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国境と人種を越え、暴雨の中で開かれた故イギョンヘ農民追慕キャンドルデモ

[カンクン]13日に大規模追悼式及び反世界化デモを予定

カンクン= イムウンギョン キムドギュン記者

イギョンヘ農民自決現場/カンクン=キムドギュン記者 "ビデオ":mms://media.cast.or.kr/kndic/movie/03_0910_cancunpress.wmv

国際農民行動の日(総合)/カンクン=キムドギュン記者 "ビデオ":mms://media.cast.or.kr/kndic/movie/03_0910_cancunpress.wmv

カンクン現地ろうそくのあかり追慕集会/カンクン=キムドギュン記者 "ビデオ":mms://media.cast.or.kr/kndic/movie/03_0910_cancun02.wmv

ビア・カンペシナ追悼行事/カンクン=キムドギュン記者 "ビデオ":mms://media.cast.or.kr/kndic/movie/03_0910_cancun03.wmv

〈5信:12日午後5時30分、現地時間12日午前3時30分〉暴雨の中で進行した追慕キャンドルデモ

ヒョスンさんとミソンさんが米軍装甲車にひかれた昨年6月、 事件があまり世の中に知られず、 東豆川の米軍基地前で限りなく孤独な闘争をしている時、 その年の夏はなぜか他の年と比べてとてもよく雨が降った。

今年6月6日の議政府キャンプレッドクラウド前で米軍の高圧線に感電して死んだ チョンドンロク氏の1周期追慕大会時も、行事が始まるやいなや突然 はげしい雨が降り注ぎ始めた。

△李前会長の自決現場に作られた簡易焼香所(C)民衆の声

偶然の一致なのか、理由があるのか、悲しいことがあると必ず 降り注ぐ雨脚を見て、人々は晴すことができない恨を胸に抱いて行った 怨みの霊が流す涙だと言う。そうなのだろうか。 11日の夕方、テント座込み場が整えたカンクン市内の噴水広場で 500余名の世界市民の参加で開かれた故イギョンヘ前韓農連会長追慕 キャンドル集会も、集会が始まってまもなく雨が降り始めた。

元来の亜熱帯性気候に天気の変化が激しいカンクンでは、 夕立ちが降り注いでも5分後には晴れることがあるので、 今回もそうだろうと言う予想と違い、 暴雨に変わった雨脚は一時間近く稲妻とともに降り注いだ。

△あるNGO活動家が真摯な表情でろうそくにあかりをつけている。(C)民衆の声

しかし、降り注ぐ雨の中でもキャンドルデモは続き、 韓国の参加者とメキシコ等から来た活動家の発言と追慕の歌がつづいた。 集会参席者は、メキシコ原住民の太鼓の音に合せて閣僚会議場に向かう道すがら、 メキシコ警察が広げたバリケード前まで行進した。

原住民の太鼓は、霊魂をなだめる鎮魂の意味があるとある参席者は説明した。 参席者の発言は集会に参加した世界市民すべてが感情と考えを共有できるように 英語とスペイン語で同時通訳された。

韓国闘争団が「朝つゆ」や「同志歌」などを歌うと、 メキシコと南米等から来た活動家は、スペイン語でチェ・ゲバラに関する歌や サパティスタ闘争歌などを歌って和答した。

△ろうそくのあかりを持っている時は、国境と人種を越えて皆が一つの心(C)民衆の声

夕方7時頃に始まったろうそくのあかり集会には、9時頃に 「9・11テロ2周年記念軍事主義犠牲者追慕大会」に参加した活動家2千人あまりが 合流して終わった。カンクン市内の革命広場で軍事主義犠牲者追慕大会を開いた 世界の活動家は、イギョンヘ韓農連前会長を追慕するキャンドルデモに賛同するために 市内を横切って噴水広場に行進してきた。 簡易焼香所が作られた懸垂幕前にろうそくのあかりをつけて李前会長の冥福を祈った。

