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現代車元請、非正規労組幹部の解雇を直接指示

「訴訟は遠く、解雇は近い」...現代車の支配介入文書|を発見

チョ・ソンウン記者 2011.07.25 06:58

104人解雇、1092人懲戒、187人告訴告発、3人手配...現代車非正規職労働者に 対するこのような大量懲戒を発注元の現代車会社が企画し直接指示して行われた という文書が発見され、衝撃を与えている。

民主労総蔚山本部と金属労組が入手した「金属労組交渉戦略、交渉主要日程、 段階別対応方案」という5ページの文書は、現代車のマークが鮮明に記されている。

この文書は、▲工場占拠ストライキ懲戒現況および追加懲戒の論理、▲組合費 流用の件に対する対応の論理、▲集団訴訟対応方案と労組脱退推奨、▲現代車 非正規職支会のイ・ウンファ非対委員長および事業部代表の追加懲戒といった 内容が指摘されている。

「現代車の直接的な支配介入を明らかにした文書」

民主労総蔚山本部労働法律院のチョン・ギホ弁護士は、「組合員の解雇および 懲戒を元請が主導的に行ったことが明らかになっただけでなく、解雇の弾圧を 越え、現代車が非正規職労働者の実質的な使用主であることが確認できる文書」 とし「現代車は不当な支配介入、不利益、不当解雇および不当労働行為などの 不法を行った」と指摘した。

金属労組のパク・ユスン企画室長は、「パク・ユギ委員長が文書を見て『社側 が作ったようだ。パワーポイントのドキュメントを出力した文書』だと話した」 とし「現代車が直接作成し、業者社長の教育に使ったものを業者が出力して、 現代車非正規職支会組合員を懐柔し脅迫する目的、また不正事件を利用して、 内部分裂をたくらむ目的で持ち歩いていて、流出したようだ」と明らかにした。

続いて「この文書はユソン企業に続き、現代車の直接的な支配介入を明らかに した文書」とし「3月に作成されたこの文書の方針によって、イ・ウンファ非対 委員長が解雇され、集団訴訟取り下げ、労組脱退推奨や大量懲戒などの弾圧が 強行された。この文書で、労組脱退強要、大量懲戒、解雇による支会破壊プロ グラムは、現代車の直接的支配介入により強行されたことが確認できる」と強調した。

パク企画室長は「現代車は『自分たちとは無関係だ。もし表に出れば損害賠償 請求などで法的に対応する』と居直っている」とし「金属労組は現代車の真相 究明と責任者処罰、再発防止、雇用労働部の特別勤労監督を要求する計画だ」 と明らかにした。

また「現代車は自分たちとは何の関係もないという嘘をつかず、鄭夢九会長が 直接正規職化をするべきだ」と要求した。

現代車非正規職支会のイ・ジンファン第2工場代表は「2月22日に解雇される前、 現場に入ると発注元の管理者が立ちふさがり、解雇されたと通知した。その後、 業者の社長がきて『今日から解雇されたので入れない。こちらとしては仕方が ない』と言った」とし「その当時、現場では公然と解雇は直接元請がしたとい う話があったが証明する方法はなかった」と話した。

また「非常対策委が構成されて、イ・ウンファ非対委員長は停職2か月だった。 停職が終わり復帰した時点ですぐ解雇が通知された」とし「発見された文書は なぜイ・ウンファ委員長が解雇されたのか、元請の指示で解雇されたというこ とを明らかに示している。49人の解雇者、500人の停職者すべてが発注元の直接 の指示で解雇された」と怒った。

イ代表は「現代車は、自分たちは使用主ではない、何の関係もないと言うが、 この文書は現代車が直接の使用主であることを明らかにしている」、「現代車 は非正規職の賃金と労働条件、懲戒と解雇にまで介入している。解雇の理由な く、組合員を解雇したのも腹が立つが、私たちと無関係だと言う現代車が私た ちを解雇したことに怒る」と声を高めた。

続いて「発見された文書の内容は今も進行している」とし「現代車鄭夢九会長 は非正規職労働者に謝罪し、無条件に正規職化しろ」と要求した。

「主要核心因子追加懲戒」文書指針でイ・ウンファ非対委員長、ユン・ファジュン代表解雇

民主労総蔚山本部と金属労組が入手した会社の文書は追加懲戒、組合費流用、 集団訴訟、役員および各事業部代表、労組幹部の解雇、労組脱退推奨など、 細かい対応論理と具体的な指針が書かれている。

