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韓国:現代車正門に灯った600本のキャンドル
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「不法派遣撤廃」、現代車正門に灯った600本のキャンドル

現代車非正規職組合員と地域労働者が出会う

チョ・ソンウン記者 2010.10.28 16:40

10月27日午後6時、現代車蔚山工場正門前に「不法派遣撤廃」を叫ぶ約600本の キャンドルが灯った。この日、現代車非正規職支会組合員たちと地域労働者た ちが初めて出会った。

[出処:蔚山労働ニュース]

ストライキを準備する現代車非正規職支会一般組合員

毎週水曜は、現代車非正規職支会の全工場の組合員が出会う日だ。この一か月 間、現代車非正規職支会の組合員たちは水曜本館集会を通じ、一人ではないこ とを、これほど多くの組合員が自分の横にいることを自分の目で確認した。厳 しい競争に追いやられた組合員たちが400人、500人、700人、私の仲間たちがい るということを、団結の中でわれわれは決して弱くないという確信を、勝てる という自信をつけた。いつも団結などできないと思っていたことに果敢に挑戦 させる力だ。

現代車非正規職支会の組合員たちは、自分たちの力を確認するだけでなく、そ の力を体系的に使うために自分たちの闘争体系を作り出した。現場で直接自分 たちが代議員と現場委員を選ぶことで、自分たちの闘う指導部を選出したのだ。 この一か月、非正規職組合員たちは150人の支会役員、常執幹部、代議員と現場 委員など、自分たちの指導部の闘争の意志を点検し、確認してきた。

毎週の本館集会には全組合員の60%以上が参加する。今、現代車非正規職支会 の組合員たちは、自分たちの力を確認して準備しただけでなく、自分の力をもっ と体系的に使う方法を模索している。現代車非正規職支会の一般組合員が自ら が団結して自らが闘争体系を作っていったように、今、集団的な討論で資本が 分けた2年以下の者など、2次、3次の非組合員を組織することで、自分の弱点を 補完しなければならない。

現代車の非正規職組合員たちは、自分たちの闘争で勝利するには正規職連帯と 地域連帯闘争が必要だということを経験的に知っている。そして意識的に連帯 を要求し、この連帯のために行動を始めた。現代車非正規職支会組合員たちは、 その最初の一歩として不法派遣正規職化闘争のもうひとつの力である地域連帯 闘争の主導者と会い始めた。

「断固として戦う労働者だけがすべての権利を勝ち取れる」

[出処:蔚山労働ニュース]

27日夜、現代車正門の前に灯った600本の「不法派遣キャンドル」は、まさに非 正規職の現場組合員たちと地域の労働者たちが一つの席で出会い、共同の主体 として闘争を決意する場であった。

27日、現代車非正規職支会の組合員たちは烈士広場に集まり、隊伍を備えて正 門に移動した。一本、二本とキャンドルがつき、600本の「不法派遣キャンドル」 の中で、現場と地域が一つになった。

午後6時頃から「不当労働行為中断、交渉要求闘争決意大会およびキャンドル文 化祭」が現代自動車非正規職支会のソ・サンヨン組合員の司会で始まった。

この日のキャンドル文化祭には、地域不法派遣対策委に所属する組織と会員、 第一高の解雇給食労働者が参加した。

現代車支部の歌グループ「ノレモドゥム」と共に非正規職組合員たちは律動を 習う時間を持った。罷業歌に合わせて律動をしながら、組合員たちは行動を統 一させていった。

[出処:蔚山労働ニュース]

現代車非正規職支会のイ・サンス支会長と事業部の代表が組合員に闘争の挨拶 をした。1工場のキム・ソンウク代表、2工場のイ・スンヒ臨時代表、3工場のチャ ン・ビョンユン代表、4工場のファン・ホギ代表、シート1部のチョン・テゴン 代表、シート2部のパク・ヨンヒョン代表が不法派遣闘争の指導部だ。

現代車非正規職支会のイ・サンス支会長は「この一か月間、組織体系を整備し てきた。すぐ36人の代議員と金属労組の代議員7人が合流する。そして100人の 現場委員が選ばれた。150人の幹部が組合員の前で闘争を決意している」とし、 「われわれは絶対負けられないと確信する。現代車は稚拙なことをした。派遣 法が違憲の可能性があるので違憲訴訟をしたという。現代車が不法派遣してい るのに、間違いだと不当な理由を上げているのだ。数年間、下請け労働者を不 法に使った。謝罪し、正規職で直接雇用するのではなく、むしろ金で法を変え ようとしている」と現代車を糾弾した。

続いて「30日の特別勤務を拒否してソウル上京闘争に参加する。ソウル上京闘 争に参加できない仲間も、特別勤務拒否闘争に賛同するように」とし「交渉に 出てこなければ、ソウル中労委への調整申請などの争議行為手続きを取る。決 して揺らがずに運営委代議員、現場委員は組合員と共に闘争しよう」と決意を 明らかにした。

現代車非正規職支会のウ・サンス解雇組合員は「良才洞に行った時、ドンヒオー トの仲間たちが野宿していた。集会をしようとすると警察に行って集会をしな ければならない。私たちが蔚山で非正規職の鎖を断ち切れなければ、永遠に野 宿をするかもしれない。とてもいいタイミングだ。われわれは集会ができるが 良才洞は警察と区庁の用役警備が集会を阻止している。30日に良才洞に行って ドンヒオートの仲間に力を貸そう。不法派遣闘争の先鋒で力強く闘争する」と 話した。

[出処:蔚山労働ニュース]

