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News Item 20050519sk
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[現場]蔚山プラント労組「資本と政権は全面戦争を覚悟しろ」

パクキョンチョル キムドギュン記者

35mクレインでハンスト、削髪闘争(撮影,編集キムテファンPD)

3信:19日午前2時:蔚山、「ここで死のうが、あそこで死のうが、死ぬのは同じだ」

ヘリコプターと放水銃、警察特攻隊まで動員されるなど、対テロ作戦を彷彿とさせる 警察の鎮圧作戦により強制連行された3人の組合員は、長期間の籠城により脱水症状を見 せ、 近隣の病院に運ばれたが、診療を受けて30分もたたずに南部警察署に移送された。

籠城に参加した3人の組合員は長期間の高空籠城で脱水症状を見せ、 体力が弱ってはいるが、健康には大きな異常がないものと伝えられ、 現在は蔚山南部警察署で調査を受けている。

*△警察は18日午後、高空籠城中の蔚山建設プラント労組員を強制的に連行した。(C)MBC 画面キャプチャー*

蔚山建設プラント労組はこの日の一連の事態に対して糾弾声明を出し、 「不法不当労動行為を行なっている事業主には何の処罰もなく、正当な権利を 保障しろという労働者たちの要求には公権力を利用して無差別の弾圧を行なう資本と政権は、 今や建設労働者との全面戦争を覚悟すべきだ」と語った。

労組は「これ以上労組を弾圧する公権力の蛮行を座視することはできない。 労働組合は破局を願わないが、私たちを死に追いやるのなら、われわれは死ぬしかない」と語り、▲労組弾圧中断▲団体交渉に誠実に臨むこと▲検察・警察の不当な弾圧中断 ▲拘束者釈放を要求した.

この日、警察に連行された蔚山建設プラント労組3人の組合員は、去る1日の午前7時頃に 団体協約締結などを要求してSK精油塔を占拠、70Mの高空籠城で18日間籠城を続けた。

連行された組合員たち、健康に大きな異常無し、組合員が南部警察署を抗議訪問

この日の午後9時頃、蔚山建設プラント労組組合員と家族、民主労総蔚山地域本部 所属組合員、関係者など400人あまりは蔚山南部警察署を抗議訪問し、 警察の座込み場強制鎮圧を糾弾した。

この日の抗議訪問の過程で金属連盟法律院所属弁護人と連行者家族などで 構成された代表団は、連行された組合員と面会した。

高空籠城に参加した夫イムニ氏に会った夫人のイムギョンヒ氏は「はじめは 弱って素直に出てきたと思っていたが、後で警察側が放水銃を射ったという 話を聞き、どれほど息が詰まったのか、言葉にもならない」とし、 「長い籠城で体力が底をついた人々なのに、とにかく少し休めるようにする べきではないか」と警察の処置を非難した。

林氏は「昨日(17日)のように多くの労働者たちが集会に参加して、あるいは交渉で なにか進展があるのではないかと内心ちょっと期待していたのに、 こんなに一方的にやられると本当に暗澹として頭がからっぽになったような感じ」 とし「こうして暮らしていると、ちょっと対話しようと叫ぶ労働者たちを暴徒と 言い募り、労働者たちがたくさん食べていながらそんなことを言うなどという 話まであるとは、本当に言葉も出ない」と憤慨した。

一方、この日の午後の警察署抗議訪問過程でプラント労組組合員が警察およそ 30人に集団暴行され、近くの病院に入院する事件が発生した。

極限に追い詰められた労働者たち「ここで死のうが、あそこで死のうが、死ぬのは同じだ」

蔚山建設プラント労組はこの日(18日)一日の間に起きた一連の事態と、 これまでSK側と政府が見せた態度に対し、これ以上交渉に未練を持たないという 反応を見せている。

これは、以後の状況が警察の強硬対応方針とは無関係に予測できない状況へと 広がることを予告している。

蔚山建設プラント労組のある関係者は「以後の闘いは、命がけの最後の 闘いになる」と伝えた。

政府とマスコミが歪曲したことで悪化した世論、労組幹部及び組合員に対する 拘束指針、闘争本部強制撤去に続き、これまで象徴的に繰り広げたSK精油塔の 高空籠城まで警察が強制鎮圧するなど、極限の状況に追い込まれた労働者に、 これ以上は選択の余地がない状況だ。

蔚山建設プラント労組側では、ベッセルタワーの工程が止まり、内部のガスが すべて除かれて警察の高空座込み場鎮圧があるかもしれないと、ある程度 予想はしたことという反応だ。

労組関係者は「18日間も70メートル上空で寒さと戦いながら筋肉痛を 病む等、急激に体力が低下している人々に放水銃まで射って鎮圧作戦を展開し、 脱力させたことに対して激怒し、憂憤に耐えられない組合員もいた」 と伝え、「それでも相当数の組合員はかなり冷静になっている状態で、 強く自制している」と伝えた。

彼は「警察はこの闘いを労働者の生存権闘争とみず、暴徒の暴力としか 見ていないが、果して誰が暴徒を作ったのか」と問直した。

この関係者は「これまで、執行部も闘争程度を調節するために努力してきたが、 もうこれ以上できることはない」とし、「対話の意志がないSKに対して、これ までの象徴的な闘争を越え、実質的な打撃を加える行動を繰り広げることになるだろう」と述べた。

