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ユソン企業の職場閉鎖は「構造化-社会化された暴力」

ユソン企業労組、職場閉鎖の不法暴力性 証言大会

特別取材チーム 2011.08.04 00:04

ユソン企業会社の職場閉鎖の不法暴力性を告発する証言大会が開かれた。

全国金属労組ユソン企業支会は、8月3日午後2時、牙山市勤労者福祉会館で証言 大会を開き、会社の『不法』な職場閉鎖は、「労働組合を破壊するばかりか、 『職場閉鎖=長期化』を意味し、労働者とその家族の暮しを根元から破壊する」 と主張した。

続いてユソン企業支会は「職場閉鎖そのものの違法性、暴力性が労働者、家族 にどんな影響を及ぼすか、さらにこれを構造化する社会の不条理を暴露する。 こうした暴露と喚起で、社会的な覚醒を要求する」と証言大会を開いた趣旨を 明らかにした。

5.18職場閉鎖の日の悪夢、そしてテロ

「人生で一番恐ろしくつらい日だった」

支会のイ・ミョンファン組合員の発言で証言大会が始まった。彼は職場閉鎖が 始まった5月18日を思い出して『5.18悪夢』と表現した。それからすぐ数時間後 の19日未明に行われた用役警備の偽装車ひき逃げ事件は『テロ』だったとつぶ やいた。

▲19日未明、ユソン企業使用者側が雇用した用役業者職員が車両で襲い、13人の労働者が重軽傷を負った。

「私が一番最初に偽装車にあたりました。塀にぶつかり、地面に落ちて車両を 見ると、止まらずに歩道に走って行きました。車が通り過ぎると、大混乱になっ てひどい状態でした。もし警察が言うように運転手のミスだとすれば、車はそ の場で止らなければならなかったのに... それを誰がミスだと思いますか」。

ド・ソンデ組合員は、会社が今回の職場閉鎖を事前に準備して、組合員を工場 の外に追いやったと主張した。

「職場閉鎖前に会社が管理職員に旅行用カバンを配ったのですが、その中には ランニング5枚、パンツ5枚、洗面道具などが入っていました。初めはそれが何 かわかりませんでしたが、後で考えると、使用者側が職場閉鎖を準備していた 証拠でした。また、管理者と組合員の間でぶつかるたびに誰が参加して、どん なことを言ったのかという証拠資料を集めたこと、11次にのぼる交渉で使用者 側が何の案も持ってこなかったこと、これらすべてが徹底した準備でした」。

特に現代自動車牙山工場正規職労働者の発言は、現代車と-部品メーカー関係が 労働者にも影響していることを示した。

現代自動車牙山工場委員会のキム・ヨンサン組合員は「ユソン企業で発見され た労組破壊シナリオは、私たちにとっても衝撃だった。振り返ると、部品メー カーが部品を納品せずラインが止るなど想像したこともなかった」として、 「ユソン企業は、現代起亜自動車の保護があったから職場閉鎖を断行し、この 問題を決着させようとした」と主張した。

ユソン企業支会家族対策委員会の証言も続いた。彼らはすでに今回の職場閉鎖 の深刻性は、組合員だけの問題でなく、家族全員の問題だと口をそろえた。 特に警察と検察には公正な捜査を要求した。

▲用役警備は鉄パイプと消火器を組合員に投げ負傷させた。

用役警備に暴行され、頭蓋骨が骨折したチョ・チュンジェ組合員の夫人アン・ ミラ氏は、手術を受けて出てきた夫を見て、涙を流すだけだったとし、子供に 今の状況をどう説明すればいいかわからないと話した。

「こうした位置に立つとは思いませんでした。生きているとひどいこともある んだなと思います。夫も来たがっていましたが、時間が長びくとつらいと思い、 一人で来ました。お父さんが工場にいた時には、すべての状況を見ていました。 警察兵力が入ってきた時、私と他のお母さんを現行犯でつれていきました。私 服の警官は私たちをワゴン車に乗せ、どこかに送ろうとして、権威的な姿勢を 取り続けました。次男は警察になるのが将来の希望といっていましたが、今は どう答えるかわかりません」。

5月31日に拘束されたキム・スンソク争議部長の夫人ペク・ヨンミ氏は「なぜ、 私の夫が拘束されたのかわからない」とユソン企業労働者のストライキは正当 だと力説した。

「闘争の先頭に立っていたという理由だけで、キム・ソンテ支会長、キム・ス ンソク争議部長は拘束されましたが、用役警備の暴力行為の先頭にいるユソン 企業社長は、拘束どころか何の措置も取られていません。理解できませんよ。 ある警察が、用役チンピラの行為は使用者側の自己救済策だとまで言いました が、では金持ちは他人を害してもいいのでしょうか? くやしくて死にそうだと いう言葉が今、実感できます」。

最近、大田・忠南の多数の事業場で攻撃的職場閉鎖

「職場閉鎖は社会化された暴力だ」

民主労総法律院所属のハ・テヒョン労務士は、職場閉鎖の事例を紹介しながら 「この数年間、大田・忠南地域は金属労組慶南製薬支会、ASA支会、シルラ精密 支会、忠南地域労組セリム産業支部、ハンソン実業支部、化繊労組リンデコリア 支会、ハノール製薬支会など多くの事業場で職場閉鎖措置があり、多くの場合、 不法な攻撃的職場閉鎖だった」と指摘した。

続いてハ労務士は「攻撃的職場閉鎖は、単に労働組合の争議行為に対する行為 を越え、民主労組そのものを瓦解するための非常に効果的な手段として活用さ れている」と強調した。

最後に司会をしたパン・ヒョフン忠南労働人権センター所長は「職場閉鎖は、 構造化され、社会化された暴力だ」と声を高めた。

「職場閉鎖はまさに暴力だ。これに用役警備、司法的な警察官検察の暴力まで 加わっている。これは人間関係を破綻させ、家族関係を疲弊させ、性格関係も 疲れさせる。だが誰も立ち上がって早く解決しようとしない。今回の職場閉鎖 が攻撃的だと、開始と同時に問題提起したが、80日たっても警察と労働部は会 社に止めろといわない。私たちの主張が正しかったが、そうしなかった」。 (記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-08-06 03:12:57 / Last modified on 2011-08-06 03:13:04 Copyright: Default

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