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「夜昼逆転をやめて夜には寝よう」

ユソン企業昼間連続2交代制の労使交渉、どう進められたか

特別取材チーム 2011.06.18 16:17

ユソン企業の労使衝突と復帰方式の違いがマスコミで取りざたされている間、 忘れられていたことがある。ユソン企業の労使破局は昼間連続2交代制の施行を めぐり触発されたという事実だ。

今、会社の『個別復帰』と労組の『一括復帰』が対立を生んでいる。警察力の 投入でユソン企業支会組合員は全員連行され、労組が先に交渉を要求したが、 会社は選別復帰させなければならないとし、一回交渉に出てきた後、出てこない。 交渉を拒否する理由の一つが金属労組の交渉参加拒否だ。だが法的な交渉権と 締結権は、産別労組の金属労組(パク・ユギ委員長)にある。

金属労組は『一括復帰宣言』をして『昼間連続2交代制誠実交渉』を要求した。 労組としては最大限譲歩した。事態の出発は、昼間連続2交代制の交渉が破綻し たことで始まったが、また労組が交渉しようと要求した。だが会社は昼間連続 2交代制について口を閉ざしている。労働者による工場外での座り込みも解除し ろというのだから、会社は対話で事態を解決する意志がないという提起が続く。

夜間を労働なくして昼夜間8時間+8時間勤務に

支会「昼間連続2交代制に3年準備...会社への協力は可能」

会社「準備ができていない」

ユソン企業労働者の夜間労働をなくそうという要求は労働界の長い間の課題だ。 労働者たちは夜昼二交代による長時間労働で疲弊していると吐露した。胃腸の 疾患、心血管系の疾患など各種の疾病を持って暮らし、その上、過労死したり もする。昼間連続2交代制の施行のための労働者の闘争は、労働時間短縮闘争の 歴史と軌を一にし、深夜労働をなくし労働時間を減らして健康で人間らしく 暮らしたいという苦闘だ。

現代車1次協力社のユソン企業の労働者も、自動車産業の労働者のほとんどが 昼夜二交代をするように、昼間組は朝8時30分〜夕方5時30分(8時間勤務)+残業 夕方5時30分〜7時30分(残業含み10時間)まで働く。夜間組は、夜の10時から 翌朝の8時(10時間勤務)まで働く。日曜の夜間特別勤務は夜10時から翌朝6時 (8時間)、土曜の昼間特別勤務は朝6時から午後1時まで(7時間)働く。

だが、ユソン企業支会は昼間連続2交代制(2組が昼に一日8時間ずつ働く形態)を しようとし、『8(時間)+8(時間)』勤務、1組午前8時〜午後4時、2組午後4時〜 午後8時を要求した。

ユソン企業労使は2010年1月13日に『2009年支会賃金および交代制改善』に合意 した。『交代制改善』について、(1)昼間連続2交代制度は現経済状況と諸般の 条件を考慮して、2011年1月1日の施行を目標として進める。(2)その他の昼間2 交代制導入関連の重要事項(賃金、生産能力および生産量)は、2010年特別交渉 で行い、その他の細部事項は2010年1月1日までに労使準備委を構成して会議を 定例化し、解決する。『賃上げと制度改善』について(2)会社は組合員に対し、 昼間連続2交代制施行時に時給制から月給制への転換を目標として推進する、だ。

この合意から1年後の2011年1月18日、昼間連続2交代制1次特別交渉を始めたが、 会社は昼間連続2交代に勤務形態を変更する準備をしなかった。会社の関係者の イ○○主任が作成した労使特別交渉記録(以下 交渉資料)には、会社は労使が合意 した労使準備委も構成せず、11回の交渉の間「準備ができていない」、「生産量 を合わせなければならない」、「今検討している。できないのだから仕方がない」、 「基礎的な資料は検討したが、これも確定ではないので発表の段階ではない。 現在のところ、年度生産計画も予測が難しい」と話した。

しかしユソン企業支会は昼間連続2交代制施行のために3年間準備してきた。 アンケート調査、資料収集、教育など具体施行計画案を作った。

1. 交代制(夜間労働)の最大の問題は何ですか?
YA: 一応夜は寝なければならないが、眠れないのでとても疲れる。消化もできす、 胃腸が悪くなり、脳心血管系が一番問題のようだ。
YE:夜食を食べるので胸が痛み、他は問題がなく、昼寝ても夜のように深く眠れない。 寝ても疲労感がある。夜間労働を30年した。
YA:夜間勤務時、午前2時に夜食を取った後、3時から4時がつらい。 眠たくて元気がなく、疲れる。
─支会昼間連続2交代制施行関連組合員面接資料の一部より─

