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「KBS、聞く耳を持って私たちの叫びを真剣に聞け」

[インタビュー]オム・ギョンチョルKBS本部長

言論労組 2010.07.12 16:37

7月1日から始まったストライキが10日を越え、KBSの番組のあちこちに穴ができ ている。KBS使用者側は組合員に業務復帰命令と携帯メールを送り、部署長が直 接電話で懐柔するなどの不当労働行為で労組の合法ストライキに制約を加えよ うとしているが、KBS本部ストライキはむしろさらに丹念になっている。その中 心には『牛乳色』オム・ギョンチョルKBS本部長が立っている。

組合員とKBS、そして国民の幸福と希望を語るオム本部長は、今回の闘争を必ず 勝利に導くと話す。義に徹した戦いは必ず勝つ。『非好感人物』によりこの2年 で、KBSは国民の放送から『キム秘書(KBS)放送』に崩れ落ちた。

『KBSを見ていられない』という内部構成員の怒りは新労組結成につながりKBS を変える全面ストライキ闘争で新労組の存在を知らせた。オム本部長は「団体 協約は公営放送KBSをさらに公営放送らしくする役割を果たす」とし「組合員は 団体協約の切実さと切迫さを体で知っている」と明らかにした。

労働運動と言論運動をするのは、言論労組の基本的な責務だ。オム本部長は 「公正放送争奪は言論労働者の勤労条件と直結する内容」とし「偏向した報道 があれば、組合員が感じる心理的苦痛はあまりにも大きい」と強調した。

オム・ギョンチョル全国言論労働組合KBS本部長と7月9日午前10時、ソウル市汝 矣島のKBS研究棟『KBSPD協会事務室』で会った。

-ストライキが長期化している。健康は?

ストライキ初日と次の日は調子が良くなかった。心理的なストレスと心配のた めだった。時間が過ぎて、非常に良くなった。

-ストライキ隊伍はどうか?

ストライキ9日目だが日増しに組合員の熱気が熱くなっている。ストライキ隊伍 は維持されており、私たちを支持して賛同する内部の非組合員が新労組に加入 しており、大きな力を集中している。

現在の状況は本社、地域と無関係に業務復帰組合員は殆どない。やむをえず、 すでに予定されている撮影のために戻ることがあるが、後輩の懇切な呼び掛け でストライキ現場にまた出てくることもある。

-現在の組合員数は

ストライキ直前は840余人だった。昨日は920人になったし、今日、光州地域の PDが10数人加入し、技術、経営、スタジオカメラマンが合流する予定だ。組合 員1千人を突破できそうだ。

-地域の状況はどうか?

ストライキ前はずいぶん心配した。地域は相対的に少数で、孤立しており、ス トライキの熱気が弱まるのではないかという憂慮があった。だが地域でも自ら のプログラムをきちんと運営している。社会奉仕活動もして、宣伝戦と地域市 民社会団体と堅く連帯して自主的に自ら力を固めている。

組合員が新しい組合の姿を作っていっているようだ。前のように執行部が一方 的に先導して率いる姿ではなく、自ら労組に参加して、組合を作っている。集 団知性、集団行動モデルで鼓舞的なことが各領域で見られる。

これは、長期的に見ればこれからのKBS歴史の大きな資産になるだろう。これら の組合員が経験を重ね、KBSで重要な役職について内部の体質を変えるだろう。

-7日に「KBS概念搭載文化祭」を成功させた

胸がジーンとした。KBS前で、KBSを本来の位置に戻そうという叫びが2年ぶりに よみがえったのだ。

今回の概念搭載文化祭は、KBS構成員が新しい道しるべを作るという覚悟を固め 市民と約束する席だった。

私たちを支持して応援してくれる市民がこんなに多いんだ、力を確認して底力 を感じ、共感する場だった。たくさん「概念」を植えつけられただろう。6階の 経営陣にも概念が植えつけられれば良い。

-ストライキの背景は?

『KBSを見ていられない』という内部構成員が集まって作った新しい求心体の 『新労組』を認めさせる戦いだ。認めさせ、それを基盤に内部で新しい変化を 率いるたたかいのためにストライキをした。外面的には団体協約争奪だ。労組 の制度的枠組みの団体協約を結び、それを通じて労組活動ができる。団体協約 は、公営放送KBSを公営放送らしくする新しい求心体を定着させる。構成員は、 これが非常に切実で切迫だということを体で知っている。

今回のストライキはKBSに良心が残っていることを示す契機になったようだ。2 年間、KBSが墜落し続け、国民に非難と嘲弄を受けた。今回のストライキでKBS に希望を抱き、KBSに拍手を送り、暖かい目でKBSを見る人が多くなったら良い。

-現在の使用者側の立場は?

