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福祉部長官自宅前で「面談要請書」を焼いて抗議

[3信]福祉部長官自宅前までデモ行進「ソン・グキョンの死に謝罪しろ」

ビーマイナー編集室 2014.04.20 21:12

[3信]福祉部長官自宅前で面談要請書を焼いて抗議
福祉部長官自宅前までデモ行進「ソン・グキョンの死に謝罪しろ」

集会の参加者は警察の封鎖により、 ソウル高速バスターミナルの前で1時間ほど孤立させられていたが、 午後4時頃からまたデモ行進を始めた。 しかしデモ行進の過程でも、あちこちで警察と大小の衝突があった。

420共闘団は、故ソン・グキョン氏の死に対する謝罪を要求し、盤浦洞にある文亨杓(ムン・ヒョンピョ)福祉部長官の自宅の前までデモ行進した。 しかし今回もやはり警察は、文長官の自宅があるアパートの入口を警察兵力で源泉封鎖し、集会参加者と衝突した。

参加者らは「個人の資格でソン・グキョンの死に対する謝罪を受けに行くというのに、なぜ妨害するのか」、 「市民の自由な通行も制限する理由は何か」と警察の封鎖に抗議したが、結局、警察は封鎖を解かなかった。 また警察が障害者活動家を強制的に掴んで移動させる過程で電動車椅子数台が破損した。

一部の非障害者活動家が警察の阻止を突破して文亨杓福祉部長官の自宅入口まで進入したが、そこにも多くの警察兵力が配置され、進入を阻止していた。 これらの活動家は「福祉部長官は出てきて謝罪しろ」、 「障害等級制廃止しろ」とシュプレヒコールをあげて抗議したが、警察に阻止された。

そのため参加者らは午後6時30分頃から文長官の自宅アパート団地の入口で 整理集会を開いた。

文亨杓長官はこの日、医療支援の状況を点検するためにセウォル号惨事が発生した珍島を訪問したと伝えられた。 これについて全障連のパク・キョンソク常任共同代表は 「たったひとりの障害者が焼け死ぬ状況も防げないのに、何の医療支援をするというのか」とし 「文亨杓長官は犠牲者の家族を不愉快にさせず、戻った方が良い」と一喝した。

続いて朴常任共同代表は 「デモ行進の過程で、ある人たちが『今、時局が大変な時なのに、国家的な追慕の雰囲気にふさわしくなデモをするのか』と言った」とし 「そんな国家が今、セウォル号の子供たちを救出することも、障害者が焼け死ぬというひどい状況にも、何の対策を出さずにいる」と批判した。

貧困社会連帯のキム・ユニョン事務局長は 「今、光化門座込場には遺影を置く場がないほど福祉の死角地帯に追いやられ、死んでいく人々があふれている」とし 「こんな大韓民国で、どうしてまともな精神状態でいられるか」と絶叫した。

集会の参加者らは、それぞれ福祉部長官に送る「面談要請書」を書き、 これを焼くパフォーマンスをしてこの日の闘争を終えた。

パク・キョンソク常任共同代表は、面談要請書を焼きながら 「ソン・グキョンがこの火に焼かれて死んだ。 ソン・グキョンは活動補助を望み、施設ではなく地域社会で暮らしたかった。 しかし、福祉部長官は障害等級制を廃止せずに『障害3級』の彼にはサービスが提供されなかった。 そのため、この火に焼かれて死んだ。 今すぐ福祉部長官が出てきて謝罪して、障害等級制を廃止しろ」と叫んだ。

参加者は午後7時頃、障害者差別撤廃闘争歌を歌いながら、この日の 障害等級制犠牲者故ソン・グキョン同志追慕と420障害者差別撤廃闘争決意大会を終えた。

一方、この日、障害者の「希望高速バス搭乗闘争」の過程で、警察が重症障害者に無差別に催涙液を乱射した事実が伝えられ、ネチズンは 「障害者に警察が催涙液を発射する国、大韓民国は人が暮らす所ではなく阿鼻地獄の生き地獄になっている」、 「すでに切られた高速バスの切符で高速バスに乗ろうとしたところ、警察はこれをデモだと見なして催涙液を噴射して制止した。 大韓民国は狂った」と警察の過剰鎮圧を批判した。

[2信]「バス乗りたい」という要求に警察が催涙液を乱射
「障害者も高速バス乗りたい」警察は催涙液と盾、連行で応答

「高速バスに乗りたい」という障害者の要求を、警察は催涙液と盾で妨害した。

420共闘団約500人は、前売りのバスチケットを持って4月20日午後12時、江南京釜線高速ターミナル駅の乗車ホームに向かった。 彼らは事前に12時20分から1時40分までに出発する20台のバスに合計200席を予約していた。

