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韓進重チョ・ナモ会長「対国民呼び掛け」...「整理解雇は無視」

逃避性滞留から58日ぶりに帰国直後に呼び掛け...仕事の材料を確保しに行った?

ウ・ヨンヘ記者 2011.08.10 19:00

58日間の海外長期滞在で『逃避性滞留』と批判されている韓進重工業のチョ・ ナモ会長が帰国するとすぐ、緊急対国民要請文を発表した。

これについて、韓進重工業の労働者たちは「何の法的責任もない『要請文』で しかない」とし、会社の公信力ある回答を要求した。また、金属労組と民主労総 など、希望バスの参加者は要請文について、今、社会的な争点である整理解雇問題と 85号クレーン座込者の対策が何もないと指摘した。

チョ・ナモ会長は8月10日、釜山市庁9階の記者会見室で午前10時30分「経営上 の理由による人的構造調整は、会社の生存のためにやむを得ない選択」だったとし、 「3年以内に経営正常化を実現するよう最大限努力」するという対国民要請文を 発表した。

チョ・ナモ会長は6月29日の国会聴聞会に、外国出張を理由に参加せず、海外に 長期滞在したことについて「影島造船所の経営正常化のために最善の努力をし てきたし、仕事の材料を確保するために一隻の船でも受注しようと東奔西走し た」と釈明した。

だが受注の成果については「ヨーロッパなどの船主がいる所なら行った。具体 的な受注内容は営業機密事項で言えない」と話した。

要請文でチョ会長は、希望退職者対策として「子弟2人まで、大学を卒業するま で学資金全額を支援」すると追加した。だが、国民的な関心事である整理解雇 の問題と85号クレーン座込者への言及はしなかった。

また、フィリピンのスービック造船所の『受注集め』の疑惑と影島造船所閉鎖 の疑惑には「受注集めをしたという根拠のない主張は、8万坪しかない影島造船 所の規模による構造的な限界と、船舶建造費用の差を考慮した船主側の決定」 だったと釈明した。

チョ会長は「3年以内に経営を正常化する内容は、影島造船所の8万坪ほどの小 さい規模では、世界的な傾向に合わせて行けない。だから影島造船所は、その 水準に合った特性化計画をたてており、努力している」と明らかにした。

8月17日の国会環境労働委員会聴聞会に関しては「国会の意見を尊重する」と 明らかにした。

最後に85号クレーンで整理解雇撤回を要求して座り込みをしているキム・ジン スク指導委員とクレーン中層座込者への対策についてチョ会長は「健康が心配 される」とし「1400人の役職員の利益にならない。キム・ジンスク指導委員は 先に降りてきて、正常化後に自分の意志を展開しても遅くない」と話した。

李在鎔(イ・ジェヨン)韓進重社長は、整理解雇問題について「現在は仕事がな くやむを得ない状況だ」とし「年間組み立て量が84万トンから85万トンが達成 された正常化の時点で議論できる」と説明した。

これについて、韓進重労働者と金属労組の反応は冷たい。韓進重整理解雇撤回 闘争委員会のキム・インス副代表は「整理解雇の対策がない。チョ・ナモ会長 の要請文には全く進展した事項がない」と言う。続いてキム副代表は「要請文 を開くと、国民的争点である整理解雇問題を無視していて、その本質を隠し、 歪曲している」と主張した。

このように、韓進重会社側が整理解雇問題を回避しており、11日の金属労組と の懇談会議論自体が狭まりそうだ。

金属労組のキム・ホギュ副委員長は「会社は5日の懇談会で時間を間違え、11日 に懇談会を予定していた。だが今回の要請文を見れば、整理解雇撤回は不可と いう立場を一方的に明らかにした」と批判し「チョ・ナモ会長が58日間海外に 滞留して立てた対策がこの程度しかないのか」と反問した。

続いてキム副委員長は「労使関係を越えて、すでに社会化した整理解雇問題に ついて使用者側が対話する意志があるのかを聞きたい」とし「11日に何を持っ て懇談会をするのか。会社は希望退職者の学資金を口にして、金で解決しよう とするなど、金ですべての問題を解決しようとしている。85号クレーン座込者、 整理解雇労働者の苦痛と人を救うことには関心がない」と強く批判した。

またキム副委員長は「会社側が言う3年後に復帰の可能性は、すでに勤労基準法 に明示されている内容だ」とし「会社は今からでも金属労組と対話して、問題 を解決する意志を持て」と批判した。

民主労総は、韓進重工業チョ・ナモ会長の要請文について「傲慢なチョ・ナモ 会長と、彼をかばうハンナラ党を糾弾する」という声明を発表した。民主労総 は、「チョ会長は解決策を提示したが、整理解雇は撤回できないという既存の 立場だけを再確認した」と指摘した。

また「17日の国会聴聞会を控えて、自分の疑惑はすべて誤解だと言い放つのも 国民と国会を無視するもの」とし「言論プレイで責任を免れようとしている」 と糾弾した。続いて「チョ会長の要請文の内容は9日のハンナラ党院内対策会議 の内容とあまり違わない。執権与党が国民的に非難される財閥企業家を保護し インチキをしていることを自ら表わした」と批判した。

一方、韓進重会社側と金属労組は11日に非公開の懇談会を開くことにした。 (記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-08-11 13:11:34 / Last modified on 2011-08-11 13:11:35 Copyright: Default

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