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韓国:「MERS拡散の責任を労働者に転嫁するな」
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「MERS拡散の責任を労働者に転嫁するな」

蔚山労働界、労働市場構造改悪中断と公共医療機関拡充を要求

ヨン・ソンノク記者 2015.06.24 17:50

国内のMERS(中東呼吸器症候群)患者は、6月23日現在、 確診者175人、死亡者27人、隔離対象者2805人だ。 蔚山市は6月23日現在確診者がなく、モニター対象者は13人(自宅隔離者9、施設1、能動管理者3人)だ。 保健福祉部は23日現在、これまでMERSにより隔離されたり隔離中の累積隔離者は合計1万3523人と明らかにした。

▲蔚山地域労働界がMERS拡散の責任を労働者に転嫁するなとし、労働市場構造改悪中断と公共医療機関拡充を要求した。[出処:蔚山ジャーナル ヨン・ソンノク記者]

民主労総蔚山闘争本部は一部のマスコミが最近、MERS拡散を労働界の集会に押し付ける姿が確認されたとし、 逆にCJ宅配労組のストライキに会社側が全国で200台の代替車両と人員を蔚山に持ちこんだと主張した。

6月19日、公共運輸労組貨物連帯がCJ大韓通運宅配ドライバーがストライキをしている蔚山に集まり、拡大幹部決意大会を開いた。 18日には全国巡回に乗り出した「チャン・グレ行進団」が蔚山を訪問した。 17日には北区の現代自動車の前で嶺南圏金属労働者約420人が集会を開いた。

これに対し蔚山のある住民団体は「MERS清浄地域蔚山を威嚇する集会を直ちに撤回しろ」という横断幕を掲げた。 翌日、蔚山の新聞にはまるで労働者の集会でMERSが広がるかのような一部住民の主張をそのまま送りだした。 ある新聞社は記事の題名を「MERS広がるかも、蔚山にくるな!」にした。

民主労総蔚山闘争本部は6月21日に市庁記者室で会見を開き、 CJ大韓通運は約90人の宅配労働者のストライキを防ぐため、 会社が全国から外部から200人以上を代替人員として投入したと反論した。 労働界はソウルと京畿などのMERS確診地域から来た宅配ドライバーの方が危険ではないかとし、 CJ大韓通運が代替人員の投入を中断してストライキの解決に動けと要求した。 労働界はCJ大韓通運が宅配ドライバーと約束した確約書を履行せず、 現在ストライキを行っているとし、約束の履行を要求した。

1か月間、蔚山で争議行為中に連行された労働者数は51人だ。 労働界は「警察の公権力の乱用は公安政局を彷彿とさせ、 大企業を中心に使用主たちは譲歩しない」と批判した。

労働界は、今回のMERS事態を見守りながら、 非正規職が拡大するほど国民の安全が脅かされるという事実が確認されたとし、 政府が労働市場構造改悪と非正規職拡大を中断すべきだと言っている。

最近、病院の下請労働者らはMERSの前でもマスクを自分で買わなければならないなど、 MERS患者移送マニュアル教育からも排除された。 蔚山大学校病院は最近、コールセンター、応急室職員を外注化することを発表し、 労働組合との摩擦を起こした。

全国保健医療労働組合と公共運輸労組医療連帯などの民主労総傘下病院労働組合は、 病院業務の外注化拡大中断と十分な人員配置、公共医療拡充を要求している。 彼らはわが国の公共医療機関が6%しかないので、継続する医療民営化と非正規職拡散を防ぐことで国民が安全になると言う。

民主労総(委員長ハン・サンギュン)は、 政府の労働市場構造改悪を防ぐために7月15日に2派ゼネストに入る。

付記
ヨン・ソンノク記者は蔚山ジャーナルの記者です。この記事は蔚山ジャーナルにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-06-25 15:57:22 / Last modified on 2015-06-25 15:57:23 Copyright: Default

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