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「10年間の闘争は実を結ぶだろう」

[インタビュー]手配中のパク・ヒョンジェ現代車非正規職支会長

イ・ジョンウン記者 2013.08.14 16:04

現代自動車非正規職支会のパク・ヒョンジェ支会長の顔は予想外に明るかった。 彼は7月20日に開かれた希望バス集会により逮捕令状が発行され、逃げている状 態だ。蔚山ジャーナルは8月9日に彼と会った。思ったより顔が明るいと話しか けると、彼は「組合員たちが堂々としているのに私が萎縮する理由はありません」 と答えた。

[出処:蔚山ジャーナル]

希望バスが訪問した5日後の7月25日、非正規職労組のパク・ヒョンジェ支会長 とカン・ソンヨン主席副支会長、キム・ウンヒョ組織部長に逮捕令状が発行さ れた。カン・ソンヨン主席副支会長は4日後の29日、彦陽ターミナルで逮捕され、 朴支会長と金組織部長はまだ逃避中だ。支会長などは警察を避けて逃亡しており 組合員に会うこともできない。

8月8日には296日間続いた高空座り込みも終えた。組合員は失望していないかと 聞くと、彼はむしろ記者に「高空籠城が終わった日、組合員は少なかったので すか」と問い直した。

8日の午後1時、チョン・ウィボン、チェ・ビョンスン氏が296日間の高空籠城を 終えて地面に降りてきた頃、鉄塔の下ではストライキをして工場から出てきた 多くの組合員が二人を待っていた。蔚山地域の気象観測史上初めて摂氏40度を 記録した日だった。組合員の顔は暑さと鬱憤でうす赤くなっていた。300日近い 時間の高空籠城にもかかわらず、会社は新規採用を固守するだけで、希望バス 暴力バスと罵倒されている。ほとんど30〜40代男性の組合員は涙に耐えた。

朴支会長に逃亡の理由を尋ねた。彼は「希望バスの後、組合員に『どんな場合 でも組合員を裏切らず、10年の闘争の実を結ぶ』と約束した」とし「組合員との 約束を守った後、堂々と調査を受ける」と話した。

彼が隠れている間、彼の同僚二人が296日間の高空籠城をやめて地面に降りた。 彼に支会長になれと薦めたチェ・ビョンスン氏と、彼と共に労組事務長として 働いたチョン・ウィボン氏だ。手配中なので行くことができず、二人の焼けた 顔は写真だけで見た。「直接行って手を取り合ってお疲れさまと言ってやれず、 申し訳なかった」

300日近い時間を耐えたが、目に見える成果を取って降りてきたのではない。惜 しみがないと言うと嘘になるかもしれないが、幸いだという思いの方が大きい。 何か月も前からチョン事務長の健康は良くなかった。朴支会長が鉄塔に上がり、 降りてこいと薦めたが二人は拒否した。暑くなってチョン氏の状態は急激に悪 化した。チョン氏だけが降りてきて、その代わりに他の人が上がることにする かとも悩んだ。だが二人が一緒に始めた座り込みは、一緒に終わらせたいと言い、 結局二人が一緒に降りてきた。

10年戦い、1年近く高空籠城をした。組合員にまた頑張ってみようと話すのは、 あまりにも苛酷ではないかと尋ねた。「闘争せずにじっとしていても、いつか 裁判の結果は出てくるでしょう。自動車を直接組み立てる艤装工程の労働者は 不法派遣の判定を受ける可能性が高いが、艤装工程でない場合はどうでしょう? もし裁判で不法派遣の判定を受けてもチェ・ビョンスンの事例でわかるように、 会社は何としても正規職に転換しないように足掻くでしょう。それが私たちが 戦う理由です」

彼らが10年戦ってきた理由は、現代車だ。現代車の10年の意地の後には検察、 裁判所、雇用労働部がある。労働部は現代車工場の中の下請企業に不法派遣の 判定をしても業者は閉鎖させない。検察は捜査をずるずる引き伸ばし、現代車 に対する処罰を先送りしている。現代車は大法院不法派遣判決がチェ・ビョン スンの『個人の判決』と言い張っている。コンベヤーベルトで作業する完成車 工場の特性上、チェ氏だけが一人で不法派遣のはずがない。現代車は不法派遣 を認めないのに、他方では不法派遣の可能性がある労働者を正規職として新規 採用している。命がけの300日の高空籠城にも会社の態度は変わらなかった。

現代車の尹甲漢(ユン・ガッパン)社長は8月9日の談話文で「座り込み解除がな された点は幸いに思う」が「2016年までに3500人新規採用」の立場を固守した。 ユン社長は「これ以上不法行為はあってはならない」と話すが、労働者を不法 の崖から押したのは現代車だ。7月15日に自ら命を絶った現代車牙山工場非正規職 支会のパク・チョンシク事務長は1か月経っても葬儀も行えない。

こんな状況なのに、不法派遣特別交渉は6月から中断されている。正規職労組 (支部)は賃金団体協議のために気が気でない。賃金団体協議が終わっても金属 労組と正規職支部、非正規職支会ともに役員選挙をしなければならない。金属 労組は9月末に選挙がある。賃金団体協議のおかげで正規職労組の選挙は遅れる。 不法派遣交渉は賃金団体協議と選挙、引受引継で後まわしになる可能性が高い。 非正規職支会も選挙が遅れる。パク・ヒョンジェ支会長がいつ捕るかもしれず、 選挙前に労使が合意できなければ新しい指導部を選ばなければならない。

朴支会長は手配中なので、直接組合員と会うことはできないが、支会代議員と 現場委員を通して組合員の力を集めている。

労組の外からも力を貸している。希望バス企画団は「高空籠城は終わったが、 現代車不法派遣の闘争は続く」とし「8月31日にまた蔚山に行く」と表明した。 民主労総蔚山本部と現代車不法派遣対策委員会も、12日に記者会見を行って 「10年不法を行った現代車が法を守る最後の機会」とし「現代車は特別交渉を 再開し、前向きな立場を明らかにしろ」と要求した。

支会は組合員に14日の夜にソウルで開かれる全国労働者大会と24日汎国民大会、 31日にまた蔚山を訪れる2次希望バスへの参加を促している。中間中間には ストライキも行う計画だ。

支会の内部には、会社は新規採用を固守し続けているので交渉を中断して闘争 にすべてを投入すべきだという声もある。しかし朴支会長は「交渉を中断する つもりはない」と言う。彼は「交渉と闘争を併行し、必ず10年の闘争の実を結 ぶ」と話した。(記事提携=蔚山ジャーナル)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-08-15 02:47:11 / Last modified on 2013-08-15 02:47:12 Copyright: Default

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