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双竜車、共に戦う国会議員はどこに

[現場手紙]絶望の政治そして希望の連帯

パク・ジョンギュ(非正規職ない世の中作り) 2012.05.26 20:32

5月24日の朝でした。地方に行っていて二日間帰れず、申し訳ない気持ちが足を 双竜車大漢門焼香所に導きました。先週末の汎国民大会の時に、新しく二棟の テントができ、平沢にいた双竜車組合員も上京し、焼香所は寂しくないだろう と思いました。

警察が焼香所を撤去するという噂はありましたが、28日は釈迦生誕日なので、 仏様の日の後だろうと思いました。デモ行進で使った22個の棺さえ片づければ テントには触らないという話もあり、少し安心していました。

9時25分、組合員がテントで会議をしていました。焼香所の前にカバンを下ろし 新聞を広げた瞬間、普段よりずっと多くの警官が焼香所に押しかけました。 会議をしていた組合員が飛び出して、人々が騒がしくなり始めました。

双竜車大漢門焼香所が撤去された日

中区庁の職員二人がテントを撤去するといいました。双竜車支部ある組合員が 戒告状提示を要求して異議申請をすると言いましたが、彼らの代わりに返事を したのは南大門警察署警備課長でした。「公務の執行を妨害しないでください。 妨害すれば全員連行します」。

脚本はしっかり作られていました。消火器を持った警察官多数が焼香所のすぐ そばに待機していました。組合員が抗議し、双竜車支部キム・ジョンウ支部長 が何かを持って自分の体に注ぐと、すぐ消火器が乱射されました。

[出処:双龍車汎国民追慕委]

目を開けられない程消火器がまかれました。その間、警官は組合員を焼香所の 外につれ出して、警察バスに乗せました。双竜車支部整備支会のムン・ギジュ 支会長と警察バスにのせられました。写真を撮っていた組合員も、映像を写し ていた活動家も強制的に連れて行かれました。

大漢門の焼香所は涙も血もない無法天下になりました。これ以上の死を防げと いう労働者の訴えと叫びと悲鳴は消火器の煙の中に消えました。

バスの中でできることはツイッターでこのニュースを伝えることだけでした。

「もうひとつの85号クレーンだった#双龍車大漢門焼香所が、消火器を噴射して 乱入した警察と区庁の合同作戦で30分で焦土化した、私を含む多くの組合員が 連行された。しかし連帯の気持ちは撤去できない。焼香所はまた作りなおさ なければならない」

警察バスのガラス窓の向こうにひどい場面が見えました。中区庁のゴミ収集車 が焼香所に入り、品物を片づけ始めました。22人の死を痛く感じ、共に涙を流 した数千、数万の労働者、市民が渡してくれた大切な品物が『ゴミ』として投 げられていました。

全泰壹烈士の弟、チョン・テサム先輩が毎朝持ってきて、香の横に供えたコン ボパンと香もゴミ車に叩き込まれました。聖公会大のシン・ヨンボク先生が書 いた全泰壹烈士の日記の額も粉々に割れました。二人の女性労働者がゴミ車を 防いで叫びましたが、すぐゴミのように片づけられました。

焼香客、数千人の気持ちがこもった物がゴミ車に

そうして30分で焼香所はすっかり片付けられました。一足遅く知らせを聞いた 民主労総と金属労組の幹部が駆け付けましたが、すでに大漢門の前は廃虚になっ ていました。記者は一足遅れてあちこちで醜い撤去現場に向かってシャッター を押しまくりました。

警察バスに入れられた組合員が解放され、警察署に連れて行かれたキム・ジョ ンウ支部長が帰ってきました。白く消火器をかぶった労働者が一人二人と集まっ てきました。ある労働者の目には涙が浮かんでいました。

「23番目の死を防ぐために双竜車労働者の手を取って共に戦ってくれる国会議員 が1人でもいたら...」

比例代表不正選挙で満身瘡痍になった統合進歩党、党代表選挙に浮き立つ民主 統合党の国会議員は遠くにしました。万事を置いて駆け付けた労働者、学生、 市民の足が一つ二つと廃虚になった焼香所の場をまた埋め始めました。

共に戦う国会議員はどこに?

戦争は続きました。テント10棟、横断幕20枚を設置するという内容で1か月間の 集会が申告されているのに、警察は絶対集会物品を認めませんでした。民主統 合党の国会議員当選者が参加した記者会見が終わり、テントは戻ってきました が、数百人の警察により完全に壊れてしまいました。

だめになってしまったテントのかけらでも守るためには、警察に何度も言わな ければなりませんでした。ある女子学生は顔が切れ、病院に行かなければなら ず、法的に解散したある政党の事務総長はメガネが粉々にされたまま首を捕え られて警察に連れて行かれ、女性組合員に救出(?)されたりもしました。

50日前に戻りましょう。4月5日、韓国の誰もが野党圏連帯と与小野大に必死に なってていた時、22番目の惨劇を確認した双竜車労働者は涙を浮かべて大漢門 前に焼香所を作るため、10日間、苦しい戦争をしなければなりませんでした。

遺影一枚のために何度も警察に連れて行かれ、病院に運ばれましたが諦めませ んでした。キリュン電子、才能教育の非正規職女性労働者が一番前で戦って、 ペク・キワン先生をはじめ社会元老と多くの人々が連帯し、大漢門の焼香所は 整理解雇労働者の苦痛を象徴するもうひとつの85号クレーンになりました。

連帯の気持ちは50日前に戻せない

警察は大漢門の焼香所を粉砕して50日前に戻しましたが、整理解雇の痛みと傷 を分けあおうとする連帯の気持ちまでを過去に戻すことはできませんでした。 焼香所の痕跡をゴミのように片づけても、これ以上の惨劇を防ぐために双竜車 労働者の手を取ろうという共感の気持ちを片づけることはできませんでした。

ツイッターとFaceBookで知らせを聞いた人々が駆け付けました。大漢門は朝か ら夜まで連帯の波でうまりました。警察はビニール一枚、テント一切れも認め ないとし、徳寿宮前を無法天下にしましたが、連帯の気持ちは結局小さな焼香 所一つをまた作り出しました。

双竜車の大漢門焼香所で送った長い一日でした。二か月間続く絶望の政治で、 一番苦しんだのはまさに労働者でした。労働と闘争の現場から遠ざかった彼ら だけの政治で多くの労働者が絶望しなければなりませんでした。しかし大漢門 の前に続く連帯の足なみに、戦う希望を発見します。

6月16日は幸せな連帯のための初夏の夜の饗宴が開かれます。昨年の希望バスの 搭乗客の罰金爆弾に対抗し、双竜車整理解雇の痛みを分けあって、整理解雇と 非正規職がない世の中を夢見るデモ行進と徹夜文化祭が開かれます。連帯の場 のバザー会と楽しい公演が大漢門の夜道を飾るでしょう。

絶望の政治で傷ついた人すべてが整理解雇の象徴、もうひとつの85号クレーン の大漢門の前で希望の連帯を分あいたいと思います。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-05-27 07:34:16 / Last modified on 2012-05-27 07:34:38 Copyright: Default

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