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大宇造船高空籠城、非正規職1万人宣言運動に続く

造船活動家大会、発注元の使用者性、社内下請正規職化を決意

チョ・ソンウン記者 2011.04.04 09:39

「労働者の生は資本の利益より大切だ」。

3月7日午前2時、大宇造船下請労働者組織委員会(下労委)のカン・ビョンジェ議長 が大宇造船南門近くの高圧送電塔に上がって叫んだ絶叫だ。

下労委のカン・ビョンジェ議長は15万4000ボルトの高圧送電塔の上で29日間、 高空籠城を行っている。

[出処:蔚山労働ニュース]

カン議長は高圧送電塔での高空籠城で、大宇造船1万7000下請労働者の苦しい 人生を暴露し、労働組合を結成しようとしたという理由だけで自分を解雇した 大宇造船を糾弾し、製造業のすべての非正規職は不法派遣だとし、大宇造船が 下請労働者を直接雇用しろと要求した。

危険な鉄骨と狭い踏み台の上にカン・ビョンジェ議長が立っていた。どこにも 頼る所なく体一つで、旗のように立ってはためいている。風雨を防ぐビニール シートも包装一つもない。刀のように肌に食い込む冬風をそのまま迎えなけれ ばならない。疲れたからだに降る雨はキリのようにからだを刺す。寝袋と安全 ベルト一つで29日の間、高空籠城を続けている。

カン・ビョンジェ議長は、大宇造船の直接雇用を要求している。次善の策とし ては大宇造船内下請業者が雇用することを要求したという。大宇造船労働組合 は、7日から高圧送電塔の下にテントを張り、高空籠城を続けるための食物搬入 と通信など支援をしており、大宇造船との実務交渉窓口の役割を果たしている。 だが大宇造船は「廃業した協力業者の問題」と発注元としての使用者性を否定 しており、カン・ビョンジェ議長が大宇造船から出るよう要求していると言う。

現代重工業社内下請支会のイ・スンニョル副支会長は「下労委のカン・ビョン ジェ議長の高圧送電塔での高空籠城は『個人的な問題の解決に上がった』ので はない。闘うすべての非正規職労働者は支持しなければならない。カン議長の 送電塔での高空籠城は、大宇造船1万7000人の下請労働者の人間宣言であり、労 働三権と元請使用者性争奪など、下請労働者が団結して闘えるすべての権利を 要求する闘争であり『すべての社内下請を正規職化しろ』は、現代車非正規職 労働者の要求を造船事業場に導入する仮橋」と主張した。

続いて「カン・ビョンジェ議長は高圧送電塔の上で、体ひとつで風雨に耐え、 自分ができる最善の闘争を組織している。送電塔を見つめるだけで、カン・ビョ ンジェ同志だけに頼ってはいけない。大宇造船下請労働者が労働組合に団結し、 元請使用者性争奪闘争の主体になって立ち上がること、大宇造船1万7000の下請 労働者を組織する問題は、さびしく地上に残された者の役割」と強調した。

造船活動家大会「高圧送電塔の上に可能性を見た」

造船事業場活動家が高圧送電塔高空籠城場前で大会を開き「発注元使用者性認定、 社内下請正規職化」を要求した。

造船活動家の会「疎通と連帯」は、4月2日午後3時20分に大宇造船南門近くの 送電塔の前で「発注元使用者性認定、下請労働者正規職化争奪のための造船 活動家決意大会」を開き、発注元使用者性争奪、すべての社内下請労働者の 正規職化のための闘争を決意し、造船事業場共同出退勤闘争を行うことにした。

また非正規職労組設立のための下請労働者10万人宣言と、現場で下請労働者の 正規職化を支持する署名運動を大々的に展開すると宣言した。

[出処:蔚山労働ニュース]

この日の造船活動家大会には、民主労総のチョン・ウィホン首席副委員長、 昌原馬山産推連、釜山家族の会、現代重工業解復闘、現代重工業社内下請支会、 現代尾浦造船現場の声、現場闘、三湖重工業現場闘、大宇造船現民闘、大宇造船 労働組合、GM大宇昌原非正規職支会、社労委蔚山・釜山委員会が参加した。

