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刃物で甲乙オートテック金属労組の争議行為を妨害

使用者側「宣伝物の撤去を」...労組破壊で暴力事態続く

チョン・ジェウン記者 2015.06.16 12:14

元警察と特戦司令部出身者が金属労組を破壊する目的で新入社員を偽装して甲乙オートテックに入社した疑いが提起されているが、 これらの新入社員で構成された企業労組側が6月15日、 刃物などを使い金属労組の宣伝物を一方的に撤去した。 この過程で金属労組側の幹部2人が負傷した。

金属労組甲乙オートテック支会は声明を出し 「支会は適法な手続きで今年の賃金交渉関連の争議行為をしており、 これにより宣伝物を付着した」とし 「甲乙商社グループと甲乙オートテックが労組破壊傭兵を使って金属労組の争議行為を妨害し、ストライキを破壊する策動を強く糾弾する」と反発した。

企業労組、刃物を持って歩きまわり金属労組の宣伝物を一方的に撤去
金属労組2人が負傷...使用者側「掲示板他の宣伝物の撤去を」

支会の声明と写真、複数の関係者の証言などを総合すれば、 企業労組委員長のソン某氏をはじめとする約10人が昼休み直後、 1階の社内休憩室に集まり、ナイフやカマなどを持って勤務時間の午後1時5分頃、 現場のあちこちを歩きまわり、金属労組の横断幕、壁新聞などの宣伝物を一方的に撤去し始めた。

[出処:甲乙オートテック支会]

[出処:甲乙オートテック支会]

[出処:甲乙オートテック支会]

動画を確認した結果、企業労組事務長のキム某氏が現場で「集合」と叫び、 ナイフやカマで金属労組の宣伝物を一方的に撤去し、 企業労組側の関係者数人がこれをごみ箱に捨てるなどの行動をした。 金属労組と新政治民主連合環境労働委に所属する議員などは、 キム氏が元警察出身者だと暴露した。

[出処:甲乙オートテック支会提供動画キャプチャー]

甲乙オートテック支会のイ・テヒ支会長は 「企業労組側は1時40分ごろまで工場を歩き回り、 支会の争議行為を妨害して暴力を誘導した」とし 「働いていた組合員たちが『何をするのか』と防ぐと、 キム氏は『会社に言われた』とし、宣伝物を壊し続けた。 多くの組合員がキム氏の言葉を聞いた」と伝えた。

企業労組が宣伝物を一方的に撤去することを防ぐ過程で、 支会幹部のパク某氏が刃物で突かれ、チェ某氏も腰と右腕に傷を負い、 二人とも病院に移送された。

支会は企業労組のこの日の争議行為妨害行為は「会社と企業労組が共謀した合同作品」とだいう疑惑を提起した。 企業労組の行動が勤務時間に行われた点、この日の事件直後に使用者側が「宣伝物撤去」について企業労組と同じ主張を展開する文書を支会に送った点を上げた。 支会は「労組破壊の傭兵らが現場に乱入し、こうした行為をした時刻は業務時間中で、 使用者側の指示や協調がなければ不可能」と主張した。

こうした疑惑に対し使用者側は6月15日、本紙の取材に 「企業労組側の行為が勤務時間に行われたのかどうかは現場にいなかったのでわからない」とし 「今日の事件は会社が指示したり関与したことはなく、企業労組で独断で行った」と明らかにした。 使用者側の労務担当部長は続いて 「企業労組が金属労組が現場に貼った宣伝物を撤去しろと主張してきた。 使用者側は今日の事件が発生したため、措置を取るべきだと判断し、 労組双方に宣伝物を撤去しろという内容の文書を送った」と釈明した。

それと共に「労組が争議行為の期間に 掲示板以外の場所に宣伝物を貼る行為は正当ではない」と明らかにした。

しかし使用者側のこうした主張は労組活動に対する支配介入で、不当労働行為だと労働側の弁護士は伝えた。 セナル法律事務所のキム・サンウン弁護士は 「労組が争議行為において、どんな方式でどんな宣伝物を使うのかを会社が決めるというのは根拠がない主張」とし 「争議行為期間中に会社が許可した場所だけに宣伝物を貼ることができるという主張も、根拠がない」と一蹴した。

続いて「使用者側のこうした主張はまるで 『企業労組が金属労組の宣伝物を一方的に壊して撤去したのは正当だった』と擁護し 『今後、使用者側が宣伝物を撤去する』ということを表すもの」とし 「争議行為の妨害であり、不当労働行為だ」と主張した。

一方、甲乙オートテック企業労組側と委員長のソン氏とは6月15日、 どちらも電話連絡ができなかった。

会社、労組破壊の責任を取らず労組間の対立に追い立てる?
「労働部と検察・裁判所ノロマ対応が暴力事態の口実を与えた」

支会はこの日の事件を含み、新種の労組破壊疑惑が提起された後、 甲乙オートテックでは暴力事態が続いており、 使用者側が労組間の対立に追い込む小細工を働かせていると15日の声明で主張した。 4月30日、金属労組幹部と組合員約10人が新入社員から暴行されたのに続き、 5月8日と21日にも暴力事態が発生した。

支会は「使用者側は賃金交渉に出てくることもせず、 新種の労組破壊疑惑から抜け出そうと前に出てこないが、 まるですべての不当労働行為が労組間の対立に見えるように工作をしている」とし 「現在、甲乙オートテックの現場を闊歩して暴力をふるう人々は、 会社が労組破壊のために募集、雇用した新入社員であり、 すべての責任は会社にある」と強調した。

また、「労働部と検察・裁判所ののろま対応が暴力事態の口実を提供している」とし 「今すぐ使用者側と暴力をつづける労組破壊傭兵の履歴とリストを詳しく公開し、 強力に処罰しなければならない」と要求した。

イ支会長は宣伝物の一方的な撤去など、支会の争議行為を妨害する行為に対しては 「宣伝物損壊行為と暴力行為などで刑事告訴する」とし 「また、会社や企業労組が支会の争議行為を妨害できないように、 法律的な方案を講じたい」と話した。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-06-17 06:28:17 / Last modified on 2015-06-17 06:28:19 Copyright: Default

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