕事ではないから、私とは関係のない問題だから』と言って同意するという会社の労組破壊戦略によるものだ。

「組合員たちが私たち全体を攻撃することを防ぐ盾として警備や食堂の外注化を認めると考えさせるためでしょう。 ある事業場では実際にそんなことが通じたりもしました。 それで私たちがすすんで一番弱い私たちの同僚を捨てる行為に同意したりもしました。」

パン局長は、甲乙オートテックではたった1人の労働者もそんな会社の立場に同意したり同調はしなかったし、それで揺らがなかったと言う。 彼はこれが甲乙オートテック労働者たちが「一緒に暮らす」という人間の気持ちで判断し、決定してきたことを意味するものだと言う。

この日の集会には、組合員の子供たちも参加して座り込みをしていた両親に書いた手紙文を朗読した。 組合員の娘、チョン・ユヒ氏が家族のためにつらくても愚痴もこぼさず 30年間一生懸命働いてきたお父さんを孤独にしたと涙声で話しながら、手紙を朗読する。

「本当に久しぶりにお父さんの顔を見た時、とてもうれしくて駆けつけて抱かれたかったのに、 とても顔が傷ついてずいぶん痩せたお父さんを見ると涙が出そうで、 お父さんの前では『痩せて若く見えるけど』と、わけもなく分別がない言葉を言ったの。 私は『ユヒ、お父さんは腹がへったがラーメンを煮てくれるか?』、 『ユヒ、お父さんにコンピュータちょっと教えろ』、 『ユヒ、お父さんと図書館行こう』。 そんなお父さんの小さな頼みがなぜあんなに面倒だったのか分からない。 お父さんが家に帰ったら、私がラーメンも不平言わずに煮てあげて、 親しく手を握って山にも行って、コンピュータも教えます。 私とお母さんとキョンヒはお父さんがどこで何をしていても、 いつもお父さんの味方で、強い力になります。 私たちの家族、これから当然のことに、そしてささいなことに感謝しながら暮らしましょう」

一緒にラーメンを煮て、 手を取り合って山に行く日常を送りたいという彼らの素朴で小さな希望が実現する日が 一日もはやくくることを祈る。

▲甲乙オートテック闘争連帯要請ウェブポスター[出処:甲乙オートテック労組破壊中断忠南汎道民対策委]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-08-31 20:41:33 / Last modified on 2016-08-31 20:41:34 Copyright: Default

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