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起亜車に交渉しろと中労委決定、不法スト議論に変身

最高裁、「労働委員会行政指導があってもストライキは適法」

キム・ヨンウク記者 2010.06.25 12:38

一部のマスコミが金属労組起亜車支部の争議調整申請に対して中央労働委員会 (中労委)による行政指導決定を『不法ストライキ』とした報道に歪曲論議がお きている。起亜車支部(キム・ソンナク支部長)は25日まで争議行為賛否投票を 進めている。

金属労組はこれらのマスコミが中労委の決定中、一部の文章だけを切り取って 書き、ストライキの不法性を論じていると6月25日に非難した。金属労組は「ス トライキそのものを常に不法と見せるように書こうとして頭がおかしくなった 一部のマスコミが、また別の記事のネタを捜し出した」とし「『ファクト』 の 何種類かは指摘せざるをえない」と明らかにした。

金属労組によれば中労委は「交渉が行われず、争議状態とは見られないので、 争議調整対象ではない」といった。また「使用者側が専従者問題を理由に交渉 そのものを避けることは正当ではない」として会社側に「交渉に臨め」と指摘 した。しかし一部のマスコミはこのうち『調整対象がいや』という部分だけを 切り取って報道したという。金属労組は「これは『交渉対象でもないから労組 のストは当然不法』という論法で読者を誘導した」とし「会社に交渉に臨めと いう中労委の決定の趣旨をひどくねじ曲げた形」と指摘した。

韓国経済は「起亜車労組が専従者問題でストライキをすれば不法だという中央 労働委員会の決定があった」とし「中労委は6月24日、起亜車労組が出した争議 調整申請に『専従者給与支給は争議対象ではない』とした」と報道した。

毎日経済も「中央労働委員会が24日に起亜車労使が申請した争議調整に対し、 行政指導を決定した。これに伴い起亜車労組がストライキに突入すれば『不法』 になる」とし「中労委は専従者給与支給要求は争議対象ではないと判断し、行 政指導の決定を下したことで、金属労組起亜車支部のストライキにとって重要 な要素になる展望」と分析した。

ソウル新聞は「中央労働委員会は24日、起亜車労組の争議調整申請と関連して 『一度も交渉が行われず、争議対象ではないと判断して行政指導決定をした』 と述べた」とし、中労委関係者の話を引用し「この決定は労使が平和かつ自主 的な対話により今回の事態を解決するよう勧告するもので、これで専従者給与 支給要求は争議対象ではなく、政府が告示した勤労時間免除(タイムオフ)法廷 限度を遵守しろと勧告した」と伝えた。

当事者の起亜車支部は、中労委調整の結果について「中労委が行政指導により 使用者側に交渉に応じるよう強く要求した」と強調した。使用者側がこれまで 交渉を拒否してきた名分がなくなったということだ。起亜車支部は24日、労組 の機関誌で「使用者側は行政指導で交渉が決定しても、ストライキをすれば不 法と見なすと主張した」とし「これは深刻な歪曲だ。行政指導は『さらに交渉 しろ』と薦めるもので、行政指導もまた調整手順を取ることで争議行為賛否投 票で可決した後のストライキは手続き的な正当性に何の問題もないという大法 院の判例がある」と反論した。

起亜車支部はまた「使用者側は争議行為賛否投票を無力化するために血眼になっ ている」とし「交渉にも出てこず、あらゆる偽りで組合員をもてあそぶ使用者 側の欺瞞的な態度に圧倒的な可決で勝利を確認しよう」と訴えた。

金属労組も、労働委員会の行政指導があってもストライキは適法だという大法 院の判例があるという事実を一部のマスコミが隠したと非難した。金属労組に よれば、大法院は2001年6月26日、「労働組合が労働委員会に争議調整を申請し、 調整手続きが終わるか調整が終了しないまま調停期間が終われば、労働組合は 争議行為ができる」とし「必ず労働委員会が調整決定をした後の争議行為だけ が正当というわけではない」と判示した。大法院はまた2003年4月25日「調整前 置に関する規定の趣旨は、争議行為自体を禁止しようとするものではない」と し「労働委員会勧告決定で争議行為ができなければ、労働組合争議権が不当に 侵害されかねないので、勧告決定の後、それによる交渉をしないまま争議行為 をしても罪にならない」とした。行政指導の後でのストライキ突入についての 適法性については、大法院の判例ですでに議論するまでもないという説明だ。

金属労組は「こうした判例があるのに一部のマスコミはストライキ不法議論を あおり、あるマスコミは『今回のストは不法』と断定した」とし、「最高裁の 判例を知っているのか知らないのか、該当記者の実力と資質が疑われる」と皮 肉った。金属労組は「一部の報道機関が現代起亜車からかき集めた広告収益を 意識して、その広報室の言葉だけで書くしかなかったのだろうと推量する」と し「このようなマスコミの現状は苦々しいだけ」と指摘した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-06-26 22:00:29 / Last modified on 2010-06-26 22:00:30 Copyright: Default

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