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韓国:KTX-セマウル号乗務員闘争に再点火
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KTX-セマウル号乗務員闘争に再点火

暫定合意履行、年内解決を要求してハンスト突入

チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2007年12月27日15時19分

KTX-セマウル号乗務員が12月27日午前11時、ソウル駅広場で記者会見し、テン トでのハンストに入った。乗務員たちは「鉄道公社の約束履行」と「乗務員問 題の年内解決」を主張している。

鉄道労組が発表した鉄道公社とのこの間の交渉の経過によると、乗務員80人を 役務契約職として採用すると暫定的に合意したが、鉄道公社が合意書への署名 を先送りしているという。鉄道労組は「80人を役務契約職として採用するとい う合意書を作成したのは12月14日だが、鉄道公社が署名を遅らせ続け、24日に 態度を急変させたため、やむをえずハンストに突入することになった」と発表 した。

▲KTX-セマウル号乗務員たちは「鉄道公社の意見を反映して『役務契約職』で暫定合意したが公社がこれも拒否しようとしている」とし27日「年内解決」を主張するテント座り込みに入った。

KTX-セマウル号乗務員たちは、これまで「鉄道公社直接雇用原職復帰」、つま り正規職乗務員を望んできた。だが11月に鉄道労組がストライキを撤回して、 長考の末に鉄道公社の方針である「役務契約職」を受け入れた。KTX-セマウル 号乗務員たちは、「本来は乗務員として勤務し続けることを希望していたが、 あまりにも苦しい現実を知った」とし「すべての批判と非難を甘受して、李哲 社長の方針(役務契約職)を受け入れた」と明らかにした。

「涙を飲んで『正規職化』を曲げたのに... 契約職まで不透明」

しかし多くのことを諦めて作成した暫定合意書さえ履行されない境遇に置かれ た。鉄道労組は「鉄道公社が何度も役務契約職での採用に言及し、ストライキ 撤回直前まで、こうした内容を主張し続けていたのに、今になって公社の主張 を反映した暫定合意書を反故にしようとしている」と批判している。

セマウル号乗務員のキム・ジョンオク氏は「それでも来年からはまた働けると いう希望で1、2か月を過ごしたが、とんでもない李哲社長の固執でそれができ なくなった」とし「時間の流れで使用者側と妥協したという事実がとても悲し かったが、(乗務員復職)主張を曲げて役務契約職を選択したのに、李哲社長は 今になってそれもねじ曲げるのはあまりにもあきれて腹が立つ」と話した。

記者会見に参加したKTX乗務員のカン・ユソン氏のお母さんは「うちの子供は変 わっていないのに、李哲社長は朝と夕方で言葉を変える人だ」と批判し、「自 分で『役務契約職に行け』と言っておきながら、今になってこんなことをする のか。あまりにもくやしい」と声を高めた。

任期終了の一日前に記者会見に参加したオム・ギリョン鉄道労組委員長は、 「(乗務員)ご両親に面目ない」とし「私の任期内に李哲社長を追い出せなかっ たのが悔しい」と話した。また「原職復帰・正規職化で終えられなかったが、 いつでも解決するまで共に闘う」と明らかにした。

事実上、最終段階に入ったと思われた乗務員問題が、また対立に駆け上がり、 鉄道公社の動きに関心が集まっている。労組の内外では鉄道公社の今回の暫定 合意が大統領選挙期間を静かに過ごそうとしたためではないかとも疑っている。 KTX乗務員は昨年ソウル市長候補選挙事務所などで奇襲占拠座り込みを行い、社 会的な問題になったことがある。

鉄道公社、「不法ストライキに特を典与えることはできない」

鉄道公社が12月14日に暫定合意書を書いた後も署名を何度も延期し、大統領選 挙の後で「再検討」を通知したことも、これを意識したのではないかと疑われ る。また、11月にストライキを撤回した現オム・ギリョン鉄道労組執行部の任 期があまり残っておらず、公社としては新任執行部ともっと有利な方向での再 協議を期待しているのかもしれない。

しかし、鉄道公社は乗務員が記者会見を行った直後に配布した報道資料で、 「『暫定合意後態度急変』という乗務員たちの主張は公社の公式な立場ではな い実務者次元の議論を恣意的に拡大解釈したもの」と一蹴、「公社の方針を拒 否してきた乗務員を直接雇用すれば、不法ストライキをしたことで特典を与え る形になり、逆差別の余地がある。これが内部で問題になっている」と抗弁した。

鉄道公社は「駅員採用を検討してはいるが、現在は子会社で働いている乗務員 (との公平性)を考慮し、差別のない均等機会保障という次元での解決策を検討 している」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-12-29 20:28:15 / Last modified on 2007-12-29 20:28:16 Copyright: Default

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