現代尾浦造船現場闘のキム・ソクチン議長は大会発言で「カン・ビョンジェ同 志の闘争は、個人の闘争を越え、大宇造船と全国の非正規職撤廃正規職化闘争 の礎石を固める闘争にしなければならない」とし「カン同志が激しく闘ってい る。この闘争にはどんな理由と名分と不正もありえないと思う。カン・ビョン ジェ同志の闘争を現場で続け、スローガンではなく実践で非正規職撤廃・正規職化 闘争に向かって進もう」と訴えた。

民主労総のチョン・ウィホン首席副委員長は「カン・ビョンジェ同志が高いと ころに一人で上がっていて、顔を見ようときた。カン・ビョンジェ同志は下請 労働者として働き、下請労組を作るために孤軍奮闘してきたと聞いた」とし 「送電塔闘争の意味は、労働者がまた力強く立ち上がって戦うことを要求する 旗だ。カン・ビョンジェ同志が高いところで闘争の旗を元気良く守っているこ とこそ、造船下請労働者の闘争に先導的な役割を果たすもので、さらに大きな 意味で現実になるだろう」と力を入れて話した。

社労委釜山委員会のハ・ゲジン会員は「韓進重工業の整理解雇を粉砕するため にクレーン籠城が行なわれている。また巨済島で送電塔にのぼり、闘っている」 とし「私たちが勝つためにはすべての所に野火のように闘争が拡大しなければ ならない。送電塔高空籠城はもっと遠くを照らすためだ。すぐ火が燃え上がら ず、すぐに多くの労働者が動けなくても、胸の中には火が燃えていると考える。 この闘争の芯に火がつけば、資本の弾圧と懐柔を越えて力強く燃え上がり、 新しい世の中をひらく」と話した。

造船活動家の会「疎通と連帯」のナム・ヨンナン幹事は「非正規職撤廃は現実 の要求ではなかった。常に掛け声でスローガンだった。だが、現代車非正規職 労働者が『すべての社内下請を正規職化しろ』という要求を掲げて戦った。今、 ここで実現させる当面の目標として戦った。占拠座り込みの解除の後で力は落 ちたが、しかし決して挫けることのない非正規職労働者の要求」だとし「労働 者の闘争勝利の可能性はあちこちにある。まさにこの送電塔高空籠城から非正 規職撤廃闘争を始めるという覚悟で闘おう。ここに集まった造船活動家の会の 仲間たちが、まさに下請労働者の人生を変え、結論を出す主体」とし、闘争を 訴えた。

GM昌原非正規職支会のチン・ファン解雇組合員は「経済人総連が今年の労使関 係の展望で2つのことを指摘した。一つは複数労組問題での困難、もう一つは下 請労働者の闘争で困難があるだろうという。鋭意注視すべき問題として、下請 労働者闘争が造船所に広がることに気を付けなければならないといっていた」 とし「非正規職労働者が闘争するしかないことを資本家たちはよく知っている。 大宇造船現場は火薬庫だ。火の粉が飛べば、爆発するかもしれないと資本家は 恐れている。さらに多くの労働者と共に元下請連帯闘争で2万の下請労働者を 闘争の火花に組織する戦いにしたい」と話した。

大宇造船「現場中心の民主労働者闘争委員会(現民闘)」のキム・ジョンホ副議 長は、「非正規職問題に対し、現民闘は死活をかけてしてきたと考える。だが、 なかなか難しい。また現民闘はもっとしっかり闘おうとしている。今回の闘争 を最後の闘争だと思い、しっかり戦おうとしている」とし「現民闘は、製造職 の代表と懇談会を開こうとしており、造船事業場と同じように連帯して戦える、 勝利できる戦いに取り組んでいる。ひと勝負、大きな闘いを組織したい。下請 労働者を労組に結集させる実践闘争を展開し、下請労働者が正規職化闘争の主 体になる闘争に力を入れる」と宣言した。