△軍事主義犠牲者追慕大会を終えてキャンドルデモに合流する全世界の活動家(C)民衆の声

10日から14日まで開かれるWTO閣僚会議日程に合せて、 市民社会運動陣営の活動も、毎日の日程が構成されていたが、 各部門で進められる予定だった会議及びデモは李前会長の自決事件で集中する雰囲気だ。 10日夜のアジア地域会議でも、11日昼の南半球労組連帯フォーラムでも、 李前会長事件に言及され、各国NGO団体は積極的な協力を約束した。

各国のマスコミだけでなく、世界の各地域から来たNGOも、 韓国民衆闘争団の動きに格別の関心を見せている。 各国のNGO活動家は韓国の活動家が差し出すろうそくのあかりを持ち、 ろうそくのあかりデモに賛同し、 噴水広場に作られたテント座込み場に共に常駐する外国活動家等も数十人に達する。

あるメキシコのNGO活動家は、記者に近寄ってきて 「メキシコシティで抑留された韓国農民は解放されたか」と 全農会員の安否を尋ねた。

韓国民衆闘争団は13日の追悼式に対応し、翌日の12日にも李前会長の追慕行事に 活動を集中することにした。闘争団本部は殯所が整えられたホテルの状況室を離れて 市内中心街にあるIMC(代案媒体プレスセンター)に状況室を移し、 市内で行われるデモに一層力を注ぐ方針だ。

△スペイン語で「WTO反対」と書かれた服を着てパフォーマンスをする姿(C)民衆の声

〈4信:12日午前8時30分、現地時間11日午後6時30分〉国際農民組織、閣僚会議場で緊急記者会見

△WTO閣僚会議場で開かれた国際NGO記者会見.(C)民衆の声

△「WTOが農民を殺した」(C)民衆の声

メキシコ現地時間11日午後4時(ソウル12日午前6時)、 WTO五次閣僚会議が開かれているコンベンションセンターで、 国際農民連帯組織であるビア・カンペシナなどのNGO団体が10日、 国際農民行動の日の集会途中に死亡した故イギョンヘ氏の死を哀悼する 記者会見とブリーフィング、追悼式を開いた。 記者会見は故人の遺影とろうそくのあかり、菊が置かれたブリーフィングルームで 厳粛な雰囲気の中で進められた。

この席に共に参加したイチャングン民主労総国際部長は、 「イギョンヘ同志は韓国の農業と農民を殺すWTOに反対を叫んだ」とし、 「死んでいく韓国の農業を生かすために献身した」と主張した。

記者会見には、各地域のビア・カンペシナ代表と農民組織の関係者が多数参加し、 閣僚会議の取材をしていた全世界の報道機関が駆けつけて 今回の事件に対する関心を見せた。

記者会見を終えた参加者は、本会議場プレスセンター付近のロビーに集まり、 床に菊とろうそくのあかり、スカーフと帽子などを置いて故人の冥福を祈った。

一方、一時、メキシコシティで抑留されたために、 遅れて現地に到着した農民代表団は、カンクンでも警察の積極的な阻止のため、 まだ殯所にさえ到着できないという。 メキシコ警察は、イギョンヘ氏の弔問は妨害していないが、 今日、市内で開かれる9.11関連の追悼行事とイギョンヘ農民追慕ろうそくのあかり集会は 遠距離封鎖等の方法で規模を縮小しようと努力している。/カンクン=キムドギュン記者

△追慕の意を表している記者会見参席者(C)民衆の声

△イギョンヘの闘争に尊敬を!(C)民衆の声

後発カンクン闘争団一時メキシコシティで抑留

「韓国民衆カンクン闘争団」の最終出発チームである農民連帯所属の43人が、 イギョンヘ故韓農連会長自決事件が発生した10日(メキシコ現地時刻)の夕方、 メキシコシティからカンクンに出発する飛行機に乗れずに 警察の留置場に抑留される事件が発生した。

