| 韓国:「代案世界化と地域社会運動フォーラム」 | |
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「代案世界化と地域社会運動フォーラム」が地域巡回討論中[インタビュー] -チョデファン 「代案世界化と地域社会運動フォーラム」活動家 ラウニョン記者 APEC反対国民行動は16-17日の両日間に国際民衆フォーラムを準備している。 このフォーラムは、釜山でアジア地域をはじめとする国際反世界化活動家の力 を集め、共同の実践のための場にするために企画された。またこれをステップ に、12月のWTO閣僚会議阻止のための闘争戦略と反戦、反世界化政策を議論す るために用意された。 国際民衆フォーラムを準備するグループの中に、地域巡回討論会でフォーラム 反世界化議題を提起する「目立つ」グループがあるので紹介しよう。主人公は 「代案世界化と地域社会運動フォーラム」準備チームだ。 彼らは現在「新自由主義世界化の地域支配と破壊に反対する」というスローガ ンの下に「代案世界化地域社会運動フォーラム」を準備している。チャムセサ ンは11日、フォーラムを準備して地域巡回討論会を行っている代案世界化と地 域社会運動フォーラムのチョデファン「利潤より人間を」の活動家に会った。 チョデファン活動家はこのフォーラムについて「企業(資本)の地域支配と破壊 に対抗し、闘争する地域社会運動を組織、分析して、地域闘争を評価するため の席」で、また「盧武鉉政権の新自由主義地方化政策を分析することにより今 後の代案的地域社会運動の姿を議論する席」と実行の趣旨を明らかにした。 地域に着目した問題意識だけに、地域の活動家の共感と活動の共有が切実だと いう判断の下に地域巡回討論会を進めている。3日、ソウルの労働者の力の事 務室で、さまざまな活動家が参加する討論会を終え、11日には平沢でも討論会 が行われた。14日に全北、15日に春川および仁川などでの地域巡回討論を終え て、17日の午前11時には民衆フォーラムで本格的な討論を開催する。
フォーラムを準備した契機の背景説明と、現在共に準備しているグループの簡単な紹介もお願いする 代案世界化に取り組む活動家を中心に、釜山国際民衆フォーラムで「地域社会 運動と代案世界化運動の連結点」について考える場を扱おうというのが当初の 問題意識だった。続いて他の活動家に提案するなかで、フォーラム準備会が 発議された。 現在は、利潤より人間を、社会進歩連帯、文化連帯、労働者の力、進歩教育研 究所、学生連帯会議、大学生共同行動、学生行動連帯をはじめ、実際に地域で 新自由主義政策に対抗して闘争をしたり戦っている運動グループも参加してい る。例えば三星共対委、済州特別自治道共対委、平沢米軍基地対策委や今年、 水私有化阻止闘争を地域で直接やり抜いた全北地域平等労組などが一緒に フォーラムを準備している。 地域社会に対する悩みと代案世界化運動の結合というが、「地域」とは「運動的空間」を意味するのか そうだ。私たちが地域を拠点とすることになった背景には、さまざまな形であ らわれる新自由主義戦略が発現する所が「地域」だという地点に着目したため だ。これまで資本の支配に対抗して、全国的な戦線を形成して闘争を展開して きた。そして地域でもさまざまな戦いと闘争があった。だが、資本の新しい戦 略の『新自由主義』が進められる地域支配と戦略は、既存とは違う闘争の内容 を要求している。新自由主義が支配する地域への取り組みがないのではないか という判断から取り組みを始めた。 中央組織の下部単位としての地域ではなく、新自由主義が具体的に生産されて 発現する空間としての地域で、新自由主義に対抗する闘争を組織すべきだとい う点に集中する。それに対する総合的な理論と検討、具体的闘争の事例を発掘 し、個別の闘争ではなく、それぞれの状況、条件によって新自由主義に抵抗す る闘争に連結関係を結ぶのか、地域拠点の闘争の意味など、新自由主義主義に 対抗するすべての闘争についてのさまざまな悩みが提出されている。