造船活動家大会は高圧送電塔で高空籠城をしているカン・ビョンジェ同志の 力強い決意発言で絶頂に達した。

大宇造船下労委のカン・ビョンジェ議長は「大宇造船に1万7000人の下請労働者 がいる。これほど多くの労働者が労組を知らず、自分の権利を知らないだろう か? 初めて送電塔に上がった時、下請労働者が支持してくれ、鉄塔を訪問した り、闘争と叫んでくれた」とし「中にいる下請労働者はいつ爆発するかわから ない。どう組織して団結に引き出すかの問題だ。一つずつ準備して実践してい く事業を配置すれば十分可能性がある。この鉄塔で可能性を見た」と闘争を 宣言した。

この日の造船活動家大会は、集会参加者の決議文朗読で終わった。造船活動家 たちは決議文で「キリュン電子、ドンヒオート、GM大宇非正規職、現代車非正 規職労働者の闘争は、圧倒的に多くの下請労働者が働く造船業種に続いている」 とし「カン・ビョンジェ同志の高空籠城は、造船産業の社内下請労働者を正規 職化しろという闘争の始まりだ。今、カン・ビョンジェ同志の命がけの送電塔 高空籠城について、大宇造船ばかりかここにいるすべての造船業種労働者が、 自分の現場で『すべての社内下請を正規職化しろ』という闘争を作っていかな ければならない」と宣言した。

大宇造船現民闘、非正規職労組設立ための1万人非正規職労働者宣言運動を組織

下労委のカン・ビョンジェ議長が3月7日に高圧送電塔高空籠城に突入し、大宇 造船現民闘は3月9日から、大宇造船非正規職労組を設立するための1万人非正規職 労働者宣言運動を組織している。

現民闘は3月9日、「非正規職労働者の賃金、福祉、産業安全、雇用、労働強度 などの不合理な処遇を改善するために、大宇造船2万の社内下請非正規職の労働 組合を設立するために共にすることを宣言」する宣言文を発表し、△成果配分 は直営・下請で同一支給、△昼食前集会と退勤前集会および昼食時の現場統制 即刻中断、△下請業者廃業時、全員大宇造船が雇用継承、△高空籠城解決のた めに大宇造船社長が直接交渉に出ることの4つの懸案問題解決を大宇造船に要求 した。

また大宇造船非正規職労組設立のための1万人非正規職労働者宣言をするために インターネットと携帯電話のメッセージによる参加を提案した。現民闘の提案 は爆発的な反応になって現れた。携帯のメッセージが激増し、地域別に追加の 担当者を選任するほどだった。

現民闘のカン・ボンウ教育部長は「1万人非正規職労働者宣言をして、週4回、 宣伝ビラを配った。数百人の下請労働者が携帯メッセージを送ってきたし彼ら と対話している。携帯メッセージと返事は、また宣伝ビラを通じて出ている。 一度、行動指針を携帯メッセージに送ったが現場が集団的に行動したことを確 認できた」と明らかにした。

続いて「非正規職宣言運動から3週間たった。正規職を、現民闘を信じられるの かという下請労働者の疑問がある。今、現民闘では各ゲートで退勤1人デモをし ている。退勤時に下請労働者がプラカードをじっくり読みながら歩いてきて、 またプラカードを通りかかると目で互いを確認している。保安問題を重要だと 思っている。宣言運動は長い時間がかかるかもしれない。宣言運動が2000人を 越えれば、彼らが中心になって非正規職労働組合結成の具体的な活動に入る計 画だ。慎重かつ根気を持って宣言運動を組織する」と明らかにした。

大宇造船現民闘の「非正規職労働者宣言」運動は、高圧送電塔での高空籠城に 対する地上の実践的回答だ。大宇造船の下請労働者たちは、インターネットと 携帯電話のメッセージで労働組合の必要性に共感し、貴重な実践を組織してい る。まだ携帯電話のメッセージでの疎通に留まってはいるが、下請労働者たち が互いに確認しあい、下請労働者と正規職活動家が互いを確認し、信頼を積み 重ねれば、非正規職労働者宣言は大宇造船下請労働者自身の直接行動の時間に 発展していくだろう。非正規職労働者宣言と下請労働者の直接行動の間に、 下労委カン・ビョンジェ議長の高圧送電塔高空籠城がある。(記事提携= 蔚山労働ニュース)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-04-05 19:04:21 / Last modified on 2011-04-05 19:04:23 Copyright: Default

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