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労使交渉100回、聞いたことがありますか?

3M労働者、外国系投機資本に対し労働組合を守るため闘争中

ペク・イルジャ(現場記者) 2010.12.17 18:47

ポストイット、スコッチブライトタワシ、マスク、LCDフィルム、家庭および 産業用テープ…この共通点は?

すべて3Mの製品だ。売上250億ドルの世界的な多国籍企業の3Mは、世界約60か国 で事業をして、数万種類の製品を生産する。2007年の外国系企業入社選好度で は韓国IBMに続いて2位、正しい外国企業賞最優秀賞、2010米国の消費者が好む 企業4位は3Mへの華麗な修飾語だ。

好調な企業である3Mは、米国系多国籍企業で、韓国3Mはソウルに本社があり、 全羅南道羅州工場と京畿道華城工場がある。華城工場は京畿道で外資誘致を 目的に作られた長安工団にある。

しかし3Mは09年5月に労組ができると、用役警備を動員して労働者を暴行したり 交渉を怠たるなどの労組弾圧を続け、批判されている。労組によれば初めのう ちは労組を認めるようだったが、外国系企業労組破壊専門家を迎え入れ、解雇 と懲戒、告訴告発、用役暴力、遠距離転換配置などの反労働者的な経営政策を 取った。09年の労使団体交渉は12月14日で100回目、キネスブック級だ。

▲6月17日朝、会社が雇った用役が全羅南道羅州工場韓国スリーエム支会の座り込みテントを撤去した。[出処:金属労働者]

また、労組は会社が08年から今まで賃金凍結、賃金カット、構造調整などを繰 り返したと主張した。費用を節減するため真冬にも夏の作業服を支給したとい う所に3Mの経営を伺われる。その結果、3Mは2009年売上1兆4千億ウォン、2009 年の純利益1千億ウォンを達成し、高度成長をしている。

3Mの高度成長の背景には京畿道の特典が一役買った。長安工団は京畿道が地域 経済の活性化と雇用創出という名目で造成し、入居する外国資本に土地の無償 賃貸、各種補助金の支援、租税減免などの特典を与えている。

おもしろい事実は3Mだけでなく、京畿道の外国人専用団地に作られたパーカー ハニル油圧、ポレイサなどの外国系企業が08年に米国で始まった経済危機を口 実として整理解雇と構造調整をして、多くの労働者が解雇され路上に追い出さ れているということだ。

『殴られたことしか思い出せない』

100回目の交渉が開かれた日、3M華城工場前のテント座込場に組合員が集まり、 闘争と交渉の説明を聞いていた。

3M華城工場労組のソ・チャンオク事務長も現在、停職4箇月の懲戒を受けている。 ソ氏は闘争が長引く理由に『会社の労組弾圧』を選んだ。

「09年の賃金団体協議交渉の時、賃金交渉と同じように団体交渉も終わらせる べきだったのに、それができず、会社に時間をやったようです。ストライキで 生産に打撃を与えるべきなのに、会社は外注化で労働組合闘争に備えました。 そのうちストライキで資本に打撃を与えられず長期化したようです。」

09年から今までに11人が解雇され、200人ほどの組合員が懲戒を受けた。労組員 の懐柔と、用役を投入した組合員暴行が同時に進められたという。

「構内食堂で食事をしていて暴行されたりもして、休憩室でも、テント座り込 みの時に暴行にあったりもしました。」

労組活動2年間で一番記憶に残る闘争を聞くと、ソ事務長は『殴られたことしか 思い出せず、つらい』と言った。それでも9月6日から5日間、3M本社を占拠した 時を『希望』を見た闘争に選んだ。本社占拠闘争をして組合員がもっと固く団 結する契機になったという。

「使用者側のパク・ウォニョン交渉代表が、交渉は続けようというが、実際に 交渉に入っても解決の意志は見られませんでした。それで社長と直接会い解決 しようと40人余りが本社社長室の前を占拠しました。上京した時には最後まで 見届けようといったが、社長は逃げていなかったし、労使間の調整も情報課を 通さなければならず困難でした。占拠座り込みを解いた日、雨が降って、気分 も良くありませんでしたが、組合員たちが『おつかれさま』と言いました。 『一人で戦ったのではないんだな、私たちがこうして一つの気持ちになれば、 勝てるだろう』という気がしました。」

09年に労組を作って始めた闘争が3年目に入っている。長い間闘争をして疲れて はいても、しっかりと闘争の意志を明らかにした。また労働者の闘争について 関心を持って広く知らせてほしいという素朴な注文もした。

「今いる仲間たちのおかげでここまでこられました。私たちが勝つまで団結し て、喜びを分けあわなければなりません。団体交渉を締結して解雇者が現場に 戻るまで戦います。そして政府や京畿道は外国資本誘致が全てではなく税金を 払って熱心に暮す人々が絶望しないようにしなければならなりませんよね。外 国の投機資本の横暴で苦しむ労働者の闘争に多くの関心を持ってくれて、周辺 に広く知らせて下さい」(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-12-18 03:18:05 / Last modified on 2010-12-18 03:18:06 Copyright: Default

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