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金属労組タイムオフ闘争、前半期勝機

85事業場タイムオフ限度を越えて妥結へ
起亜車はタイムオフで労組無力化が露骨に

キム・ヨンウク記者 2010.06.24 14:55

7月1日に施行されるタイムオフ限度が金属労組所属事業場労使関係を破局に追 いやっているが、金属労組は政府との力比べでひとまず勝機を捉えた。現代起 亜車の系列会社が労組の要求に拒否の立場を固守し、交渉に参加しないなど、 6月内の合意を無視しているが、85の事業場では使用者が労働部が決めたタイム オフ限度を越えて事実上、妥結の意向を示したためだ。労働部はこれまでタイ ムオフ・マニュアル等で、便法やタイムオフ限度を越えて妥結すれば厳罰する という意思を示してきたが、労組が現場でこれを事実上無力化させている。

これに伴い、金属労組は交渉が進んでいない現代起亜車に強く圧力をかけ始め た。金属労組は24日午前、良才洞現代起亜車本社前に現代グループ系列会社に 所属する労組支部、支会長などが集まり「財閥大企業とその系列会社使用者は 6月末までに誠実に交渉に臨み、団体交渉を円満に妥結できるように決断しろ」 と要求した。

金属労組は6月の部分ストに続き、7月の全面ストライキの可能性にも言及して 自信を見せている。金属労組は昨日(23日)民主労総決意大会を終え、労組の会 議室で500人以上の事業場の懇談会を開いた。この席に集まった各現場の代表者 は、タイムオフ闘争はするだけの価値があると判断したという。

金属労組関係者は「闘争を始める時はタイムオフ闘争は容易ではないと判断し たが、80余りの事業場が難なく妥結に達すると見られ、勝利できるという雰囲 気が高まっている」とし「29日に7月闘争計画を確定し、起亜と大宇自動車が内 部の日程で闘争を始めれば7月にはさらに強力な闘争になる」と展望した。

金属労組によれば、新労組法施行日の7月1日を前に、金属事業場は労使間自律 的な意見一致が増えている。労組の要求通りにタイムオフ限度を越えて事業場 の団体協約条項を現行通りに維持する意向を伝えてきた使用者は、24日午前10 時に85か所に増えた。6月末まで、支部別集団交渉と事業場交渉が集中するとい う点を考慮すれば、今後もこうした動きは増え続けるものと見られる。この中 には500人以上の事業場も7か所あり、タイムオフ限度による労働基本権制約を 現場で防ぐ自信を持ったということだ。

金属労組は「タイムオフ限度に従うと金属労組所属支会15か所を除き、すべて の所の専任幹部の数は大幅に減る」とし「今回の意見一致の流れはそれ自体が タイムオフ範囲と限度を越えた」と自評した。

金属労組と会社の使用者側は、意見一致を見た85か所の事業場リストは具体的 に公表しない計画だ。該当事業場が公表されると、労働部がその事業場を標的 にあらゆる不利益を行使することと考えられるためだ。

▲キム・ソンナク起亜車支部長は「労組は破局を望まない」として社側に交渉を要求した。

起亜車社側、タイムオフを越えて労組無力化まで

一方、交渉が全く進まない起亜車を中心に7月労使関係破局が予想されている。 特に起亜自動車社側は文書と家庭通信文を内容証明で発送し、またビラ配布な どで、△7月1日からの組合員教育と総会および代議員大会は無給処理、△団体 協約により、これまで提供してきた業務用車両とコンピュータなどの各種備品 の返却、△労組教育委員および常執幹部218人を無給休職、△原職復帰拒絶時は 懲戒手続き突入を示唆するなどで明らかな脅しを始めている。起亜車労組はこ れに対して、24日の午前8時30分から不在者投票を始め、午後8時30分から25日 午後1時30分まで、ソハリ、華城、光州など5つの支会別に争議行為賛否投票に 突入した。社側が破局に達する程強い労組無力化案を全面に掲げ、事実上タイ ムオフの代理戦の様相になった格好だ。

金属労組はこの日の記者会見で「事実上、労組弾圧を目標とする彼らの同時多 発的な態度は、ひとまず7月で局面を引き延ばそうとする明らかに見えすいた幼 稚な戦術だ」とし「これまで大企業が納品単価切り下げなどの元下請不公正取 り引きなどで反社会的態度を示し、全国事業場労使関係も財閥グループ次元で 総括指揮をしているという印象を強く匂わせている」と指摘した。

パク・ユギ金属労組委員長は「現代起亜中心の大型事業場で改悪労組法でも現 場に円満に適用しようとするどころか、この機会に労組をなんとか抹殺しよう としている」とし「金属要求案が貫徹されなければ、7月には現代起亜を中心に さらに強力な全面ストライキを行う」と警告した。パク・ユギ委員長は「金属 産業180の事業場が交渉中だが、唯一現代グループの系列会社だけは起亜車と政 府の顔色を伺って交渉ができないとわめいた」とし「グループ総帥が決断しな ければ、現代起亜大企業事業場を中心に大きな影響が出る」と警告した。

記者会見に参加したキム・ソンナク起亜車支部長も「起亜車支部は労使の破局 を望んでいない、使用者側は信義誠実の原則で交渉に出てこい」、「迅速に交 渉し、組合員の期待がかなうことを願う」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-06-26 02:58:29 / Last modified on 2010-06-26 02:58:31 Copyright: Default

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