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センサータ労組、『用役投入』情報提供から労使交渉再開合意まで

[現場]用役投入・設備移転を防ぐためのセンサータ労働者の眠れない3日

ソン・ミニョン(現場記者) 2012.08.28 14:33

センサータテクノロジーコリア(以下 センサータ)の労働者たちは週末特別勤務 がないのに退勤せず工場の前に集まった。会社が約束を破り中国に設備を移転 しようとしている情況が捕捉された。それに鎮川に用役300〜400人を集めてい るという情報提供が入ってきた。いつ用役が押しかけるかも知れない8月24日 から3日間、組合員たちはまともに眠ることもできず、工場の前を守った。

モータープロテクター、自動車用センサーなどを生産するセンサータは2008年 に米国の私募ファンド、ベインキャピタルが買収した。ベインキャピタルは、 米国共和党大統領選候補のロムニーが創業した会社で、米国でも食い逃げ論議 がおきている。ベインキャピタルが買収した後、賃金と勤労条件が大幅に悪化 した。会社が苦しいと言ってトイレットペーパーをなくし、冬にも冷水でシャ ワーを浴びた。しかし実状は違う。売り上げが2161億、営業利益だけで161億の とても好調な会社だった。

センサータ グローバルは、今年の初め、工場長と理事が直接、雇用安定と設備 投資を約束した。労働者たちは会社を固く信じたが、投資はされず、ラインを 中国に移した。組合員たちは口をそろえて「騙された」と言う。労働者たちは 労組を設立した。すぐ翌日、会社は希望退職公告を出した。

こうした渦中で用役投入の知らせがあった。キム・ウンミ支会長は「週末特別 勤務をすべてやめろといった。米国から機械設備の解体専門家も韓国に来た。 今、ほとんどのラインが中国工場に行き、いくつかの重要なラインだけが韓国 に残っているが、これをなくそうとしているようだ。この設備がなくなれば、 工場が閉じられるのは時間の問題だ」とし、会社が週末に設備を持ち出そうと しているという疑いを固めた。金曜の午後に設備解体の専門家が現場を訪問した。 会社は『30日にしよう』と交渉を先送りした。30日前、今週末が峠になると直感した。

▲発言するキム・ウンミ金属労組センサータ支会長

民主労総忠北地域本部は市民社会団体と共に、記者会見で用役投入を阻止する 立場を明らかにした。金曜の夜、金属労組大田忠北支部と近隣の組合員が鎮川 のセンサータ工場前に集まった。

設立して20日しかならない新規支会のセンサータ組合員たちは『闘争』 『同志』 という言葉がまだなじまないが、力強くシュプレヒコールをあげ、発言に耳を 傾けた。工場に来たのは金属労組だけではなかった。教師、学校非正規職、 公務員、タクシー労働者たちが工場を訪問して言葉を伝えた。鎮川郡議会の キム・サンボン議員、キム・キヒョン議員も共に人間の盾になると訪ねてきた。 警察も非常事態に備えて、工場周辺に常駐した。

▲設立して20日の新規支会。歌詞を書いた紙を見ながら闘争の歌を歌う組合員たち

▲朝も順に交代しながら正門の前を守るセンサータ支会組合員

昼間には暑さ、夜には雨と戦いながら、朝、昼、晩の集会と文化祭を続けた。 後援会が準備した食事で腹を満たし、家族や近隣の労働者が頑張れと持ってき たパン、ブドウ、菓子、コーヒーで心も満たした。日曜にはユソン企業解雇者 が料理をしている希望食堂3号清州店で、残った肉の煮物を包んできた。金曜の 夜には『宣言』、日曜の夜には『歌う労働者』キム・ソンマンがセンサータを 訪れた。『生活教育共同体恐竜』が前日に撮って編集して作った映像を上映し、 知っている顔が出たと笑いながらも粛然としていた。

▲夜の文化祭の時に'生活教育共同体恐竜'が製作した映像を上映した

組合員たちは明け方にも順番に工場の前を守った。順に眠ることにしたが眠れ ないのか、闘争歌謡の歌詞をプリントして、歌を覚え、おしゃべりをした。

そうして金、土、日の3日を過ごし、月曜が明けた。組合員の表情には、週末に 用役がこなかったという安堵感、今後の戦いへの緊張感、3日間の野宿座り込み による疲れが漂っていた。朝集会の時の組合員は、3日前の夜とは全く違っていた。 もう歌詞を見ずに闘争歌謡を歌い、拳も自然に上がった。シュプレヒコールは 相変らず雄壮だ。

30日からは普通の勤務が始まる。午後には労働部の仲裁で会社との面談が予定 されている。組合員たちは3交代勤務に合わせて順に勤務後に工場を守る計画だ。

キム・ソンミン民主労総忠北地域本部長は「SJM用役暴力が問題になっている時、 用役投入は話にならない。用役が投入されれば29日に予定された民主労総全面 ストライキ地域決意大会を、このセンサータ工場の前で行う」と明らかにした。

  • 27日、労働部の仲裁で会ったセンサータ使用者側と労組は3か月間の集中交渉 をすることに合意し、使用者側はその期間には用役警備の投入と設備搬出は しないと約束した。

(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-08-28 16:06:05 / Last modified on 2012-08-28 16:07:19 Copyright: Default

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