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造船下請労働者、「4次希望バス」.. 希望の船を浮かべよう

「整理解雇、非正規職のない世の中」のため.. 造船所下請労働者が連帯

蔚山労働ニュース編集局 2011.08.25 17:12

「韓進重工業で正規職整理解雇の前の4年間、影島造船所、蔚山、大多浦工場で 働いていた何と3000人もの社内下請労働者が先にクビになりました。整理解雇 の後、影島造船所の現場では、真夏の炎天で与えられる昼寝時間も消えました。 韓進重工業社内下請労働者は氷水たった1本で摂氏40〜50度にもなる鉄板の上で 作業を強要されています。雇用不安も、とても重くなっています。下請業者に は各々物量チームという新しい制度を導入し、一程の物量(仕事の材料)が終わ れば解雇される非正規職が量産されています。事実上、建設業種のオヤジ制度 そのものです。何日か働いて解雇され、何日かたって再雇用される、不安な人 生を強要されます」。

8月25日午前、釜山韓進重工業影島造船所の前。現代重工業、大宇造船、STX造船、 現代三湖重工業社内下請労働者からなる造船下請労働者連帯は全国造船所下請 労働者が受ける差別と抑圧の事例を告発する記者会見を行った。記者会見前に、 彼らは出勤する韓進重工業社内下請労働者に団結を訴える宣伝ビラを配った。

[出処:韓進重工業整理解雇撤回闘争委員会]

8大造船所社内下請、正規職の2〜4倍...多段階下請け「物量チーム」が増加

金属労組造船分科によれば、現代重工業、大宇造船、三星重工業などの大規模 造船所8個所で働く社内下請労働者は690の業者、6万8000人にのぼる。これらの ほとんど事業場で、社内下請労働者は正規職労働者の2倍を軽く越えている。 STX造船は、生産現場の正規職労働者は1016人であるのに対し、社内下請労働者 は4500人で非正規職の割合は443%にもなる。

2009年、造船業に危機が迫り、全国で数千人の下請労働者が造船の現場から追 い出され、小規模造船所で日常化した「物量チーム」が大型造船所に拡大し始 めた。物量チームとは、小社長制と似たフレックスタイム形態で「下請の下請」、 多段階下請けを称する。

造船下請労働者連帯によれば、大型造船所のほとんどが社内協力社の基本取引 契約などにより再下請けを禁止しているが、最近現代重工業、大宇造船などで 物量チームが増加している。造船下請労働者連帯は「韓進重工業も整理解雇の 後、下請労働者のほとんどが下請の再下請、下請を日当制に転落させる『物量 チーム』の形態で回されている」と明らかにした。

重大災害多発、死の造船所

今年になってから、大宇造船だけで7人が労働災害で命を失った。STX造船では 昨年の10月から今までに計6人の労働者が死んだ。造船業の労災発生率は全産業 の2倍以上高い。

釜山蔚山慶尚南道労働者健康権対策委によれば、昨年と今年に、大宇造船と STX造船では2回労働部次元の特別勤労監督が実施され、60〜1000件ほどの産業 安全保健法違反事例が摘発され、改善命令があったが、原始的な重大災害は終 わらない。

釜山蔚山慶尚南道労働者健康権対策委は、造船業での重大災害多発の原因とし て、利益優先の生産至上主義と、下請の増加による災害予防システムの崩壊、 労働部のいいかげんな事業場指導監督、放棄などを上げた。

特に下請業者に対する請負金額削減と安全保健措置の放棄、物量がないことを 理由とする多段階下請の急増、受注増加による工期短縮と労働強化が造船業で の重大災害の主犯だとした。

造船下請労働者連帯は「この4年間に32人の労働者が死んだフィリピンのスービッ ク造船所の事例は、他人事ではない」とし「とても危険な作業に投入される 造船社内下請労働者は、災害の死角地帯で死に追いやられている」と語った。

ネズミ尻尾のような休暇の費用まで着服、佗しい下請労働者

金属労組造船分科によれば、造船社内下請労働者の通常賃金は正規職の2/3にも 至らない。これに賞与金と成果給、一時金、各種企業福祉などを合わせれば、 その格差はさらに広がる。

STX造船の正規職は、通常賃金の600%をボーナスとして受け取るが、非正規職は 基本給の230%しか受け取れない。大宇造船は昨年、通常賃金の400%を成果給として 正規職に支給したが、非正規職には正規職の70%しか払われなかった。

[出処:造船下請労働者連帯記者会見資料]]

現代重工業、現代尾浦造船、現代三湖重工業、大宇造船、STX造船正規職労働者 は、今年の賃金交渉で号俸昇級分を含み、ほぼ9万ウォン内外の賃金が上がり、 激励金と一時金などで数百万ウォンを受け取ったが、下請労働者は100万ウォン ほどの休暇費用しか取れなかった。

造船下請労働者連帯は「2009年の造船業危機の時、クビにならなかった下請労 働者は10〜20%の時給・日当削減を体験し、削減された賃金は今も回復しない」 とし「大型造船所資本が今年の正規職労働者基本給を9万ウォン近く上げたこと と較べると、下請労働者の剥奪感は到底言葉にできない」と声を高めた。

現代重工業では、元請社が下請労働者に策定した休暇の費用を下請企業が下請 労働者1人当り50万ウォンずつピンはねして支払い、下請労働者の怒りを買うと いうこともあった。

「食い逃げ」する下請社長、元請は無関心

8月18日、慶尚南道鎮海のオリエンタル精工下請業者の(株)牙山キム某代表が、 7月分の請け負い全を持って潜伏した。この事実を確認した下請労働者は19日、 オリエンタル精工の社長室を占拠して、四日間徹夜座り込みを続けている。

2009年の造船業危機の時、造船所は請負費を多ければ30%も削減した。韓進重工 業は業界で初めて下請業者との契約に最低落札制を適用した。

収益が下がった下請業者の社長が労働者の賃金をピンはねして廃業して逃げる 事例が増加している。さらに大きな問題は、オリエンタル精工のように元請が 下請業者と契約しても供託金をきちんと受け取れず、下請業者社長が請負金を 持って逃げると下請労働者は賃金を受け取る方法がなくなるということにある。

造船下請労働者連帯は「元請は下請に責任を転嫁して、下請は一番末端の底辺 にある下請労働者に責任を転嫁するという悪循環構造は、おそらく『食物連鎖』 と呼べる程の水準」と嘆いた。

続いて「現代重工業や現代尾浦造船に莫大な影響力を行使する、ハンナラ党の 鄭夢準(チョン・モンジュン)議員は、数千億ウォンの私財を出して奨学財団を 作るという」とし「下請労働者の血の涙で稼いだ金で大統領選挙街道を走ると いうことだが、その金があれば現代重工業、現代尾浦造船の社内下請労働者の 雇用を保障して生活賃金を払ってあまりある」と批判した。

造船下請労働者連帯は「一人では恐くて苦しいが、同僚と共にする時は恐ろし くない。水を入れ、造船所下請労働者の「希望の船」を浮かべる時」とし、 「差別と抑圧の悲しみを乗り越えて堂々と立ち上がり、労働組合に団結しよう」 と訴えた。(記事提携=蔚山労働ニュース)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-08-26 22:17:53 / Last modified on 2011-08-26 22:17:56 Copyright: Default

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