農民連帯の最終出発チームはこの日の夜9時55分、飛行機でカンクンにくる予定だったが、 夕方7時頃にメキシコ入国審査の過程で全員が警察の留置場に連行されて抑留された。 農民はメキシコの韓国大使館職員が空港に到着し、身分保障をしてくれた後、 9時頃に解放されたが、既に搭乗手続をした飛行機に乗るには時間が足りなかった。

通商、航空会社の手違いで飛行機に乗れずに夜を明かさなければならない場合、 航空会社が宿舎を用意しなければならないが、この日の夜の航空会社は 誤りはないと手を引き、大使館職員も宿舎を見つけようとする誠意を見せなかったと 当時そこにいたペヒョンテク全農対外協力局長は伝えた。

止むえず、農民は空港の椅子で夜を明かして、翌日の11日朝7時の飛行機を待ったが、 この飛行機にも乗れなかった。航空会社が自国国民を優先して乗せた後、 席がないと言って航空便をまた延期した。農民は不当な処置に抗議した末、 やっと午前10時40分の飛行機に乗ることができた。

「200人に近い韓国民衆闘争団が、いくつにも分れてカンクンに来る過程で、 身分問題で空港に抑留されたことは一度もない。イギョンヘ前韓農連会長自決事件の直後に こういう事件が発生したのは、今回の事件で非常に緊張したメキシコ政府の 対応が尋常でなかったことを見せる」と 農民連帯関係者は語った。/カンクン=イムウンギョン記者

〈3信:12日午前6時、現地時間11日午後4時〉故イギョンヘ韓農連前会長追悼式13日カンクンで挙行

10日(以下カンクン現地時刻)「世界農民共同行動の日」大会途中に亡くなった 故イギョンヘ前韓農連会長の追悼式が現地時刻で13日午後3時、 遺族と韓国政府人々の参加でカンクンに集まった全世界民衆と共に挙行される予定だ。

追悼式参席のために、李前会長の遺族が13日昼にカンクンに到着する。 李前会長の末娘であるイジヒェ氏、妹のイヨンシン氏、娘婿のキム・ジョンフン氏と 農林部のキムソクホ書記官の4名は、韓国時間で12日夕方6時25分に仁川空港を出発し、 14日の午前3時45分(カンクン時刻13日昼1時45分)カンクン空港に到着する。

△イギョンヘ前会長がかけた懸垂幕の下で現地農民が追慕リボンを付けている。(映像参照)(C)民衆の声

△現地で開かれた追慕集会で演説するチョングァンフン民衆連帯常任代表(映像参照)(C)民衆の声

カンクン現地状況室では、カンクン時刻の11日、12日の二日間を李前会長の 追慕行事に集中することに決め、11日の午前9時半に座込み場発隊式を始め、 午後3時追慕集会、夕方6時ろうそくのあかり集会などを次々準備中だ。

状況室は10日の夕方、李前会長が倒れたデモ場所にテント座込み場を整え、 今後ここを中心として追慕関連の行事を進めることにした。

遺体がいつ韓国行飛行機に乗るかはまだ確実に決まっていない。 遺族及び韓農連はひとまず韓国で葬式を行なうという立場だが、 故人の崇高な遺志がWTO閣僚会議の韓国農業関連交渉にある程度でも 反映されるのを見て(閣僚会議閉幕以後の)16日以後に遺体を韓国に送る 意向をあきらかにしている。

一方、李前会長が自決を敢行する前に遺書を残したことが一足遅れて知らされ、 李会長の自決が事前に計画されたものだったことが明らかになった。 遺書は10日の夕方に李会長の持ち物から発見され、 「私は行くが、後をよろしくお願いする」という内容の、 短い文章で書かれていたと韓農連の関係者は伝えた。 韓農連は、遺族が到着した後、遺書を公開することにした。