交渉資料を見ると、支会は何度も会社の準備不足を批判した。労組は交渉序盤 に「使用者側に準備委員会構成を何度も要求した」、「労働側の資料はすべて 準備できた」、「使用者側で準備ができないのは自慢にならない」と指摘した。

ユソン企業嶺東支会のキム・ソンヒョク副支会長は「労組は昨年3月に昼間連続 2交代制準備委を構成すると知らせ、会社に文書も送った。会社は支会の準備委 の活動時間も割愛し、2交代のために必要な資料も出した」とし「ところが会社 は1年間、準備をしなかった。今も小委員会を構成しようといっても先送りする だけだ。時間稼ぎを続けていた」と伝えた。

支会の昼間連続2交代制準備チームのシン・ドンチョルチーム長も「労使が共同 で議論して、昼間連続2交代に行こうと会社も同意した。会社の資料協力などが なければ労組も具体的に案を準備できなかった」と話した。

ユソン企業労使交渉昼間連続2交代制の内容に議論なく

会社、「物量保存が先、営業赤字は40億」

支会、物量の保存方法まで提示...「当期純利益は毎年増加」

交渉資料を見ると、労使は昼間連続2交代の内容は、何も進んでいない。労組が 準備した案は具体的に説明されず、昼間連続2交代施行による賃金保存の問題は 議論もできない。

交渉が空転する核心的な理由は『物量保存』の問題だった。会社は交渉の中盤 から、昼間連続2交代制をすると物量が保存できないと釘をさした。今年生産性 を20%上げなければならないが、昼間連続二交代制では物量を合わせられないと いう。また昨年の『営業赤字』は40億と強調し、「現在の生産システム」では 昼間連続2交代制の施行は不可能だと主張した。

当時、支会の交渉団だったキム・ソンヒョク副支会長は「牙山工場を見れば、 労働者が働き、2010年に最大物量をあげた。5100万個だが、これほど作ったのは 初めてだ。だが会社は今年、5800万個の物量を生産しようと言う。生産量を高め 続け、それが基準になる」と伝えた。

だが労組は物量の問題には方法まで提示した。キム副支会長は「昼間連続2交代 8時間で10時間の物量を数字的にできないが、設備時間を削り、長時間労働での 休み時間をある程度削るのも方案だ。特に昼間連続2交代なら設備時間を1時間 30分ほど減らせる。こうして労組は20%の生産量のうち10%を保障するといった」 と話した。

問題はあと10%の物量。支会が10%物量を保障する代わりに設備の自動化、老朽 設備交換、新規人員採用などで会社が10%の物量を保存しろと支会は要求した。 だが会社は投資の意志を明らかにしなかった。

キム副支会長は「会社は結局、現場労働者の長時間労働で物量を消化しなけれ ばならない、そのために時間が減れば物量も経るという単純な論理であった。 労組が物量の半分を消化すると約束しても、会社は全く設備投資をしないと言う。 会社は目標を達成すればまた別の目標を立てるので、昨年30億の黒字をあげて 今年は20億の黒字を出しても赤字だと言う」と批判した。

『営業赤字』についても支会は「ユソン企業と子会社の経営実績を合わせれば 当期純利益は2007年に132億ウォン、2008年に70億ウォン、2009年に13億ウォン、 2010年には157億ウォンだ。どの会社もこれほどの実績は難しい」とし「株主が 持っていった配当金は25億ウォンだが、これは当期純利益の20%を配当金として 持っていくもの」と指摘した。

また物量保存の問題は、会社の利益に直結しているが、現代車との関係を無視 できない。ユソン企業で生産される自動車エンジン部品のピストンリングは、 起亜、大宇などの完成車に納品される。特に現代車には80%以上が納品される。 現代車の生産計画により、物量を設定しなければならないという問題もあり、 現代車の労使が昼間連続2交代制に関して議論している状況で、1次協力業者が 先に施行すると具合いが悪い。会社は交渉の過程で何度か現代車に言及した。 「現代(車)より先に(昼間連続2交代制を)実施するのは大きな負担だ」、「顧客 (現代車)が購買しなければ効果がない」

すでにユソン企業事態が爆発し、現代車と部品メーカーの『蜜月関係』が社会的 な話題になった。支会はユソン企業を訪問した現代車理事の車両から、現代車が ユソン企業の労使関係に介入した情況を含む文書を発見した。労働界はこれまで うわさだけだった現代車の部品メーカーへの『支配介入』の証拠が確保されたと 反発した。

