本文の先頭へ
韓国:KEC労働者が性差別事件「容疑なし」決定に抗告
Home 検索

KEC労働者、採用・昇進での性差別事件「容疑なし」決定に抗告

検察「事業主に法的責任を問うのは難しい」判断に労組「差別は『慣行』か」と批判

ウン・ヘジン記者 2021.02.24 14:45

亀尾半導体の中堅企業KECに所属する労働者が性差別事件に対して 「容疑なし」と決定した検察の論理は奇怪な詭弁に過ぎないとし、 これを糾弾している。 先立ってKECの労働者は会社に採用と昇進に性差別が存在するとし、 男女雇用平等法違反でファン・チャンソプKEC代表理事を告発した。 しかし検察は控訴時効5年がすぎて公訴権がなく、その後からは 「制度執行の過程で被告訴人が男女間昇格差別に関与した事実を発見できず、 KECでの昇格差別は長い機関の『慣行』として行われ固まった側面が大きい」とし、 事業主に法的責任を問うのは難しいと去る1月28日に明らかにした。

これに対し金属労組亀尾支部KEC支会所属のイ・ミオク他42人は、 大邱地方検察庁金泉支庁に抗告状を提出する予定だ。 金属労組は2月24日午前、大検察庁の前で記者会見を行って 「検察の論理は奇怪な詭弁にすぎない」とし 「20年間働いた労働者のうち男性はすべてS職級、 女性は誰もS職級に昇格できないまま、Jに固定された人事決定を事業主でなく 『慣行』だったというのか」と批判した。 KECは労働者の等級を6等級(低い順から、J1、J2、J3、S4、S5)に区分し、 等級ごとに異なる賃金(号俸)テーブルを適用している。

金属労組は「検察もKECの性差別に合理的が根拠がないと認めた。 しかし時効が消滅したという。 しかし時効は終わっていない。 2010年以後に採用された女性労働者は、現在も採用当時差別が是正されない状態のまま」と批判した。

先立って労組は会社が生産職群労働者の採用で女性はすべて最も低い等級(J1)を付与したが、 男性は高校卒業の場合、これより高い等級(J2)を付与し、 これは性別を理由とする差別だとして代表理事を告訴した。 その他に2018年基準、生産職全体353人のうち女性151人はすべてJ等級だが、 男性は202人のうちJ等級は20人だけで残りの182人はすべてS等級である点も指摘している。 最も低い等級(J1)で入社した生産職で20年以上の在職者108人のうち、 男性56人はすべてS等級に昇格したが、女性52人はすべてJ等級に留まっているという内容などもある。

KEC支会のファン・ミジン支会長は 「(会社は)女性はS等級になったことがなく、そうすることもできないとして7〜8年間、 男性労働者の昇級のために考課を放棄しろといった。 女性は単純業務だけをするので昇進する必要がないといった。 女性は生理や育児で休暇を多く使うとし、C考課をつけた。 昇級したければ人事考課Aを受けなければならない。 法事のために休暇を要求すれば女性が 『(祭事に)行く必要があるのか』という性差別発言もはばからなかった会社」 と非難した。

それと共に「会社は告訴の前まで、『慣行』により女性は昇進できないと何度も話した。 その慣行で、女性労働者は採用から昇進まで、 男性と違うという言葉を検察が書き移した」と声を高めて批判した。

検察不起訴の理由「法理的に大きな問題」

金属労組法律院のタク・ソノ弁護士は、 検察の不起訴事由は法理的に大きな問題があると指摘した。 彼は男女雇用平等法上、控訴時効は5年だが、 核心は「犯罪行為がいつ終了するかという問題」だとし 「検察は差別行為があり、犯罪行為が終了して差別の結果だけが続くと言う。 それで2014年以前の差別行為については控訴時効が満了しているので公訴権がないと言ったわけだ。 しかしこの認識は、差別の生産構造と法の趣旨を完全に誤って理解している」と批判した。

例えば「同じ時期に入社して同じ業務を遂行する女性と男性がいる。 女性は昇進できず、賃金でも差別が発生した。 これによって差別は累積し、結果が拡大強化される」とし、 こうした「差別的な制度と慣行を解消しないことが犯罪行為だ。 慣行を続けることで、差別はさらに拡大強化している。 控訴時効は満了していない」と批判した。

検察は賃金差別に関しては、捜査さえしなかった。 タク・ソノ弁護士は 「20年前に入社した女性は、昇進した男性労働者と比べて賃金差別を体験している。 そのような賃金差別は入社時の採用での差別、昇進での差別が累積した結果だ。 男女雇用平等法8条は同一労働をすれば、同一賃金を支払うことになっている。 これはもうひとつの問題」と話した。 控訴時効が5年で満了したという検察の主張に従っても、 最近5年の賃金差別については公訴権があるということだ。

またタク・ソノ弁護士は 「刑法では『差別の意図』があれば処罰できるようになっている。 しかしすでに雇用労働部はKECを『積極的雇用改善措置』事業場だと明らかにした。 昨年にはこれに関連して『不振事業場』だと公表した。 そして2019年に国家人権委は昇進上差別に対して是正を勧告した。 この問題を認識している事業主が、なぜ差別の意図がないと判断できるのか。 人事権・経営権を持って明白な差別を続ける事業場を甘やかす捜査だと見るほかはない」と批判した。

民主労総のパク・ヒウン副委員長は 「労働者を働くほどに貧しくさせたKECに責任を問わなければならない。 今回のKEC事例で事業主に警鐘を鳴らし、 性差別がもうひとつの労働搾取手段になるのを防がなければならない」とし、 金泉支庁は控訴審の結果をきちんと出せと警告した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2021-02-26 12:52:54 / Last modified on 2021-02-26 12:52:55 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について