△カンクン市が属するフォレスト州の新聞クィンタナルゥの11日付1面。イギョンヘ会長の写真で全面が埋まる。(C)民衆の声

李前会長の死に対する現地の反応は一言で熱い。 李会長の逝去直後、現地メキシコTVは李会長がナイフで胸を刺す姿と、 病院に送られる姿、及び当日のデモ場面を生き生きと放映し、 11日朝のメキシコ有力日刊紙エルウニベルサルをはじめとするほとんど すべての現地の新聞が、デモ場で倒れた李会長の姿を1面に掲載し、 新聞全面を関連消息で埋め尽した。

今回のWTO閣僚会議議長を受け持っているメキシコのルイス・エルネスト・デルベス外相は、 10日の夕方、即刻声明を出して李会長の自決に対する遺憾を表明し、 スパチャイWTO事務総長も「今回のことによって(WTO閣僚会議で)異なる結果が 出ないようにしなければならない」とこの事件が作り出す影響を憂慮した。

また10日の夕方には、通商交渉問題でカンクンに来ている民主党の鄭長善、 ハンナラ党チュジヌ議員が韓国闘争団宿舎に作られた状況室を訪問して殯所に弔問し、 11日朝にはホサンマン農林部長官とファンドゥヨン外通部通商交渉本部長が訪問した。

△10日の夕方、闘争団宿舎にある状況室を訪問した鄭長善、チュジヌ議員。左側の黒い洋服がチュジヌ議員、左の空色の半袖ワイシャツが鄭長善議員。(C)民衆の声

△11日午前に状況室の殯所を訪問して弔問する外通部の役人。中がファンドゥヨン通商交渉本部長(C)民衆の声

黄本部長は、殯所を弔問した後、農民連帯の代表と集まり座り、 この事件に対する韓国政府とメキシコ政府の深い関心を伝えた。

黄本部長は、メキシコ外相など政府側からこの事件に深い関心を見せているが、 いわゆる「不法行動」は禁止するという立場を明らかにしたと伝え、 韓国政府も李前会長の死に哀悼を表し、今後のWTO農業交渉で最善を尽くすと語った。

「故人の死が無駄にならないように農業交渉をもっときちんと進めてくれ」 という農民連帯の注文に、黄本部長は 「今回の閣僚会談で、農業交渉が80〜90%以上を占める程に重要だということは よくわかっている」としながらも「自殺をしたからと言って、 閣僚会議場から退場をするような強硬対応は難しい」ときっぱりと語った。

△農民連帯代表者と少しの間話を交わしている黄本部長.(C)民衆の声

今回のWTO五次閣僚会議で最も熱い争点は、断然農業だ。 国民が食べる食糧と直結した農業は、非常に敏感な問題であるためだ。

米国をはじめとする農産物輸出国家の会合であるケアンズグループ諸国は、 どうしても農産物輸入国の市場を開放しようとし、 自国農業を保護するために最大限市場を開くまいとする農産物輸入国等の立場が これに対抗している。

今回の閣僚会議は、農業市場開放のための交渉細部原則の基本枠組を用意する 重要な会議で、政府は今回の交渉で農業分野交渉原則基本枠組について 関税上限設定条項をなくし、低率関税義務輸入量(TRQ)の増量に反対するという 交渉目標を建て、協調国家グループと非公式接触を行っているが、 このような目標が交渉に反映されるかは未知数だ。

しかし、李前会長の死に関して大きな波が立っているだけに、 このような雰囲気がWTO交渉に何らかの影響を及ぼすだろうというのが全般的な雰囲気だ。

暫くして5時からは9.11テロ2周期記念、 及びイギョンヘ農民の死を哀悼するろうそくのあかり記念式が開かれる予定だ。

〈2信:11日午後11時、現地時間11日午前9時〉イギョンヘ農民自決大きな波紋、現地に緊張感が漂う

10日午後(現地時間、韓国時間11日午前5時)に発生したイギョンヘ前韓農連会長の自決が WTO閣僚会議にも相当な影響をおよぼすものと見られる。

各国報道機関は、カンクン発速報で韓国農民の自殺を大きく扱い、 会議場周辺の各国代表団とNGO団体も李前会長の死に対して深い関心を見せた。

英国のBBC放送は、李氏が10日農業開放に抗議するデモを行い、 凶器で胸を刺して自殺し、李氏のある同僚は彼の死がWTOの政策に対する 嫌悪を表出するための「犠牲的行動」だったと語ったことが伝えられた。

