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「烈士の願いは非正規職撤廃だ」

現代車牙山工場労組幹部の遺族が痛哭...労組、「現代車による他殺」

チョン・ジェウン記者 2013.07.16 10:07

「お父さんがいなくて、長男として家事をしていた甥だった。現代車の非正規 職として働きながら、非正規職と正規職の差がひどい、同じように働き、一生 懸命働いても認められない、正規職として採用されるのは針の穴を通るより難 しいと、現代車で不法派遣したと大法院が判決したのに現代車が正規職に転換 しないでいると。甥からみんな聞いた。普段こうした話をしない甥だったが、 一杯飲むとべらべらとこんな話をした」。

全国金属労組現代車牙山工場社内下請支会事務長、パク某氏の一番下の叔父、 パク・テチョン氏(53歳)が沈痛な表情でやっと話を始めた。

[出処:メディア忠清 ペク・スンホ現場記者]

故人は忠南道牙山市にある温陽葬儀場に安置されている。遺族は突然の家族の 死に動転し、痛哭した。58歳の朴氏のお母さんはとめどなく涙を流し、朴氏の 弟はぼんやりした表情で弔問客をむかえた。

現代車牙山工場で非正規職として10年働いた甥の死の知らせに、彼は何も言え なかったという。故人は7月15日午後12時30分頃、自宅で首を吊って死んでいるのが 発見された。

「労組の仕事をして、目立つなと言ったが、責任感が強く誠実な甥で、プッと 笑えばそれだけだった。『もう少しやってみます』と言って、こんなことが起 きた。それでも私は一方では微笑ましかった。6月に例年行事の家族の集まりが あったが、闘争があると言ってこの会にも出てこなかった。それほど責任感が 強かった」

その一方で、彼は「甥の死を無駄にするな」と断固として話した。非正規職が 正規職になる闘争を「もう少しやってみる」と言った甥の言葉を忘れていなかった。

「甥は、35歳という花のように美しい年齢で死んだ。家族は労組にできるだけ 協力したい。現代車はとても大企業なので、少しも動かないかもしれないが、 甥の死を無駄にしないように、現代車は変わってほしい」

故人と一緒に現代車で非正規職として働いた同僚も、突然の故人の死に動転し ているようだった。故人と同じ社内下請業者のH企業で働いていた非正規職解雇者 チョン・フニ氏は、朴氏が自宅で死んで発見されたという知らせを聞き、初めは 信じなかった。「いたずら」だと考えた。

「信じられなかった。そんな人ではない。いつも明るくて、一生懸命労組活動 をする人だった。最近不法派遣闘争で、もう不法派遣問題を終わらせなければ ならないと言っていた」

故人の同僚の非正規職労働者ソン・ヒョンスク氏は弔問の後、しばらく葬儀場 に入れなかった。彼は「涙が止まらない」とし「とてもくやしい」と言った。 非正規職撤廃、非正規職の正規職化のための10年の戦い、つらく苦しい戦いを 「一人で何も言わずウンウン苦しむ同僚」を考えれば胸が張り裂けそうだ。

[出処:メディア忠清ペク・スンホ現場記者]

「現代車不法派遣非正規職の正規職化に行こう」

現代車の非正規職労働者たちは、故人の死を「現代車による他殺」だと話した。 大法院が2010年に現代車社内下請労働者は不法派遣だと判決しても、会社は社内 下請労働者を正規職に転換させない。

裁判所から不法派遣判決を受けたチェ・ビョンスン、チョン・ウィボン氏は 273日間、現代車蔚山工場前の送電塔で高空籠城を続けている。最近現代車牙山、 蔚山、全州工場非正規職労働者がソウル市良才洞の現代車本社前で73日間野宿 座り込みをしても、非正規職の正規職化どころか不法を犯した会社の関係者は 誰も処罰されない。

誰より先に立ってソウル市良才洞の現代車本社前で野宿座り込みをした故人は 座り込み中、労組の組合員全員に長文のメッセージを送り、苦しい気持ちを伝えた。

「現代車は私の常識を超える会社だった。現代車は金の権力を利用して、労組 の組合員を懐柔、圧迫、孤立させた。現代車非正規職がみんな固く団結して戦 えば、現代車は少なくとも私たちを恐れたし、今も恐れている」

労組と会社は社内下請非正規職労働者の正規職化の法案をめぐって特別交渉を しているが、特に進展はない。労組は社内下請非正規職労働者の正規職転換を 要求しているが、会社は不法派遣非正規職労働者の正規職化ではなく、新規で 採用するという立場を曲げていない。今年の末までに1750人の採用など2016年 上半期まで3500人を新規採用するというが、社内下請労働者7700人の半分程度 にしかならない。

また会社は最近、公開で不法派遣労働者が4000人だと認めたにもかかわらず、 3500人に縮小し、新規採用の形で正規職に転換するという矛盾した主張を展開 している。それと共に、会社は嘱託契約職を雇用し、休日特別勤務に超短期の アルバイトを雇用して、非正規職を大挙採用しているのが実情だ。

社内下請支会のヤン・フェサム主席副支会長は「特別交渉が進められるが遅々 として進まない。7回も実務交渉をしたのに進展がない。故人がストレスを受け、 苦しさも大きかっただろう」とし「会社は新規採用の立場を曲げずに、労組が ストライキしたことを問題にするが、不法を行っても処罰さえ受けない会社が 果たしてこんな話をする資格でもあるのか聞きたい」と話した。

それと共に彼は「支会は故人を烈士と規定し、故人の名誉回復のために戦う」 と強調した。

故人の同僚である現代車非正規職解雇者のソン・ヘガン氏は「われわれは現代車に 国の法を守れといった。『不法』派遣労働者を雇用して働かせたのだから、 その責任を取れということ」とし「現代車による間接殺人だ」と主張した。

ソン・ソンフン社内下請支会長は「起きてはならないことが起きた。故人は 社内下請非正規職の人生を終わらせようといった。他に何の話が必要なのか」 とし「故人の恨みをはらすため、先頭に立って戦うこと、それだけが私たちに できることだ。烈士の願いは非正規職撤廃だ」と話した。(記事提携=メディア忠清)

▲現代車牙山工場社内下請支会と忠南地域の労働界が集まって15日の午後8時頃、葬儀場の前でキャンドル集会を開いた。[出処:メディア忠清ペク・スンホ現場記者]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-07-17 02:24:39 / Last modified on 2013-07-17 02:24:39 Copyright: Default

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