不法ストライキと規定して超強硬対応をしている。集会現場を源泉封鎖したり、 またやっと集会を開いても出入を統制したり物理的摩擦を誘導する形で圧力を かけ続け、妨害している。ストライキの熱気を冷やそうとする試みだ。

会社は7月5日に業務復帰命令を下した。また組合員個人別に人事委回付、はな はだしくは海外研修が決定した人の研修が取り消されるかもしれないなどで圧 力をかけている。だが組合員は揺れないでいる。

-対話の窓口はできているか?

公式にはぴくりともしない。団体協約案の核心的な案をどう解決するか内部で 色々悩んでいるようだ。表面で超強硬に対応するが、妥協しなければ解決でき ないと使用者側も知っている。攻防委をどうするか悩んでいるらしい。

-使用者側は公正放送を要求する不法ストライキというが

放送局の特性上、公正放送は勤労条件に直結する。偏向した報道があれば、組 合員の心理的苦痛は明確に勤労条件に当たる。

公正放送を要求するのは労組が合法的に要求できる勤労条件改善要求だ。報道 機関の労組は労働運動と言論運動をする社会的責務がある。国民は労組が公正 放送のために戦えと要求し、われわれはそれに応えるしかない。それは会社に 公正放送を要求し、そのために制度的枠組みを作ることを要求する。使用者側 が言う不法ストライキは、法理的にも社会的な要求を見ても自家撞着だ。

-今後の闘争の展望は?

ストライキは長期化の局面に入る。当初からある程度覚悟していた。会社の強 硬論者が今回の機会に新労組をつぶそうと言っていると理解している。だが、 予想外にストライキ隊伍が固くて長期化していて使用者側はあわてて苦しんで いる。

長期化を前提に、会社をもっと困らせ、自ら私たちの要求に答えさせるように 強制するのが戦いの方式だ。近いうちに会社から何かのメッセージがあると思 う。展望は私たちの要求達成は難しくないと思う。KBSを救う戦いだ。

-長期化した時、他の腹案はあるか?

全組合員が一致団結する全面ストライキより強力な戦いはない。道が塞がった 時、道をつけるために情熱を傾けるのがハンストだが、必要ならするほかはな いだろう。今は組合員と共に道をつけられると考えて、残している戦いがハン ストだ。だが、私の息子がハンストを嫌う。組合員と共に道を作る。

-闘争の目標は?

基本的に団体協約を勝ち取って、労組を定着させるのが目標だ。独自の公正放 送委を設置して、これから新労組が国民の非難を受けているニュースの非公正 性、不公正性を提起し、制約を加えて改善する。新しい求心体を作りKBSの中で 酸素のような役割を果たす。求心体を中心にさらに多くの組合員を集めKBSの健 康を維持し、健康な勢力が大勢になるようにすることが目標だ。

-キム・インギュ社長に言いたいことは?

これほど多くの組合員がなぜ自発的にストライキ現場にきたのか。それをキム・ インギュ社長が真剣に悩まなければならない。金社長は『公営放送を掌握する ために来た人ではない。記者の自律性、報道の独立性を傷つけない』と言う。 だが、2年間、内部の抑圧構造に対する怒りが表れたのが今回のストライキだ。 社長なら今回のストライキの理由を傾聴しなければならない。現在キム・イン ギュ社長と経営陣は自分たちの立場だけで考えるから対話ができないのだ。聞 く耳を持ち、私たちの叫びを真剣に聞いて欲しい。

-『非好感16強』イベントで、李明博大統領とキム・インギュ社長を共に選択したが

新しい政権になり、李明博大統領の放送掌握の試みが全領域でなされた。KBS、 MBC、YTNすべてでなされた。キム・インギュ社長はその延長線で実行している。 当時誰が一番非好感だと選ぶのが難しかった。それで二人とも非好感に選んだ。

-言論労組組合員たちには?

各本部、支部、分会で金銭的に物質的に精神的に色々な支援して下さり、応援 してくれたことに感謝する。だがとても腹がへっている。お願いしたいのは、 KBSストライキ戦いの意味を知らせ、共感を広めてほしい。私たちの戦いがKBS だけの戦いではなく韓国のマスコミにぜひ必要な戦いだ。韓国言論がさらに独 立、自律的な領域を広げ、深め、共にする戦いで、日常生活で支持と連帯をし てほしい。知っているKBS本部組合員に応援メッセージも送ってほしい。

-視聴者たちへの言葉は?

芸能番組の支障が本格化し、不便を味わう視聴者に申し訳ない。しかし芸能ディ レクターが、なぜ愛する自分の番組でストライキをしているだろうか? ストラ イキの理由を一度考えてほしい。

ストライキでは、ストライキを非難する使用者側より、ストライキに参加する PDにたくさん応援が来ている。ちょっと不便でも勝利すれば、もっと良い番組 で熱情的に報いる。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-07-13 16:03:23 / Last modified on 2010-07-13 16:03:25 Copyright: Default

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