ロイター通信は、反世界化デモ隊が年間3千200億ドルの農業補助金を支給し、 全世界農業交易秩序を撹乱している米国とヨーロッパ連合(EU)を糾弾して 会議場への進入を試み、この過程で李氏が自殺を試みたと伝えた。 通信は「自殺事件がWTO会議に陰を垂らした」と付け加えた。

ドイツの公営放送のARDは、李氏の自殺事件を中心にカンクン会議の背景と 農民等のデモ過程などを紹介しながら 「韓国の反世界化運動家がWTOを批判して現地で自殺したことで、 今回の会議に陰が垂れた」と報道した。

現地に到着した「カンクン闘争団」も民衆の声のBlogを通して リアルタイムに消息を送ってきている。

WTO、韓国政府代表団も事態収拾に乗り出す

一方、スパチャイ-パニチャパティWTO事務総長は 「この悲しい事件に対して哀悼を表し、この事件が他の方向につながらないことを希望する」 とし、「われわれはデモをしようとする誰にでも対話の門を開いている」と 話したことが知らされた。

また、ホサンマン農林部長官とファンドゥヨン外交通商部通商交渉本部長等韓国政府代表も この日の夕方、公式日程を延期して遺体が安置されている病院を訪ね、 事態収拾方案を協議した。

許長官はこの日の遅く、プレスセンターを訪問して 「(故人の死は)非常に残念で胸が痛む。メキシコ当局と協議して あらゆる問題を円満に処理する」と強調した後、 今回の自殺事件が農業交渉に肯定的な方向に作用するようにみえると明らかにした。

〈1信:11日午後1時〉イギョンヘ前韓農連会長デモ中に割腹、病院で死亡

△病院に送られるイギョンヘ前韓農連会長(C)民衆の声

10日午後(現地時間)メキシコのカンクンで開かれた 「全世界農民共同行動の日」行事の途中にイギョンヘ前韓農連会長(55・全羅北道長水)が 「WTO反対、新自由主義開放反対」を叫んで割腹自決した。

この日、市内で開かれた「農民共同行動の日」の行事に参加した各国の 農民団体が行進をしている途中、閣僚会議がある「ホテル・ゾーン」に入る道程で 警察に遮られ、行進はデモに広がった。

△割腹直前バリケード上に上がりスローガンを叫んでいる李前会長(C)民衆の声

李前会長は午後2時頃、WTOに反対するという内容の懸垂幕をかけるために 警察が広げたバリケードに上がって、懸垂幕をかけ、シュプレヒコールを叫んでいた。 周辺から「もう降りてこい」と言うと、突然懐の中からナイフを取り出して 胸を突いた。 下で見ていた全国農民連帯の会員が割腹した手をとって引き下ろし、 李会長は力無く下に落ち、直ちに病院に送られたが、4時20分頃、結局命を落した。

李前会長が送られたヘススクラッテロドリゲス病院では、送られた後、 直ちに手術をしたが、李会長は過剰出血で結局死亡した。 農民連帯をはじめとする韓国闘争団は、5時に病院前で公式記者会見を開き、 「WTOが韓国農民を殺し、韓国農業を破綻させたということを李前会長は死で見せた」 「李前会長の遺志を敬い、WTO交渉を今直ちに中断することを要求する」 と立場を明らかにした。

