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ヴァレオ、「フランス大使館が前に出ろ」

4日間の徒歩闘争を終えフランス大使館前で野宿座り込みに突入

ユン・ジヨン記者 2010.10.27 18:50

10月26日は、ヴァレオ空調コリアの一方的な工場清算と労働者解雇から1年にな る日だった。またヴァレオ空調コリア労働者の闘争が1年になる日でもあった。

闘争1周年をむかえ、金属労組忠南支部ヴァレオ空調コリア支会(支会長イ・テ クホ)に所属する30人ほどの労働者が、『偽装廃業撤回、工場正常化要求、直接 交渉争奪』のために25日から27日まで、三日間の徒歩闘争を行った。

忠南天安を始め、ソウル駐韓フランス大使館までの徒歩行進を行った彼らは、 10月27日、フランス大使館を1Km前まで3歩1拝を行った。またフランス大使館の 前で記者会見と集会を開き、フランスのヴァレオ資本を糾弾した。

4日間の徒歩闘争を終えたキム・テニョン組合員は、「歩くことはつらくなかっ たが、歩くことが不法だと言う警察が一番大変だった」と吐露した。実際に警 察は、支会の徒歩闘争の期間中、歩道を歩くことさえ『未申告集会』として彼 らを妨害した。

だがキム・テニョン組合員は今回の闘争について「1年間闘って、精神的、身体 的、そして家庭的にとても苦しかったので、同志愛を育くむ時間が足りなかっ た」とし「だが今回の徒歩闘争を契機に、互いに励ましあって、大きな同僚愛 が芽生えたようだ」と話した。

「G20、ヴァレオ資本に反撃する機会」

フランスのヴァレオグループは、2005年に忠南道天安の自動車部品メーカー、 ヴァレオ空調コリアを買収した。以後会社は黒字を続けたが、ヴァレオ資本は 昨年10月26日、一方的に会社清算を決めた。そして4日後には組合員にバイク便 で解雇を通知した。

『人は使い捨てではない』という程度は常識だが、資本家と労働者の間には 『常識』が通じなかった。超国籍資本の目標は『利益創出』であり、フランス より資本の規制が緩い第3国での利益活動は、常識の範囲を越えていた。利益が 少ないと言って構造調整を行い、労働者がこれに反対すると会社を廃業してし まったのだ。

事実上、世界27か国に121個所の工場、61個所の研究開発センター、9個所の流 通センター、5万4千人の職員を持つヴァレオ資本にとって、天安工場の廃業は 致命的な打撃ではない。単に会社買収後、『プレンティ支給手数料』という名 目で本国に持ち出した月間の売上3%がなくなるだけだ。

だが工場の労働者たちにとって、工場の廃業は命綱が切れたようなものだ。ヴァ レオ空調支会の労働者たちが1年間路上で闘争したのも、そうした切迫感からだっ た。彼らは一回の日本遠征闘争と3回のフランス遠征闘争に行った。9月28日に 出発した4次フランス遠征団も、フランスの労働者3千人ほどと連帯し、ヴァレ オ資本を圧迫している。

G20首脳会議を基点とする集中闘争も企画している。フランス大使館前の集会で 金属労組のイ・シウク副委員長は、「今は分散闘争をしているが、G20首脳会議 でフランスのサルコジ大統領の訪問に合わせ、11月7日に集中闘争をする」とし 「この日はフランスのヴァレオ資本と政府に対する反撃の機会になるだろうし、 勝利の闘争になるだろう」と明らかにした。

イ・テクホ支会長も「この期間にはサルコジ大統領と会い、ヴァレオ問題を提 起すると同時に、労働者の生存権保障についても話をする」と伝えた。また、 「小学生の息子がお父さんの解雇通知書を受け取らなくてもいい日がくるまで 闘争する」という決意を新たにした。

「フランス政府がヴァレオ問題を解決しろ」

ヴァレオ空調コリア組合員をはじめとする約200人の参加者は、ヴァレオ問題の 解決のためにフランス大使館が事態解決に乗り出すべきだと主張した。だから 彼らはフランス大使館に抗議書簡を伝え、面談の要請もした。

イ・テクホ支会長を含む5人の代表者は抗議書簡で、△工場正常化、△事態解決 のためのフランスのヴァレオグループの直接交渉、△フランス大使館が事態解 決の乗り出せなどを要求した。また彼らは「労働者の要求は、15年以上働いて きた工場をまた動かし、一日で雇用を失った労働者の生存権を保障しろという こと」とし「フランス大使館はこうした労働者の叫びを本国に生き生きと伝え ろ」と主張した。

だが抗議書簡伝達は、フランス大使館正門前で遮られた。書簡伝達のために到 着した5人の代表者がシュプレヒコールをあげると、警察が『未申告集会だ』と して警察兵力を使って追い出した。小競合の末に抗議書簡を伝えた代表者たち は、「フランス大使館に抗議書簡を伝えるのに韓国の警官が率先して防ぐひど い世の中」と警察の対応を非難した。

一方、ヴァレオ空調コリアの組合員と忠南支部所属の支会は27日からフランス 大使館前で上京野宿闘争を行う予定だ。彼らは野宿闘争でフランス大使館が直 接交渉を成功させるなどの事態解決に乗り出すよう要求する方針だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-10-28 07:27:49 / Last modified on 2010-10-28 07:27:50 Copyright: Default

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