その初め のボタンをフォーラムでかけようと思う。 盧武鉉政府では特に地方開放や分権に関する政策が続く。地域に着目するのは政権の新自由主義政策が柔軟化した地域開発論に力づけられて現れるのと連結するのではないか 盧武鉉政権の地域均衡発展論が新自由主義戦略だという点を把握しなければな らない。地域を開発して地方自治政府まで資本を誘致し公共性を破壊する先鋒 になっているのだ。 盧武鉉政権は、革新都市、地域特区、企業都市など、資本の政策はクラスター の戦略にさまざまな形態を現わしている。クラスターは、標準化されたシステ ムではなくイデオロギーに近いのではないかと思うが、新自由主義時代での生 き残りのために、いかに資本が地域と産業構造を再編し、超国籍資本を誘致す るかの位置づけ戦略、特に地域に誘致する戦略をいかに作っているのかについ ての分析が重要だ。 そのために、教育、研究施設、市場、生産施設で仕事が出来る労働の柔軟性を 確保するという側面が重要だ。また、地方自治体が民間資本や超国籍資本が地 域に投資する最大限の環境をいかに造成するのか、どうすれば最大限の役割が できるかを提示する資本の戦略が、クラスターに代表されるさまざまな政策だ。 これは結局、資本の新自由主義政策に合わせて地方政府で産業構造、労働柔軟 性までを再編するという意図だ。こうした複合的な政策の例は、このような資 本の戦略が大学の構造調整、国立大学の統廃合、地域開発と結びついて現れる ことによく示されている。 教育の公共性が破壊されたり、病院が営利法人化し、医療の公共性が劣悪になっ ている状況、地域で発生する問題がさらに具体的な新自由主義政策の効果とし て、貧困や搾取の現象が深刻になっている。 今地方政府は、中央政府が積極的に担当すべき福祉、公共性の役割を抱えるこ とになる。そしてそれを維持し施行するのではなく、超国籍投機資本に売って 民営化し、労働者民衆の人生をさらに疲弊させるだろう。地域の公共サービス が民営化されるのは、もちろん地域が民間資本誘致という名で乱開発され、全 てが商業化されるだろう。これを防ぐことが、今後地域で戦っていく内容だと 言える。 多くの人々が参加できるように、準備中の「代案世界化と地域社会運動」フォーラムの端的な紹介をお願いする ウーン.. 難しいのですが。フォーラムでは、基調提案をして、これまで悩み、 討論で集めた内容を示す計画だ。新自由主義戦略がどんな脈絡なのか、世界的 次元、韓国と地域にどんな方法で侵入しているかを調べることが一つの側面で、 もうひとつの側面としてフォーラムの場でさまざまな議論によって地域で現れ ている現象が、単に新自由主義戦略としての政策の批判、個別の主導者の孤立 した闘争を越え、企業都市、経済自由区域、特区などの具体的な政策が、なぜ 地域社会を拠点にしているのかを分析し、それへの対応方案をざっくりと集め る計画だ。 フォーラムの主な目的は新自由主義戦略への対する論理の形態を具体化するこ とだ。こうした資本の戦略の企業都市、経済自由区域、革新都市で、どのよう に労働柔軟化が追求されているのか、労働基本権がどのように、なぜ、後退さ れようとしているのか、そしてこれまでこれに対して戦った闘争の事例を調べ、 いかに戦うべきかを調べる計画だ。 同じように、公共性の破壊と民営化商業化戦略も点検し、具体的に地域でなぜ 問題になるかを具体的に調べたい。あるいはこれまでの闘争の限界を指摘して これからの闘争の方向性を考えることが、さらに大きな目的かもしれない。わ れわれは、これまで企業都市に反対すると言って戦い、済州特別自治道に反対 して戦っている。地域社会で起きている労働弾圧と公共性の破壊は、これまで は個別に該当する個別の主導者だけの問題だった。