「おまえ死ねということではないですか。一緒に暮らす方法があるならば良い けれど、そんな方法は不可能でしょうから、それなら私達だけが一方的にやられて 死ぬことはありません。 すべての幹部、組合員に拘束指針が下されている状況で、ここで死のうがあそこで死のうが、 死ぬのは同じではありませんか?」/キムドギュン記者

警察,指導部全面検挙へ-蔚山地域本部押収捜索予告

蔚山地方警察庁は18日、逮捕令状が発布された蔚山建設プラント労組の パクヘウク委員長など7人の労組指導部検挙に乗り出し、蔚山南区三山洞の 民主労総蔚山地域本部事務室に対しても押収捜索令状を取り、 令状を執行する計画だと知らされた。

18日未明、警察は蔚山建設プラント労組の闘争本部がある座込み場と集会の舞台が 設置された外国人専用工業団地駐車場への全面押収捜索を行い、 テントをはじめ籠城用品一切を押収して行った。

蔚山地方警察庁はこの日の午前5時30分、裁判所から押収捜索令状を受けて 機動隊9中隊、私服警察など1千人あまりの兵力を動員して押収捜索を行った。

警察は、これと共に集会全面不許可方針を下し、労組幹部外に組合員に 対する大々的検挙も予想されている。

[2信:18日午後7時]蔚山組合員連行のしらせに涙の落髪式...

18日間、80メートルのベッセル塔高空籠城を展開した蔚山建設プラント労組3人の 組合員は警察特攻隊の「軍事作戦を彷彿させる鎮圧作戦」で連行された中で、 18日午後6時、ソウル麻浦SK建設現場では約50人あまりが蔚山建設プラント ストライキ勝利のための決意大会を行った。

*△削髪式を行う高空籠城団(C)民衆の声*

麻浦SK建設現場内のタワークレーンで高空籠城中の蔚山建設プラント3人の組合員は 「最後まで戦って勝利する」という決意を明らかにするために 落髪式を進行した。落髪式が進められる間、決意大会の参席者は「タンポポのように」 という歌を歌って目を赤くした。

決意大会に先立ち、蔚山の高空籠城組合員が連行されたという知らせが伝えられ、 落髪式で落ちる組合員の髪の毛に感情が込み上げたのか、 参席者等の熱い目がしらから太い涙が流れた。

民衆連帯のパクソグン執行委員長は「蔚山は今戦争状況だ」とし「第2の光州事態が 行われた」と述べ、「21世紀の先進祖国で、想像できない原初的な要求が 受け入れられない姿に胸がつまる」と無念さを表現した。

またパクソグン執行委員長は「政府と検警は、蔚山労働者に一方的連行と拘束 で弾圧し、それでも足りずに軍事作戦を思わせる暴力的鎮圧を加えた」と 政府と検警を強力に糾弾し、「マスコミさえも彼らを暴徒と罵倒する 残念な状況が続いている」と明らかにした。

また、朴執行委員長は「こうした事態を解決するために、市民社会各界各層が 連帯しなければならない」と主張した。

決意大会に参加した参席者は「正しい闘争であり、絶対に勝たなければならな い闘争なので、蔚山高空籠城組合員の連行を物ともせず、勝利する時まで闘う」 と口を揃えた。

集会を終え、建設産業連盟関係者は「ソウルの高空籠城も鎮圧の余地があり、 関心を持って事態の推移を見守ろう」とし、「団結と連帯の成果で 蔚山建設プラント闘争を絶対に勝利しよう」と参席者に連帯を訴えた。

一方,連行された3人の高空籠城組合員は健康状態を把握するために蔚山グッド モーニング病院へ移動したことが知らされた。

*△涙を流す建設産業連盟ユギス事務局長(C)民衆の声*

[1信:18日午後6時]SK精油塔籠城蔚山建設プラント労組員連行

18日午後5時30分頃、労使交渉を要求して蔚山SKベッセル塔を占拠して籠城 していたイムニ組合員をはじめとする籠城団3人が警察特攻隊により強制連行された。

警察特攻隊はこの日の5時30分頃、突然搭に2台の散水車を動員して 水をかけながら、精油塔の下に兵力を接近させて、その後クレイン車3台を 動員し、警察特攻隊を搭の上に送って籠城団を全員連行した。

蔚山建設プラント労組の組合員は、62日目のストライキ集会を終え、3時頃に 解散した状況だった。知らせをうけた組合員は、6時現在、民主労総蔚山地域本部 に集結していることと知らされた。

連行された労働者たちは現在蔚山グッドモーニング病院へ運ばれたという。

一方、6時からソウル阿蜆洞のSK建設現場では、蔚山建設プラント労組上京闘争団 がクレイン占拠籠城を行っている組合員と共にストライキ集会を行っている。

知らせ聞いた浦項地域建設労働組合のパクシニョン委員長は「対話で平和に 解決できず、腹立たしい。今まで交渉を要求し続けてきたし、それが進まずに 労働者たちが過激にならざるを得なかった。誰も解決してくれようとせず、 過激にならざるを得なかった。こうした結果になって、残念で腹立たしい だけだ。蔚山プラント組合員に話す言葉がない。突破口を開くことが できなかったことを申し訳なく思う気持ちだ」と語った。

2005年05月18日(C)民衆の声

原文


Created byStaff. Created on 2005-05-19 11:23:42 / Last modified on 2005-09-05 08:16:45 Copyright: Default

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