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編集2002.04.02(火)15:30

発電ストライキ妥結の背景と今後の労使関係

さる2月24日、民営化撤回を要求してストライキに入った発電労組のストラ イキが37日ぶりの2日の昼、劇的に妥結した。 これに伴い、この日の午後に突入する予定だった民主労総の第二次ゼネスト は即刻撤回され、発電労組員等もストライキを解いてまもなく業務に復帰す るものと予想される。

△妥結の過程と背景=民主労総のゼネスト突入を控え、労政が劇的に交渉を妥 結させたのは、何より労政どちらも発電労組のストライキ長期化とこれにとも なうゼネスト、明洞聖堂に対する公権力投入、発電労組員大量解雇などに負担 を感じたためだ。

特に労組側としては、政府の強硬対応方針に押されて労組員等の被害を最小化 しなければならないという内部指摘が提起され、「これ以上集めたところで損 害」という判断により一歩遅れた決断を下したものと見られる。

事実、ストライキ初期だけでも、上級団体の民主労総と公共連盟は、史上初の 鉄道、ガス、発電など3大公企業労組の同時ストライキを引出したうえ、直ち に労働界の連帯ストライキを成功裡に行ったのは励みになることである評価を 受けた。

また、ストライキの過程で社会各界の人士と社会団体、教授などの支持世論を 取り出す等、公企業民営化問題を公論化させるのに成功したものと見られた。

しかし、ストライキが長期化し、政府側が解雇と告訴告発、財産仮差押さえな どの超強硬な立場を固守、「労組員等の被害をこれ以上座視できない」という 声が力をもち始めた。

民主労総が今回の第二次ストライキを決定する前から、政府側に対話を提起し たこと、ストライキ突入を発表してからずっと「政府が対話に誠実に立ち上が らなければ」という条件を掲げた点等は、ストライキよりもストライキという 背水の陣を敷いた後、政府の交渉に重きを置いていたものと見られる。

このような状況で、民主労総は先月24日、政府との水面下の接触で「民営化問 題を論じない条件下で交渉を行おう」と提案したが、政府側は「ストライキの 核心争点である民営化問題を明確に認めろ」とし、事実上、労組側の白旗投降 を要求した。

続いて先月30日の夜の水面下交渉で政府側は「民営化は交渉対象ではなく、今 後の交渉で再論しない」という修正案を出し、労組側に圧力を加えた。

1日夜と2日の交渉で労組側は、「労使は先月8日、中央労働委員会の仲裁裁定 案を尊重し、発電所売却問題は議論対象から除外する」という修正案を出し、 最終交渉過程で「中労委仲裁裁定を尊重し民営化関連交渉は議論対象から除外 する」という合意に至った。

民主労総の立場では、何よりも政府の超強硬立場に対抗して傘下労組と労組員 を最大限保護しなければならないために、残念だがストライキを終える手順を 踏んだものと見える。

既に340人が解雇されたうえ、近い将来3千余人を越える大規模解雇が予告され た状況で、「ストライキをさらに引き延ばすせば、それだけ負担が大きくなる」 という現実認識が作用した。

また、政府が民主労総のゼネスト不法と規定し、一線事業場に対する損害賠償 請求訴訟、告訴告発などを予告して、明洞聖堂に対する公権力投入の可能性な どをマスコミにリークしながら汎政府的な圧迫作戦を展開したことも労働界を さらに積極的に交渉テーブルに引出したことに見られる。

△労使関係展望=合意内容から見て、ひとまず政府の超強硬に押されて労組側 が投降したという評価が優勢だ。

したがって、今後の労使・労政関係で政府と使用者側は、「法と原則」に基づ く労使関係が定着できるものと期待している。

格別に法と原則にともなう対応を強調してきた政府としては、ワールドカップ などの国際行事と選挙などを控え、「不法ストライキに対しては妥協無く原則 通りに対応する」という認識を労働界に植え付けることによって、今後の労使 関係を率ることに力を得られると予想される。

反面、労働界の立場では、発電労組の長期ストライキにもかかわらず、民営化 問題を公論化した成果を上げたものの、実利を入れたと見ることは難しく、民 主労総の指導力弱化と闘争路線をめぐる内部葛藤などが憂慮される。

労組員の間にストライキ指導部と上級団体を信じて37日間の散開闘争、稲妻闘 争という新造語を作りだしてまで強力なストライキを展開したのに、結局残っ たものは大量解雇と司法処理などしかないという評価が出てきかねないためだ。

短期的には、懸案の解雇者復職問題、告訴告発及び損害賠償訴訟最小化などを めぐり、労働界と政府がことごとにぶつかる労政・労使緊張関係が持続するも のと見られる。

政府と使用者の立場では、早期復帰した労組員との公平性を考慮して、未復帰 労組員に対する懲戒と告訴告発、財産仮差押さえなどの手順を踏むしかない立 場だ。

労組員等の熱気を後にしたままストライキを終えた民主労総は、最大限、組合 員等の被害を縮小するという至上課題を抱えることになり、今後の対政府闘争 と圧迫による問題解決にたたざるを得ない。

また、「発電所民営化関連交渉は議論対象から除外する」という合意文の内容 を巡って労組は労組の、政府は政府の我田引水式で意味を付与、解釈上の論議 も持続する展望だ。

また、今回のストライキ過程で政府の部署が法と原則にともなう対応だけを強 調すると、柔軟な交渉力を発揮できないまま国家基幹産業のストライキを37 日間「放置」したという指摘も少なくなく、政府は今後の予防的労使関係構築 に努力すべきだと指摘されている。

特に、今回のストライキに経済部署出身の人々が強硬対応を主導したことが伝 えられ、今後、政府が労働界との対話より経済論理に基礎をおいた労使問題の 解決に集中するという憂慮の声も出てきている。

(ソウル/連合ニュース)

ハンギョレ新聞

http://www.hani.co.kr/section-005000000/2002/04/005000000200204021530853.html


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