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ソウル地下鉄労使、ストライキ前の終盤の交渉が難航

ストライキ時は合法ストだが、必須維持業務導入で効果削減

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2008年09月25日16時46分

午後2時から、ソウル地下鉄労使終盤の交渉に突入

ソウル地下鉄労組の明日(9月26日)のストライキを前に、ソウル地下鉄労使が 午後2時から本交渉を進める。

今回の交渉は使用者側の要請でなされた。ストライキ直前の今回の交渉につい てソウル地下鉄労組は、「使用者側の最終的な立場が提示されると予想する」 とし「事実上、最後の交渉になる今日の交渉で、使用者側が前向きな立場を提 示しなければ、予告されたストライキは不可避」と述べ、使用者側の前向きな 態度を要求した。

ソウル地下鉄労使は7月8日に最初の交渉を始め、9月12日まで7回の本交渉を行っ たが、全く意見の接近ができなかった。労組側によれば労組の要求に対して使 用者側は団体交渉で議論する事項ではないとし、交渉は難航していた。

労組の核心要求事項は、△すでに進められている8つの駅と遺失物管理センター、 車両基地構内運転業務などの民間委託および外注化撤回、今後の推進も中断、 △サービス支援団廃止および20%減員計画撤回と雇用安定保障、△団体協約遵守お よび労働組合弾圧中断だ。これらの要求事項は使用者側の固有な経営権の部分 だとして使用者側は団体交渉では議論できないという立場だ。これに対してソ ウル地下鉄労組のイ・ホヨン宣伝広報部長は「使用者側は労組の要求を団体協 約事項ではないから交渉の場に持ち出すこともしないといってきた」と伝えた。

ソウル市の公企業改革政策の変化が労使交渉の中心

そのため22日に開かれた初めての実務交渉では、労組側は要求事項を使用者側 に伝え、使用者側はこれに対してソウル市と議論しているという。

ソウル・メトロが進めている『創意革新プログラム』はソウル市の『創意組織』 プログラムにより進めらるもので、ソウル市の態度が変化しなければソウル・ メトロが独自に労組の要求を受け入れられない。ソウル市は23日に報道資料を 通して「ソウル・メトロのストライキは(ソウル市の公企業)経営革新に対する 反対から始まった」とし「ソウル市傘下の公企業は今までたった一度も実質的 な公企業改革が成功できなかった」と、ソウル地下鉄労組ストライキには強硬 に対応する立場を明らかにした。こうしたソウル市の立場がソウル地下鉄労使 の交渉を難しくする要因として作用しかねない。

今日の午後の本交渉でも、特別な成果がなければソウル地下鉄労組は26日 未明にストライキに突入することになる。

ストライキを保障すると言っていた必須維持業務、むしろスト権縮小

一方、今回のソウル地下鉄労組のストライキは、今年から改正施行されている 『労働組合および労働関係調整法』により、必須維持業務を維持して進められ る。7月1日、ソウル地方労働委員会の決定によれば、ストライキ中にもソウル 地下鉄労組は平日は65.7%、このうち出勤時間には100%の列車運行率を維持しな ければならない。また、管制業務(運転取り扱い業務を含む)は平常時の100%、 各種の施設と設備を維持管理する業務は平常時の57.3%〜30%、車両の日常的な 点検業務は57.5%を維持しなければならない。

必須維持業務を守って労働組合がストライキをすると、合法ストライキの空間 は開かれるものの、実際に地下鉄の運行を止めるストライキの効果をあげるの は難しい。

特に必須維持業務の場合、労使が自主的な交渉で維持範囲を決めることになっ ているが、使用者側が一方的に労働委員会に調整を申請できる。そのため現在、 労働委員会が決定した必須維持業務範囲をめぐり、事実上、労働組合のストラ イキを封鎖したという指摘が続いている実情だ。今回のソウル地下鉄の場合、 管制業務で働く労働者は必須維持業務維持率が100%なので、ストライキに参加 できなくなった。

ソウル地下鉄労組は、ストライキの効果が減ることを甘受して合法的にストラ イキを展開するために、必須維持業務を履行する予定だ。そのため場所を決め て全組合員が集まる形のストライキ前夜祭をせず、ストライキに突入した後の 9月26日午後2時にソウル・メトロ本社前でストライキ出征式を開く計画だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-09-27 04:55:24 / Last modified on 2008-09-27 04:55:25 Copyright: Default

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