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MERSで人手不足が深刻、「労働市場構造改革より公共性」

「収益性競争に追いやられた医療システムの根本的な改善で感染病を防げ」

キム・ヨンウク記者 2015.06.16 15:39

MERS確診判定を受けた患者150人のうち26人(17.3%)が病院の従事者であることがわかり、 病院の人員拡充と医療公共性の拡大が至急な懸案に浮上している。

病院労働者たちは、人員と装備不足による苦痛を訴えている。 MERS感染が医師、看護師などの医療スタッフの他にも病院に従事する介護人、患者移送要員などの非正規職にも発生したことで、医療職種での非正規職問題の深刻性もあらわれた。 それなのに政府は人員削減と非正規職量産を核心とする労働市場構造改革を押し通しており、 民主労総と病院労働者の反発は強い。 特に病院は、医師、看護師、看護補助者、放射線技師、臨床病理士、物理治療師、冷暖房技師、介護人、患者移送要員、案内、受付、調理士、清掃など、 70余りの職種が働く代表的な人員集約業種であり、 労働市場構造改革が行われるとさらに感染病に脆弱になるほかはないという指摘だ。

民主労総保健医療労働組合は6月16日、政府ソウル庁舎の前で記者会見を行って 「医療スタッフと病院労働者の安全は、国民の生命と直結するのに人手不足は深刻な水準」とし 「人手不足で長時間労働、3交代勤務条件悪化、業務量増加、健康悪化、過労死、離職率深化などの深刻な状況が発生している。 これはまさに患者の安全を威嚇し、医療サービスの質を低下させる要因になっている」と指摘した。

労組はまた「病院で非正規職の割合が増加し、無分別な外注化が進んでいる」とし 「司法警察、患者移送要員、介護人など、病院内の非正規職が感染の危険に簡単に露出しており、 確診患者になったという事実はコスト削減を理由とする無分別な非正規職の拡大が院内感染の危険を高め、 患者の安全を威嚇する重要な要因になっている」と診断した。

保健医療労組のユ・ジヒョン委員長は 「MERSが医療の金儲け産業にして患者の安全を弱めた政策を総集約的に見せた」とし 「MERS発生以後、保健所、公共病院、地域医療強化のために人員の拡充が切実だ」と指摘した。 ユ委員長は「医療関係者は患者を世話する中で二重三重に隔離され、 子供たちも学校で隔離されているが、 政府は労働市場構造改革と公共機関正常化という名で人員削減を試みている」と非難した。

保健医療労組ソウル地域本部のキム・スギョン本部長は 「マスクと陰圧施設などの関連装備が足りず、防疫服のバッテリー放電などの事態が発生している。 病院への装備と人員の投入が切実だ」と伝えた。 キム本部長は「地方の医療院は何かがあるたびに指定病院をするが、 普段は赤字を理由に職員を減らしたり閉鎖を試みている」とし 「清掃、施設、警備などの非正規職は第一線で患者と接触するのに、 雇用と労働条件、安全から疎外されている。 それでも政府は構造改悪で彼らを死地に追いやっている。 病院の人員は全員正規職化しなければならない」と要求した。

保健医療労組京畿本部のペク・ソヨン本部長も 「私の近くにいる職員と同僚が重大な感染で治療を受けると、休暇を取らなければならない。 しかしすべて休暇を使ってしまうと、無給で休暇を取らなければならない状況もある」とし 「政府の初期対応の失敗をすべて病院の労働者が甘受している。 今月の月給も心配しなければならない状況で、何が労働市場構造改革か」と非難した。

労組は「朴槿恵政権が強行する公共機関のニセ正常化対策とでたらめ労働政策は、 医療民営化-営利化を加速し、人員削減と非正規職の拡大で患者の安全を威嚇し、 公共医療をさらに萎縮させ、医療の大災難を呼び起こすだろう」と警告した。

労組は記者会見の最後に「金より命を」の注射で 各種の労働市場構造改悪、民営化政策ウイルスを治療するパフォーマンスを行った。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-06-17 06:30:33 / Last modified on 2015-06-17 06:30:34 Copyright: Default

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