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「私たちの闘争で現代車の搾取構造があらわれた」

[インタビュー]ドンヒオート社内下請支会イ・ベギュン支会長

ユン・ジヨン記者 2010.08.11 17:06

夏、ひとつの季節を熱いアスファルトの上に出たドンヒオート組合員たちの野 宿座り込みが30日を越えた。2回の連行と用役職員のいやがらせ、そして座込み 場まで侵奪された彼らだが、相変らず『元気が出る』と言う。

特に8月10日、二日ぶりに釈放されたイ・ベギュン支会長は座込み場に復帰する とすぐ強い雨に打たれてまた苦労した。記者会見を阻止する警察と用役職員と の摩擦のためだった。彼らとの一勝負死闘を終えた後、一息入れていたイ・ベ ギュン支会長は、雨と汗でぐっしょりぬれていた。かろうじて建物の下に場所 を移し、長期化しているドンヒオート闘争に関する話を聞いた。

▲イ・ベギュン、ドンヒオート社内下請支会支会長

下請け業者との懇談会を3日控えて突然2次連行された。労組側は『騙された』と言うが、どんな意図と見るか

8月11日、懇談会という名で交渉をする。使用者側はまず交渉日を決めて、その 前に座込み場を撤去させ、組合員の意欲をそぐつもりだったようだ。意欲を失 わせた後、交渉で後退した提案を出して、私たちに選択を強要する方式を使う と予想した。

8日の連行過程も理解できなかった。3時10分頃、使用者側の用役職員と事務職 職員が座込み場にきて、集会をするから出て行けといった。その次には警官が 座込み場の入口と左右に布陣した後、100人ほどの用役がきて、組合員の服や敷 物、物品を片づけてしまった。そして組合員を交差点の横断歩道に投げた。組 合員2人がまた座込み場にきて座り、私が到着して大丈夫かと聞くとそのまま座っ ていたのに警察が連行していった。

長期座り込みにも現代資本は立場を出さない。組合員の志気が下がるかもしれないが、座込み場の雰囲気はどうか

組合員たちはいつより元気だ。2005年労組設立から今まで着実に使用者側に対 話を要求してきた。だが立場は一回も変わらなかった。今は『タマゴで岩を打 つ』、『小人とゴリアテの戦い』と話すが、過去には壁に話す気持ちだった。 使用者側にいくら対話しようと声を高めてもまた声がはね返される感じか。

下請け業者が先に対話を要求してくる今が6年間の闘争で最大の結実だ。『下請 け業者との懇談会』それだけをみれば特別なことのない成果に見えるかもしれ ないが、6年間の無数の闘争を振り返ると決して小さい成果ではない。

ドンヒオートが現代起亜車に要求する『使用者性認定』の成果も見られるか

現代自動車は業者廃業で労働者を合法的に解雇した。合法的解雇を赤裸々に利 用した事例だ。だから彼らは法で自分たちを包み、ドンヒオートとは無関係だ と主張している。法的な争いは全くなくここまできた。

だが今回の懇談会要請は、現代車がドンヒオートと関係がないわけではないと いうことを体で証明した。現代車は直接出てこないが下請け社長が座り込みを 終わらせて対話しようと要求した。これは現代車が法的にドンヒオートと無関 係だと言うが、結局中心的な位置にあることを間接的に証明した。われわれは 内容的な面で現代起亜車がドンヒオートの元請だという事実を明らかにしてお り、対話の通路を用意する成果をあげた。

[出処:チャムセサン資料写真]

下請け業者との懇談会でどんな要求を出すつもりか

解雇者8人を全員復職させ、自主的労働組合の保障を要求する計画だ。使用者側 で部分的な復職や復職自体を認めず補償金提示を出せば、交渉を続けない。

このような要求はもちろん、生計維持という目的もあるが、何よりも現代起亜 車の無労組政策による無限搾取、反復解雇、現場の声を静める現在の方式を押 し倒すためだ。これができなければ労組活動をはじめ、生計問題も解決しない。

6年間の戦いだった。労組に対する使用者側の弾圧がどうだったか

2005年に労働組合が結成された当時、1か月もたたないうちに830人の労働者の うち250人の労働者が労組に加入した。6月の労組設立後、8月に現代車がテグァ ン産業を廃業させた。下請け業者の社長が健康悪化でやめたという理由だった。 だがテグァン産業は労働者全員が民主労組に加入した主力業者だった。

その後、残った組合員を除去するために、企業の廃業が続いた。2008年には御 用労組一つを民主労組に変えたりもしたが、やはり使用者側がすぐ業者を廃業 させた。4回の業者廃業が続いた。それだけでなく、個別の弾圧もあった。労働 者の妻にバラの花を買って訪ねて行き、夫が労組活動をしていて解雇されるか もしれないと脅し、組合員と朝、ヘジャングクを飲んでくれば3時間ずつ個別面 談をしたりもした。食堂の宣伝戦を妨害し、労組チョッキを着させず、主導者 を解雇するなどの方法で多くの組合員が生計に圧力を感じ、労組を離れた。

多くの連帯団体が座込み場を訪問して注目されている。どう感じているか

非正規職労働者が880万人に達し、非正規職問題が深刻だということを99年から 今まで何と13年間も主張している。だが非正規闘争は、まだ労働運動の中心的 な課題としての地位を占められない。もちろん市民団体が連帯しているが、民 主労総と金属労組も完全な自分の課題として受け止めていない実情だ。

7月22日、チェ・ビョンスン同志に対する大法院判決で、非正規闘争の法的、大 衆的な突破口ができてから、民主労総と金属労組が動き始めている。残念なこ とも多く反省する点も多い部分だ。今回の判決は何よりも10年以上続いてきた 非正規闘争の産物と認識されなければならないだろう。

金属労組と民主労総は労組を動かすのが正規職か、非正規職かという閉じた視 点から抜け出して、増える非正規職と非正規闘争に対応できる積極的な姿勢で 臨まなければならない。ドンヒオートも資本の戦略に直接的に対抗し、資本の 構造を赤裸々に現わす闘争を展開していく。

イ・ベギュン支会長は「数はいくらにもならないが、私たちの闘争で現代起亜 資本の搾取構造があらわれた」とし「だが根本的な成功はまだまだだから、わ れわれは闘争を止められない」と話した。

肉が焼けそうな熱い太陽と用役の放水、そして警官の連行はむしろドンヒオー ト組合員の闘争の意志をさらにかたくしている。息つく隙もなくイ・ベギュン 支会長はまた座込み場に向かった。毎晩7時に開かれる文化祭を準備するためだ。 10人の組合員が巨大資本と始めた非正規闘争が今日も良才洞のど真中を熱くし ている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-08-12 08:14:10 / Last modified on 2010-08-12 08:14:12 Copyright: Default


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