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金属労組中執、韓進重支会に責任を問わず

「誤った合意」決定、整理解雇阻止闘争継続...対立の火種は変わらず

ユン・ジヨン記者 2011.06.29 11:09

6月27日、韓進重工業支会(支会長チェ・ギリョン)と使用者側の業務復帰合意を めぐる組合員の抗議が続いているが、金属労組が今後の闘争について苦労して いる。特に整理解雇闘争の主体をどう立てるかがカギになっている。

金属労組は28日の午後2時から金属労組会議室で中央執行委員会(以下中執)を開 き、今後の韓進重工業の闘争の方向を議論した。最初の案件として上程された 韓進重工業闘争の件について金属労組中執は、労使が合意した『労使協議履行 合意書』を『誤った合意』と規定し、以後、整理解雇撤回死守闘争を続ける 方針を定めた。

▲韓進重工業から上京した組合員が28日に開かれた金属労組中執を傍聴した。

金属労組中執、「韓進重合意は誤った合意」

チェ・ギリョン支会長と韓進重工業李在鎔(イ・ジェヨン)代表理事は6月27日の 午後1時、影島造船所の食堂で『労使協議履行合意書』に署名した。該当合意書 には、△解雇者のうち希望者に限り整理解雇前の希望退職処遇を適用、△刑事 告訴告発および陳情を労使双方が取り下げる、△支部および支会に対する損害 賠償請求の最小化、△組合員に限り懲戒などの人事措置免除に努力、△キム・ ジンスクの退去は労組が責任、△タイムオフおよび懸案問題は法の枠内で前向 きに労使が合意を続けるという内容が含まれている。

だが労使合意書には、190日以上労組が要求してきた『整理解雇撤回』の内容が 排除されており、事実上、整理解雇を認める形だ。そのため闘争を続けている 組合員たちは、労組の業務復帰方針に反発しており、支会の記者会見を防ぐた めに労組事務室で座り込みをした。だが支会は報道資料で業務復帰方針を公開 し、労使合意以後1時間で強制退去執行が行われ、対立が増幅された。

特に、組合員の意見反映の手続きを省略して進められた労使合意書は、チェ・ ギリョン支会長への『職権調印』の議論などを呼んだ。金属労組も中執会議で 『誤った合意』と規定した。

支会長は、今回の合意を『労使交渉』ではなく『労使協議会』の形で進めた。 労使協議は、労使交渉のように金属労組委員長と釜梁支部支部長の同意手続き が規定されず、実際に金属労組や民主労総は支会の合意内容を伝えられなかった。

一番の問題は、金属労組規約に明示された通り、労使協議会は整理解雇などの 雇用問題事案を扱う権限がないことだ。金属労組規約37条は組合員雇用に関す る事項は団体協約で規定し、労使協議では決められない。また、規約73条には 労組所属事業場単位は、団体協約に関する事項を労組委員長の同意がなければ 労使協議会の案件として扱えない。金属労組中執は、これらの根拠により今回 の合意が『誤った合意』だったという点に同意した。

そのため金属労組中執は、今後、整理解雇闘争を死守する方針を確定した。こ れにより現在の対策委を補強、強化して、予定通りに希望のバスを進める計画 だ。また、全国労働者大会が開かれる6月29日、金属労組嶺南圏の組合員は釜山 駅前で整理解雇撤回闘争集会を開催する予定だ。

金属労組中執、韓進重支会執行部の責任を問わず

非常対策委構成など現場の対立状況は変わらず

しかし合意の過程で生じた支会執行部と組合員の対立が続く状況で、金属労組 がこれを解消する明確な解決法を提示できないまま、対立の火種は依然として 残っている。

金属労組関係者は「支会の合意が間違っていたことは分かるが、労労対立が拡 大し、組合員が背を向ければ孤立した戦いになる」とし「今重要なのは生きた 者、死んだ者を分け、善し悪しを問うことより、整理解雇闘争の性格を理解し 連帯すること」と強調した。

さらに限定的な闘争動力も困難な点だ。韓進重工業組合員は約800人だが、公権力 が投入された時に残っていた組合員は100人ほどしかいなかった。こうした状況で 支会の執行部に対する処分と排斥は、組合員の離脱につながる可能性が高いと 金属労組の内部では見ている。

こうした理由で28日、金属労組中執は『誤った合意』と規定したが、この件で は何の責任も支会執行部に問わなかった。そのため金属労組の中執決定は、 間違ってはいるが既存の支会執行部を中心にまた整理解雇闘争をするという 意図と読める。

だが一方的な合意で議論になった支会長などに対し、金属労組次元での対策と 収拾が議論されないまま『闘争死守』ができるかどうかは不明だ。すでにキム・ ジンスク指導委員をはじめ一部の組合員は「執行部が組合員と85号クレーンを 捨てた」とし、支会執行部への信頼が崩れたと明らかにした。その上、今回の 支会の合意に反発する組合員を中心に『非常対策委員会』構成が試みられてい る状況で、金属労組の整理によっては闘争の様相が変わる。

金属労組のパク・ユギ委員長が当日、「韓進重工業整理解雇阻止闘争は、誰も 放棄していないことを明確に強調する」と述べたが、現場の闘争主体の問題を 金属労組が解決しなければ、苦しい状況は続きそうだ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-06-30 09:33:16 / Last modified on 2011-06-30 09:33:17 Copyright: Default

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