本文の先頭へ
韓国:性売買経験当事者ネットワーク「ムンチ」が口を開く
Home 検索

「数千万ウォン稼ぐ人もいるんでしょ?」

性売買経験当事者ネットワーク「ムンチ」が口を開く

キム・ギュヒョン記者 2015.12.03 18:23

性売買の当事者たちが口を開いた。 12月2日午後7時、大邱市中区のテアトル・ブンドで、 大邱女性人権センターが主催主管する 「性売買経験当事者ネットワーク・ムンチ・トークコンサート」が開かれた。

舞台に上がった5人のムンチ活動家たちは、 性売買業者で働いていた当時、事業主、購買者などからよく聞いた言葉、 脱性売買後に人々から聞いた言葉をスクリーンに一つずつ映しだした。

「数千万ウォン稼ぐ人もいたというが?」

釜山市玩月洞、大邱市チャガルマダンなどでの性売買経験があるポンナル氏は 「金を稼ごうとしたのはその通り。 集結地で借金をみんな返して貯金をして出てきたが、 その借金を返すまでとても大変だった」とし 「方法を見つけて、これまで大変だったからちょっと休もうという気持ちで 病院にも通ってみたら金がなくなってしまった」と話した。

ソウルのある集結地で性売買の経験があるチャル氏は 「一日3万ウォンの雑費に美容室と化粧代を払いながら、5千万ウォンまで貯めた」とし 「事業主がその金で南大門市場に1坪の店を出して服商売をすればこれから食っていけると言った。 それで契約をしたが、実は詐欺だった。 5千万ウォンを丸ごとなくした経験がある」と答えた。

ルームサロンで性売買の経験があるロニ氏は 「月に1億は稼いだと思う。 帳簿上ではそうなのだが、私の手にはそれだけ入ってきたことはない」とし 「事業主たちが私の回りでいくらにするか駆け引きをするが、 その金は事業主たちで取り引きされた。 自分の意思とは無関係に店を渡り歩いて、その時の借用証が3億を越えたこともあった」と話した。

「なぜそんなにブランドに頭がおかしくなる?」

ポンナル氏は「人々は、私たちがブランド品を持っていることがとても嫌なようだ。 自分たちと私たちは人権が違うと考えているようだ。 同じように、わたしたちはブランドが購買者(客)と格を合わせる手段」とし 「ドレス、カバン、みんなブランドで買わなければならない。 買えなければ結局レンタルしたりもして、ドレスはレンタルして女の子たちが着回す。 外から見ればブランドで化粧するということ」だと説明した。

ロニ氏は「事業主が購買者とレベルを合わせろとブランド車、ブランドバッグ、みんなする。 そうすれば、私が一回でも多くやれるので私をためだという」とし 「後で考えると、それはみんな自分の借金になっていた。 私が計画しなければお客と会えできないのでそうなる」と話した。

[出処:ニュースミン]

「お客さんとしながら感じたことはある?」

ムンチ活動家のパラ氏は「時々」といたずらっぽく答えた。 しかしチャル氏は「ショートタイムは20分の間にすべてを終わらせなければならない。 それも短くすることで次の客を受けられる」とし 「(集結地は)感じている時間がない」と話した。

ロニ氏は「時には感じることもある」が、 「与えられた時間に終わらせなければならないこともあるが、 初めて会う男と…酔わなければ2次に行けないという人たちもいた」と話した。

「なぜ被害者のふりをするか」という質問にチャル氏は 「私たちは今、被害者の振りをしているのではない。 その中の状況について話し、(監禁、暴力など)そんなことをなくさなければならないのではないかという話をしたい」と話した。

「性売買? 性労働? 搾取がない世の中では性労働が可能か?」

トークコンサートに来たある参加者は 「もし性売買をして搾取がなければ性労働だと言えるか」という質問を投げた。

ポンナル氏は「私は労働をしたことがない」とはっきり答えた。 彼女は「韓国の性産業は搾取構造があるから、産業になって増えていく」とし 「私も(性売買)当事者で、労働者だという人たちも当事者であるのは全く同じだが、 その人たちと私が話すことは違う」と話した。

続いて「私たちが一番羨む北欧を見れば、私たちとは認識の構造が違う。 そうなるには韓国が何回文明改革をしなければいけないのかわからない」とし 「そんな世の中が来れば、その時になって考えてみたい」と付け加えた。

チャル氏は「搾取がなくなる前に(性を)売り買いすることを なくさなければならない」と話した。

この日の討論会は約3時間続き、100余人が参加した。

[出処:ニュースミン]

付記
キム・ギュヒョン記者はニュースミンの記者です。この記事はニュースミンにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(ニュースミン/チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-12-04 00:02:30 / Last modified on 2015-12-04 00:02:30 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について