例えば、教育は全教組や教 育運動団体の問題で、その他は連帯するという水準だったとすれば、今はその ことをみんなが参加して、新自由主義に反対する地域社会運動にしていかなけ ればならない。これらについてもっと確認し、地域の状況と悩みを聞いてみよ うと思うのだ。 代案世界化と地域社会運動フォーラムでは、均衡発展イデオロギーの虚構性と 新自由主義戦略を暴露する計画だ。盧武鉉政権が均衡発展戦略として打ち出し ているさまざまな政策が、地域でいかに公共性を破壊するかを知らせる計画で、 地域で社会的合意主義の戦略がさらに強化されるという点も強調する計画だ。 運動の空間、発現の空間で地域に意味があるというが、まだ「代案世界化」という議題は大衆的ではないようだ。これに対する解説をお願いする 代案世界化は、互いに争点と異論がある用語だ。各運動単位ごとに少し判断が 異なる部分もある。もちろん、どんな世界化なのかかが重要だが、資本が追求 する世界化、新自由主義が追求するもの、超国籍資本の利益を代弁するような 世界化という意味であっては絶対いけない。 代案世界化に取り組む単位では、単に世界化という用語を使うのなら、人類が 追求すべき世界化が重要だと考える。現在の世界化の潮流は、超国籍資本の利 益を代弁するもので、被害と搾取を強要する方式であり、20:80を追求する社 会に進む。われわれはこうした新自由主義的な世界に反対しなければならない が、反世界化戦略とイデオロギーで推進される限界と問題点があると思う。例 えば、具体的には世界の労働者、民衆の観点から世界化を追求する方向でなく、 民族国家単位のイデオロギーを強化する形態に進みかねないからだ。 例えば、FTA自由貿易協定反対闘争をするとき、貿易自由化措置と開放化の圧 力に反対するのが国内資本、産業保護につながるのを見ることになる。民衆に 対する搾取に基づくのではなく、国内産業を保護することで労働者が暮せると いう資本の論理に進みかねないような状況が生じる。極端な場合には、世界化 を通して、極右民族主義的な反移民政策イデオロギーとの衝突が形成されかね ない。 代案世界化運動の具体的な例をあげると、『貧困と差別する女性行進』のよう に、女性たちが各国、大陸、社会的地位は違っても、新自由主義の支配に対抗 し、国家と民族の連帯ではなく、世界的次元の連帯を追求したことに求められ る。新自由主義と闘う女性の主体として、特定の地域と国家の利益とは無関係 に、連帯と実践を追求する裏に、代案世界化のイデオロギーがあると思う。 運動の大きな範疇では、労働解放と統一という論理を土台に構成されている。代案世界化という論理は、既存の論理の再構成ないしは代替する概念で提起されてるのか 労働解放イデオロギーを生き返らせて維持しなければならないということと、 労働解放イデオロギーが絶対的だということは別の問題だ。労働組合において 労働解放イデオロギーを復活させることはとても重要な問題だ。しかし、労働 解放というイデオロギーの裏には、独占資本と国家を闘争戦略の全てと限定す る側面がある。こうした闘争では、新しく新自由主義戦略が入ってきた地域に の支配と搾取を分析することが難しく、闘争主体の発掘も難しい。 したがって、単位労組の現場だけで闘争の主体を作り出すような硬直したイデ オロギーではなく、地域社会で新自由主義に対抗し、反資本主義闘争の主体と なる運動の論理を作り出さなければならない。これは、今の労働現場では、闘 争の主体として形成されたり、矛盾の主体として成長できないという点がある。 だから地域の社会運動で戦線を形成し、闘争の主体を発掘しようとする努力が もっと必要だろう。 やはり労働者の役割は非常に重要で、大きな位置を占めている。労働者たちが 労働組合に組織化されていない状況が拡大している。組織化された大衆が縮小・ 後退していて、労働組合だけが闘争の主導者を包括するのには限界がある。労 働組合運動が常に正当性を認められ、労働者が労働階級に包括される時代では ない。 