李前会長の割腹場面や死などが直ちにメキシコTVに報道され、 李会長の死は現地に広く知られ、閣僚会議初日に行われた今回の事件は、 今後の閣僚会議及びNGO団体等の動きに相当な影響を与えるものと見られる。

△WTO反対を主張する韓国農民連帯のデモ(C)民衆の声

世界70か国が加入する最大の農民組織であるビア・カンペシナが主軸になって 用意した今回の行事は、昼12時頃カンクン市内中心に集まった各国の 農民団体等の行進で始まった。韓国、メキシコ、日本及び南米とアジア地域などから 集まった農民等の数は、おそらく一万人以上で、彼らは各々、 超国籍資本の市場攻撃により絶対の危機に陥った自国農業の困難を表す パフォーマンスなどをしながら市内の噴水広場まで行進した。 しかし、行進団はここで閣僚会議があるホテルゾーン方向にバリケードを打って 待っている武装警察により遮断され、デモが行われた。

△WTOに生存権を奪われたメキシコのとうもろこし農民(C)民衆の声

△火に燃える星条旗(C)民衆の声

デモの過程で一部の農民と市民はバリケードを持ち上げ、 メキシコ警察に石を投げたが、大きな暴力事態はない。 各国から来た世界市民はバリケードを間に置いて 3時頃まで警察と比較的激しく対立し、 以後、部門別・地域別に独自集会を開いてその場を整理する姿だった。

(C)民衆の声

△負傷したデモ隊の血で汚れた盾(C)民衆の声

噴水の後方で開かれた農民集会では、韓国の全国農民会総連盟の チョンヒョンチャン議長が熱を帯びた演説で大きな歓呼と拍手を受けた。 チョン議長は、ウルグアイ開放以後、農村が破綻して農民の自殺が増えている 韓国農業の現実を吐露し、「弱小国家を侵奪するための機構であるWTOが推進する 新自由主義開放政策をたたき壊すためにきた」と話して大きな拍手を受けた。 チョン議長はまた「農業は商品ではない!」、「農業は生命産業であり、 農民は母だ!」というシュプレヒコールを世界の農民と共に叫んだ。

チョン議長の演説が終わった後、各国から集まった ビア・カンペシナの会員はしばらく「コリア」、「コリア」と叫んで 席を立たなかった。

米国全国家族農連合(National Family Farm Coalition)の会長である ジョージネールロシア氏は「ブッシュ行政府の農業政策は、 家族農と農民等の土地に対する権利を剥奪するもので、 WTOの農業開放政策で農産物価格は底を打っている」と言い、 「新自由主義は、私たちの農産物を安く、安く、より安く買おうとする 陰謀に違いない」と語った。

一方、これに先立ち、午前10時にはホテルゾーンを中心に位置する コンベンションセンターで、WTO第5次閣僚会議が5日間の日程で幕を開けた。

開幕式には、スパチャイWTO事務総長とメキシコのフォック大統領をはじめとする 世界146か国のWTO会員国代表が参加した。彼らは基調演説で、 世界農業市場を開放するものの、開発途上国や貧困国に対する支援と特恵が前提に なるべきだという立場を明らかにしたが、NGO団体会員はこれは 市場開放を正当化するための名分作りの発言に過ぎないと指摘した。

開幕式場の1階には一時、参加NGO団体会員の奇襲デモが行われた。 「私たち世の中は、商品ではない(Our World Is Not For Sale)」の会員など、 50余名は閣僚会議が行なわれている午前11時頃「WTO反対」と書かれたA4サイズの紙を 手で上げて、30余沈黙デモを行った。彼らは30分後にデモを自主解散し、 WTO関係者たちも彼らを特別に制止しなかった。

2003年09月12日(C)民衆の声

"元記事":http://www.voiceofpeople.org/new/news_view.html?serial=5781&category=type10


Created byStaff. Created on 2003-09-13 05:29:02 / Last modified on 2005-09-05 08:07:20 Copyright: Default

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