この日のキャンドル文化祭には、第一高の労働者たちが参加した。非正規職と 非正規職の連帯を強化すると決意を述べた第一高の労働者たちだ。

第一高の労働者たちは、キム・ボンマン教育委員長と第一高の設立者キム・ジャ ンベの弾圧、南部警察署の権威的で暴力的な人権侵害を批判しつつ「闘争の意 志は、しっかり固まっていった。寒い中で、闘争の意志をごうごうと燃し、来 年の春には勝利するだろう。非正規職のない世の中を作るまで、第一高の労働 者も力強く闘う」と明らかにした。

心よりからだが先に動く連帯、以心伝心の連帯、会えば嬉しくて、有難くて申 し訳なくて、胸から湯気がたつような連帯が、まさに現代車非正規職労働者と 第一高労働者の連帯だ。

続いてソウル市良才洞ドンヒオート野宿闘争の映画を全員で見た。その闘争の 顔、彼らの抵抗の様子を見て、現代車非正規職支会労働者の目は光り、何を準 備しなければならないのかを学んでいた。

現代重工業社内下請支会のオ・セイル支会長は歌で連帯した。「共に連帯する 気持ちでここに立った。3月25日、大法院は現代重工業下請け労働者の使用主は 現代重工業だと判決した。パク・イルス烈士の闘争と全国の非正規職労働者た ちの闘争の結果だと思う。現代重工業下請け労働者が労組に団結するのは現代 車の非正規職労働者がいかに団結して闘うかにかかっている。1次と2次、3次の 団結闘争、重要だ。関心を持って連帯したい。もっと多くのキャンドルが、 1000人が、1万人が参加すれば、現代車も交渉に出てくるだろう」と話した。

オ・セイル支会長と現代車非正規職支会組合員たちは「朝つゆ」と「生きてい れば」を歌いながら互いを励まし、抱きあって、闘争の勝利を約束した。

[出処:蔚山労働ニュース]

「不法派遣正規職化と非正規職撤廃のための蔚山対策委」に所属する組織の代 表者たちの闘争発言が続いた。

現代重工業のチョ・ドニ解雇者は「少し後には正規職になるはずなので、よろ しいですか?("闘争")、必ず勝利しよう」と励ました。

蔚山解雇者協議会のイ・チュンシク議長は「私は公務員解雇者だ。何年か前ま で南区庁で働いていた。仲間のみなさんは大法院判決により、当然正規職にな らなければならない。勝利するまで蔚解協も連帯する」と決意を明らかにした。

社会党のイ・ヒャンヒ蔚山市党委員長は「ここには現代車とは何の関係ない人 もいる。不法派遣闘争は現代車非正規職だけの問題ではなく、全労働者の問題 だ。現代資本は、資本全体の利害が関って頑強に粘ることができる。不法派遣 対策委が堅固に連帯する。勝利する闘争にしたい」と話した。

進歩新党のコ・ヨンホ蔚山市党委員長は「現代車に働くすべての労働者たちは 現代車の労働者だ。車を作るすべての労働者は金属労働者だ。すべての社内下 請を正規職化するために共に闘う」と明らかにした。

蔚山移住民センターのチョ・ウンジョン事務局長は「蔚山にも1000人程の移住 労働者がいる。皆さんよりはるかに厳しい条件で働いている。移住民センター は賃金不払い、労災問題などを支援している。現代車非正規職が正規職になっ て、抑圧され搾取される労働者たちが正当な代価を受けられる時まで共に戦い たい。美しい連帯の伝統を見たい。蔚山でもこの伝統が広がることを望み、共 に助けあおう」と話した。

労働者勉強会のカン・ジングァン会員は「すべてのたたかいがいかに勝利し、 敗北したのかを見てきた。闘うべき時に闘う労働者は勝利し、闘わなければな らない時に闘えなければ崖っぷちに追いやられる。6000人の現代車非正規職が 一つにならなければならない。そして勝つためには正規職との団結方案が必要 だ」とし「2年以上、以下、そして1次と2、3次の分裂の壁を突破して一つに団 結すれば、必ず勝利するだろう。断固として闘う労働者だけがすべての権利を 勝ち取れる。不法派遣対策委も恐れず力強く連帯する」と力強く話した。

社会主義労働者政党建設共同実践委員会のキム・デファン蔚山代表は「非正規 職労組7年の歴史がある。リュ・ギヒョク烈士がいて、600人組合員の苦難と奮 闘があった。今、現代車非正規職3支会組合員は2000人を越える。今こそこのチャ ンスを踏み石にして、すべての社内下請を正規職化して勝利する闘争の機会に しよう。2次と3次下請け労働者とすべての未組織労働者を組織するために努力 しよう」とし「現代車不法派遣闘争を地域が、全国が見ている。現代車で勝て ば、現代重工業と地域と全国の労働者が非正規職撤廃闘争に立ち上がれる。寒 くて厳しい条件だが、必ず勝てる闘いにしよう」と力説した。

蔚山労災追放運動連合のヒョン・ミヒャン事務局長は「労働者の権利のために すべての労働者が闘ってきた。皆さんには労組がある、労組を信じて力強く闘 えば、不法派遣正規職化闘争は勝てるだろう。地域でも皆さんと連帯する」と 話した。

この日の交渉要求決意大会およびキャンドル文化祭は、罷業歌を歌って終わった。

現代車非正規職組合員たちは、自らの団結と地域連帯闘争の第一歩を踏み出した。 次の行動は正規職との連帯、現場連帯を実現する一歩を踏み出すことだ。 (記事提携=蔚山労働ニュース)

[出処:蔚山労働ニュース]

[出処:蔚山労働ニュース]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-10-29 01:41:24 / Last modified on 2010-10-29 01:41:31 Copyright: Default

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