議論もできない月給制...労働者の健康権はどこに

月給対応基本給43%...長時間労働しなければ生活が維持できない

支会「ないものをよこせというのではなく、あるものを保存」

労使は昼間連続2交代制施行時、時給制を月給制に転換することを目標に推進す ると合意したが、この問題は交渉では議論にもならなかった。

(1)月給制賃金保存方案
△OT 25時間基本給化(賞与OT25時間削除) △非通常手当基本給化(週休手当て、住宅手当て) △深夜法定割り増し保証22時〜 24時(50%) △交代手当(月)10万ウォン(通常手当) △月給制実施後に整理された賃金で給与体系を実施

(2)月給制による勤怠形態
△勤怠関連月給制適用→事務職と同一適用(以後問題が発生した時は再議論)
─月給制関連支会要求案─

支会が提示した賃金保存案は、時給制を月給制に転換し、さらに給与体系に変 えようという案だ。だが、具体的な実行については即刻実行ではなく、労使が 対話しながら変えていこうという案を作った。支会の昼間連続2交代制準備委員 シン・ヒョンド氏は「支会は月給制には合意したが会社、労組とも準備の時間 が必要だから、即刻施行ではなく議論しようといった。また、給与体系を作る には2011年の賃上げが終わり、賃金上げした資料で号俸表を作り、給与体系に 行こうといった。昼間連続2交代制と月給制に合意して、その後、実務で具体的 にしていこうという案だった」と説明した。

労働界はすでに労働者が長時間労働をする理由は、労働時間が増えればそれだ け賃金が増える時給制のためだと主張してきた。8時間労働では生計費を稼げず、 割り増し率が高い残業と特別勤務で、生活を維持しなければならないためだ。 だから少なくとも通常給与(基本給と固定手当、賞与金含む)が家族の生活水準 を保障する安定した賃金体系として月給制にしなければならないということだ。 また、労働時間が減ると時給制体系では必然的に賃金カットがなければならな いので多様な賃金保存方案を提示し、月給制に行こうと主張した。

シン・ドンチョル チーム長は、「組合員はIMFや2008年末の経済危機の時に、 延長勤労がなくなったり賃金がとても下がり、生活が苦しくなった。延長勤労 にしがみつく状況で、残業、特別勤務、昼夜間をしなければならない状況まで 行った。だから安定した月給を受け取るために、事務職が月給制であるように 労働者も月給制に行こうということだ」と伝えた。

そのため支会の案は、OT(延長勤労)を賞与金でなく、基本給に含めることと、 非通常手当の基本給化だ。シン・ドンチョル支会準備チーム長は「ないものを 作ったのではなく、賃金を合わせただけだ。深夜割り増し手当ても法にあるこ とを保証しろということで、深夜手当てがなくなるから交代手当で(常時勤務者 除外)保存しようということだ。基本給そのものが月給の43%と低いためだ」と し「事務職は遅刻、外出、欠勤しても月給が全額出るが、われわれは時給制だ から働かなかった時間は月給を受け取れない。事務職と同じようにしてくれと いう要求でもある」と話した。

またシン チーム長は「どうせ会社は昼夜間10時間+10時間勤務や、8時間+8時間 勤務や物量だけ合わせれば、支払われる賃金は全く同じだ。また支会は10時間+ 10時間働いた時の賃金を100%要求しているのではない。夜間の深夜勤務が減るので 個人的に月10〜30万ウォンほど賃金が減る。これを保全するのだ」と主張した。

シン・ヒョンド氏も「誰が入社を紹介しのたかにより基本給が違う。勤続年数 が同じなのに日給が3千ウォン以上違っていた。1か月9万ウォンの差だ。勤続 38年が37年より基本給が少ないこともある」とし「以前は資料が公開されず、 知らなかったが、資料が公開され労組が準備して知った。これらを解消するべ きではないか」と反問した。

最後にキム・ソンヒョク副支会長は「会社との交渉で感じたことは、労働者の 健康権は眼中にないということ」と批判した。ハム副支会長は「私は退勤する とすぐ眠らず頑張ります。疲れが眠りを誘います。夜間勤務の時は妻、子供、 みんなお父さんが目を覚ますかと思って隣りに行ったりもします」とし「夜間 労働はストレス、うつ病、各種疾病、死亡を引き起こす。この2年間に牙山工場 で4人が突然死、自殺で命を失った」と吐露した。(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-06-20 04:06:49 / Last modified on 2011-06-20 04:06:53 Copyright: Default

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