この文書の3ページには『主要核心因子追加措置必要』という項目の下に「非常 対策委議長イ・ウンファ、直ちに懲戒委開催通知および追加懲戒解雇通知」と 指摘している。

また「非常対策委事業部代表も追加的社規違反行為時(今後集団的残業拒否など が発生した時)直ちに懲戒委開催」しろと注文している。

現代車非正規職支会のイ・ウン会非常対策委員長は停職2か月の懲戒期間を終え、 去る4月25日夜間に初出勤したが、翌4月26日付で直ちに解雇された。

第1工場キム・ソンウク代表、第2工場イ・ジンファン代表、第3工場チャン・ ビョンユン代表、第4工場ファン・ホギ代表、シート事業部パク・ヨンヒョン代表 は2月末にいっせいに解雇され、エンジン変速機ユン・ファジュン代表は停職 期間中の4月1日付で追加懲戒解雇された。

特にイ・ウンファ非対委員長とエンジン変速機ユン・ファジュン代表は明らかに 文書の指針により、追加懲戒解雇された事例と見られる。

「組合員全員が1次懲戒対象...停職者上京闘争加担時は追加懲戒」

現代車の会社側文書は「現在進行中の懲戒は去る11月15日〜12月9日状況に対す る懲戒に該当」、「追加的社規違反行為時は追加懲戒予定」と書かれている。

続いて「懲戒手続き進行中で、反省して自重すれば善処できるが、追加の残業 拒否、不法集団行動に加担した時はきっぱりと懲戒解雇する予定」で「今でも 解雇者を含み、真に反省して誠意を見せれば再審で善処を考慮」すると指摘した。

文書はまた「懲戒は業者代表の固有権限」という点を強調して「組合員全員が 1次懲戒該当者なので、また2次集団行動に出たら座視しない」と付け加えた。

特に『停職者が停職期間中の上京闘争加担時の追加懲戒論理』という項目には、 「懲戒通知時は明白な解雇だが、新しい出発のために特別に善処したのにまだ 同じ事案で外部に...業務妨害罪構成、当社の名誉を毀損する悔悛の情がない。 懲戒解雇不可避」と釘を刺した。

「訴訟は遠く、解雇は近い」

現代車の文書は「集団訴訟はいつ結論が出るかわからず、解雇されれば生計は どうするか? 現代車や直営組合員が闘う組合員と黙々と働く非組合員のうち、 どちらを好むだろうか?」とし「集団訴訟の結論が出る前に、何らかの形で元請 労使間協議が行われ、その協議の結果により正規職化議論が予想され、現代車 が遠からず直営補充をするかもしれない。賢明な判断が必要だ」と集団訴訟の 撤回の論理を積極的に展開している。

また現代車非正規職支会の組合費流用の件を『ストライキ破壊』の論理に活用 している。文書は「1次座り込みを指導した執行部全員が組合費流用確認。これ は下請支会全体の問題で、現在の非常対策委もまた同じ。このような不道徳な 集団の不法集団行動扇動に賛同する理由はない」とし「道徳的に正しくない者 たちの扇動で2派ストライキ→懲戒解雇の愚を冒さないように」と注文した。

続いて「新しく構成される争対委も同じではないという保障があるか? 相変ら ず彼らに関係がある者が残っている。暴露の事実は組合費流用に過ぎず1億5千 相当の闘争基金の使用内訳もまた不透明」とし、非正規職支会内部の不信を あおった。

また「不道徳な下請労組の不法扇動にひっかかってはいけない」とし「業者長 の主管で堂々と従業員教育」を行い、「各種のインターネット サイトで堂々と 世論を形成する必要」があると注文している。

「正規職採用非組合員が多い」労組脱退をあおる

現代車の文書によれば、現代車非正規職支会の不法派遣撤廃正規職化闘争を 不法とし、正規職採用をエサに労組脱退を誘導していることが確認された。

文書は「現在の下請労組指針は明らかな不法集団行動の扇動でしかなく、こう した行動に従えば民事、刑事の責任を負わなければならず、また懲戒の被害も 本人が甘受しなければならない」とし「このような不法扇動の場合、従っては ならず、従う必要もなく、もし従えば民事・刑事上の懲戒の責任は本人が甘受 しなければならない」と警告している。

続いて「現代車が2002年、2003年度の正規職採用時、社内業者従業員を対象と して40%優先採用した時にも、現代車労働組合が組合員だけの要求をしたのでも なく、現代車も組合員、非組合員の差別はない。単に結果として非組合員の中 から採用された者がはるかに多かった」とし、非正規職支会組合員の労組脱退 を誘導している。(記事提携=蔚山労働ニュース)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-07-25 20:30:08 / Last modified on 2011-07-25 20:30:14 Copyright: Default


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