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繭になったヴァレオ労働者

[フォト]フランス大使館前、野宿座り込み12日目のヴァレオ空調コリア

キム・ヨンウク記者 2010.11.07 11:51

「フランス大使館では少しは反応はありますか?」
「ねぇだよ」
「通りかかるフランス大使はちょっと見たでしょう」
「見たべ。出退勤すっぺよ」

忠南道天安市笠場面から来たヴァレオ空調コリアのイ・テクホ支会長特有の忠 清道の言い方には満足感が満ちている。イ・テクホ支会長とヴァレオ組合員は 夜ごと繭になる。

ソウル市西大門区忠正路にあるフランス大使館前の道端。夜12時から午前6時ま で、繭が横たわる。寝袋とビニール一枚の寝床は、まさに繭だ。ビニールの下 に人が寝ていることは、誰か脱いだ靴でわかる。夜明けの冷たい風を防ぐため、 顔まですっぽり寝袋をかぶる。夜中、繭の枕元のピケは、繭になった労働者を 保護する守護神のように立っている。そのうちに夜が明ければ、一つの繭がむ くっと起きあがってフランス大使館を遠くの山を見るように眺める。頭を反ら せ、からだを伸ばす。寒さに震えたからか、ぼんやりしている。

先に起きた蚕が目を覚ましている間、その横の蚕がむくっと起きて、先に起き た蚕にすっと寄り添う。寝袋の中でもっと眠ろうと粘るが、寒さに耐えて起き あがった。すぐ他の蚕がうごめきながら起きあがるが、夜中に野宿した蚕たち のからだは簡単に目覚めない。繭のような寝袋を出て、誰かがタバコに火をつ ける。煙を長く吐き出す。タバコを分けあって互いに笑う。笑うが笑いは苦い。

座り込み12日目だ。毎年労働者大会の頃には寒くなる。地面には銀箔のマット 一枚を敷き、赤いふとんが横に置かれている。彼らは24時間、ずっとフランス 大使館から少し離れた裏通りの歩道に座っている。フランス大使館は彼らを気 にしているのかどうか分からない。ただ大使館の入口で、24時間待機している 警察の車の存在が『ああ、国家が少し気を使っているんだな』とわからせる。

夜中に繭を守っていた守護神のようなピケには「フランスのヴァレオグループ が犯した蛮行をフランス政府が直接解決しろ」、「食い逃げ資本、ヴァレオの 偽装廃業を傍観し、国民を欺瞞する政府は目覚めろ」、「黒字会社が当日清算 発表、バイク便で全員解雇通知、殺人的な用役チンピラ投入、ヴァレオ資本を 粉砕しよう」と記されていた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-11-08 03:15:25 / Last modified on 2010-11-08 03:37:35 Copyright: Default

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