いまも労働者が新しい論理で闘争することができず、地域での闘争に対して他 人事のように連帯する思考から抜け出せなければ、工場の中だけで戦えば勝利 できるという組合主義の限界から抜け出せない。こうした相互関係があれば、 労働者の雇用安定闘争は、労働者だけの闘争ではなく、地域住民の生存権闘争 になる。上水道の民営化阻止闘争は、水資源公社の労働者たちの雇用安定闘争 ではなく、地域民衆の公共性を守る地域社会運動になるのだ。 だから労働組合もまた、社会運動性を強化しなければならない。論理の再構成 が労働解放を廃棄するというのではなく、労働解放の精神にさらに忠実な全労 協のように、地域的な社会運動戦線を復元することを知るべきだ。 地域への悩みは、一方ではソウル中心的な、中央中心的な運動の作風に対する評価もあるのか 「地域」だけを話すと、全国的な戦線や集中闘争の価値を低下させるように聞 こえるかもしれない。そういう評価については、全国的な戦線の必要性を否定 せず、集中的な闘争や先導闘争の意味を認めるという言葉で替えたい。 ただし過去の全国的な戦線の意味が歪曲され、中央で首都圏中心に決められた 戦略と戦術が、地域を考慮せずに下ろされるような形、指針として下ろされる 形をまず批判したい。中央で集中する闘争形態は、何らかの形で議会の日程に 合わされることになる。そうした闘争では、根本的に資本に対抗し、勝利する ことはできない。こうした闘争が勝利するためには、さまざまな闘争の主導者 が情勢的な高揚期に爆発的に闘争しなければならず、そのためには主導者が活 動する地域の現場空間での日常的な闘争が切実だ。 例えば97年ゼネストの時、中央と地方を問わずに闘争をしたことのようにだ。 地域での戦いと中央の戦いが並行しなければならず、地域で主体として形成さ れる過程があれば、情勢的な時期には中央闘争に集中する可能性をさらに大き くできると言える。 むしろ今は、地域での闘争を全国的な闘争にすることが重要だ。個別に中央か ら下ろされる地域闘争は、それぞれの個別の闘争に孤立するしかない。各地域 の社会運動闘争が新自由主義闘争だという総論的な方向を持つのなら、地域で の闘争も新自由主義全国戦線として組織される。 真の意味での全国的な戦線は、地域と中央の区分で作られるのではない。また、 個別の主導者の闘争が、共通した戦線を作れるか、作れないかにある。前に話 した教育、医療、環境などの公共性の破壊に対抗し、労働者たちが地域住民の 主導者が自分の利害関係を越え、新自由主義破壊戦略に対抗する戦線を形成し て闘争の主体になる時、それが地域に存在してもいても全国的な戦線と考えな ければならない。 では、フォーラムは一回の行事ではなく、今後の持続的な活動のために最初の一歩を踏み出す場ということか そうだ。フォーラムの主題は決まっているが、内容が決まったとか確定したと かというのではなく、多様な肉付けするための取り組みの出発点といえる。私 たちも知らない地域で戦い、闘争する事例を集め、その意味を確認して、全国 的に連結する過程を持とうと思う。 また、フォーラムで話される内容は、可能な地域巡回討論をして、交流、交感 する形態を踏んで行く過程を体験することになる。しかし、フォーラムの後は フォーラム・チームそのもので組織的な秩序の形で代案や計画を出すのではな い。まず、フォーラムの中で「とにかく連結してみよう」という程度の水準だ。 そのほか「企画団」を構成して、フォーラム以後も新自由主義への反対闘争に ついて継続的に取り組もうという。代案世界化という用語には、互いに異見が あっても、新自由主義に反対して労働者民衆の代案を作り出す闘争は続き、 その可能性を地域に根を持つ闘争で集める計画だ。 2005年11月14日17時40分 翻訳/文責:安田(ゆ)
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