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現代起亜車良才洞のあふれかえる夏

[以熱治熱](1)ドンヒオート社内下請労働者野宿座り込み29日

チョン・ジェウン記者 2010.08.04 16:31

日に焼けたのか、都心のホコリがまとわりついたのか、顔と腕が真っ黒だ。近 付くと汗の臭いで鼻がピクッとする。現代起亜車グループとの直接交渉を要求 し、起亜車のモーニングを作っているドンヒオート社内下請労働者(解雇者)が 地べたに座り込んでから8月4日で29日目になる。

現代起亜車良才洞本社前、夏が人と食べ物でこれほど豊かだったことがあった だろうか。人々が食べ物を持って野宿座込み場にやってくる。江南キャンドル、 起亜車・双龍車労働者、キリュン電子非正規職、忠南地域労働者、歌手…下請 労働者たちは野宿座り込みをしているのでさらによく食べると言って白い歯を 出して笑う。夏休みの間、むしろ人が増えたという。一日15人以上座込み場に くる。

本社の向い側、午後7時にキャンドル文化祭が始まると、人は4倍に増える。目 の前のバス停留場の人たちは、道路とキャンドル文化祭をかわるがわる見物す る。信号にひっかかった乗用車一台が文化祭と並び、後ろの席の子ども二人は 歌声に頭を差し出して拍手に余念がない。その姿に文化祭来た人々はあれを見 ろと指差して笑った。

ピケと横断幕もあふれる。歩道の間を人々は歩いて通う。歩道が狭くなったか ら秩序を守って右側を通れというのか、秩序を守って野宿座り込みをしろとい うのかよくわからないが、警備員は秩序を守れと言いながら、ピケデモをする。 下請け労働者たちは現代起亜車元請が使用者性を認めろと要求する。本社前は 自然にそれなりの秩序で満たされていた。

[出処:ドンヒオート社内下請支会]

野宿座り込みをやめたら対話する

無期限野宿座り込みは現代起亜車グループだけでなく、夏との戦いだ。夕立ち が来れば身を隠せる所は木陰だけだ。雨に打たれ、雨水にぬれたハンバーガー を食べたりもする。夜は雨具を着て寝ても、間から入る水で眠りが破られると いう。要領よく、貨物トラックの幌をかぶって寝る。

下請け労働者たちは3〜4日前から労働者と元請職員、警備の間に『平和期間』 ができたといった。これまで寝られなかったのは、蚊や虫、夕立ちではなく、 使用者側が座込み場に撃つ放水銃、騒音、暴行などだった。記者がなぐられて 耳を3センチ切り、下請け労働者が暴行され、打撲傷と右手指が裂ける怪我をし た。留置場にも入って48時間で出てきた。

[出処:ドンヒオート社内下請支会]

平和期間は労使間の平和の意味ではない。6年ぶりに初めてドンヒオートの社内 下請のある業者が、懸案問題解決のために8月17日に対話をしようと金属労組忠 南支部に文書を送ったが、前提条件があった。野宿座り込みをやめろという。

下請け労働者たちは6年で初めての対話要請として意味があるが、野宿座り込み をやめろという前提条件のおかげで受け入れられないという。労使が交渉や着 実な対話で意味のある提案があれば考慮できるが、使用者側が特別に提示した 提案もなく、野宿座り込み中断を要求したためだ。

大法院判決...夏期休暇の後

7月22日の大法院判決で変化はないが座込み場の雰囲気は明るくなった。無期限 野宿座り込みを続ける一つの理由になった。大法院は、製造業の社内下請(現代 自動車社内下請)も『勤労者派遣』に当たり、2年以上勤務した社内下請勤労者 は正規職として雇用したと見なすと判決した。同時に、請負に偽装した元請の 不法派遣を認める社会的基準を提示した判決だ。

判決はさまざまな解釈がある。さらに勤務して『2年』という期間はドンヒオー ト社内下請労働者の一部だけしかあたらないかもしれない。ドンヒオート社内 下請の労働強度が高く、賃金も最低賃金なので、2年以上の労働者は50%以下だ ろうと座り込み者たちは推測している。韓国の労働者で満たせないつらい雇用 は移住労働者が代る。

ドンヒオートの下請け労働者たちは解雇者の復職だけを主張するのではなく、 金属産業労働者として下請け労働者が下半期労組(労働)運動でどんな点を作り 出すのかを討論して悩んだ。重層的な下請け構造、起亜車のモーニングを作っ ても、100%非正規職のドンヒオート労働者が積極的に問題を提起すれば、不法 派遣などの非正規職闘争に関してさまざまな成果をあげられると見ている。

もちろん、情勢という川は海に直接向かうのではなく、概して曲がりくねる。 雇用労働部は、大法院判決は望ましいと言いつつも、すべての社内下請が不法 派遣ではなく個別事業場の実態により判断するといった。現代自動車のように 元請・下請労働者が混在する事業場中心に実態調査を行い、ドンヒオートや現 代モービスなど、100%下請け労働者で構成されている事業場は最初から除いた。 ドンヒオート、現代モービスのような下請け構造がさらに拡大しかねない。労 使政対立の核心のタイムオフ闘争が夏休みの後、どんな局面になるのかは今後 を見なければならない。

ドンヒオート社内下請労働者たちは座込み場で希望を伝えた。下請け労働者の 元請使用者性認定闘争と、タイムオフ未妥結事業場労働者の闘争が、まず現代 起亜車グループと会うことを望むと言う。どうしても現代起亜車本社良才洞で 会う必要はないと冗談を言いながらも、下半期大型の『共同闘争』が必要だと 強調した。民主労総と、産別労組の金属労組が責任を持って闘争を構成して、 先頭に立って、現場で闘う労働者が共に立ち上がろうと言う。夏休み後も溢れ 返る闘争にしようとよく話しているようだ。(記事提携=メディア忠清)

[編集者注]行きたくても、誰もが夏期休暇に行けるのではない。道端座込み 場、雇用労働部、地方自治体、会社で避暑を楽しむ人がいる。メディア忠清は ドンヒオート社内下請、シルラ精密、ヴァレオ空調コリア労働者と会った。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-08-09 15:08:12 / Last modified on 2010-08-09 15:08:18 Copyright: Default

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