しかし彼らが乗車ホームに入るとすぐ警察は盾で封鎖し、彼らの接近を防いだ。

420共闘団は「バスに乗りたい。障害者の市外移動権を保証しろ」と叫んでバス搭乗を要求したが、警察は5、6か所の乗車ホームを取り巻いて移動を防いだ。 12時15分頃、警察は移動権を要求する障害者に催涙液を乱射し始めた。

これに対して想像行動・障害と女性マミルのキム・グァンイ代表は 「警察が障害者集会で催涙液を使うのは初めて見た」とし 「手足を自由に使えない障害者は、催涙液を浴びても自分の顔を拭うこともできない。 これは障害をさらに重くする行為で、とんでもない人権侵害だ」と怒った。

実際、数人の重症障害者は催涙液を浴びても顔を拭えず、周辺の活動家らの助けを受けなければならなかった。 警察は、彼らがターミナルを離れる2時まで、数回にわたり顔に直接、催涙液の長時間乱射を行い、「意図的」だと強く非難された。

420共闘団は「瑞草署長は何の根拠でバスに乗せないのか明らかにしろ」と釈明を要求したが、 警察側は最後まで答えなかった。

電動車椅子を利用する重症障害者のキム・テグン氏(40歳、脳病変1級)はこの日、直接バスに乗る試演を見せた。 しかし車椅子に乗ったままバスに乗ることができず、入口で車椅子から離れてバスに乗らなければならなかった。 だが数人の男性がキム氏を抱えて急な高速バスの階段を上がる時に滑り、キム氏が墜落しそうになる危険な状況が起きた。

キム氏がバスに乗った後、キム氏の電動車椅子もバスの内にのせたが、通路が狭いため車椅子はバス通路の入口に不安定なまま立てておかなければならなかった。

キム氏は「これがまさに重症障害者の現実だと思った。とても苦しい」とし 「低床バスは乗ったことがあるが、高速バスは車椅子を乗ったまま利用できず、乗ったことがない。 他の地域に移動する時は全て電車を利用する」と明らかにした。

2005年に制定された「交通弱者の移動便宜増進法」の3条には 「すべての交通手段、旅客施設および道路」を障害者などの交通弱者が差別されることなく利用できるようにすると明示している。 しかし現在まで、高速バスと市外バス、農漁村バス、広域バス、空港バス、地域内バスなどには車椅子利用障害者のための便宜施設が設置されていない。 市内バスだけに車椅子を利用する障害者が車椅子に乗ったまま搭乗できる低床バスが導入されているが、これも法定台数は守られていない。

京畿障害者差別撤廃連帯のイ・ドゴン執行委員長は 「障害者は、一台の低床バスに乗るために、普通1、2時間待たなければならない。 しかし低床バスがきたとしても障害者を乗せなかったり、運転手が低床バスの扱い方を知らずに乗れない場合もある」とし 「たとえ乗れても、降りる時にリフトが作動せず、墜落事故が起きたことがある」とし、 障害者のすさまじい移動の現実を告発した。

イ執行委員長は 「政府は低床バスの導入に金を使っていると恩着せがましく言うが、管理はしていない」とし 「頻繁な故障による修理費、保全費用などは民間が処理しろという。 政府は移動弱者のための移動権保障の意志が全くない」と糾弾した。

この日の希望高速バスには20台のバスに420共闘団の十大要求を具体化した 20項目の希望をひとつずつ乗せる予定だった。

420共闘団は今年、 △障害等級制廃止 △扶養義務制廃止 △活動支援24時間保障 △発達障害者法制定 △手話言語法制定 △脱施設権利争奪 △障害者移動権争奪 △障害者労働権争奪 △障害者教育権争奪 △障害者情報文化圏のための法改正の 十項目の要求を政府に要求している。

しかし彼らは結局設置されない便宜施設と警察の無理な阻止で、バスに乗れなかった。 続いて420共闘団は、故ソン・グキョン氏の死に対する謝罪を要求するために2時頃、 盤浦洞にある福祉部文亨杓の(ムン・ヒョンピョ)長官の家に向かった。

だが警察はターミナル前の踏切で彼らの移動を防ぎ、再び衝突した。

この過程で兄弟福祉院の被害生存者ハン・ジョンソン氏が警察ので押されて出血し、腰を折るなどの重傷を負い、救急車で運ばれ、その他多くの負傷者が発生した。 また警察は、取材中だった記者の手足を持って引きずるなど、記者の取材を意図的に妨害し、420共闘団の宣伝カーを牽引するためにレッカー車を動員し、参加者はこれを全身で防いだ。

現在(6時)、420共闘団参加者は盤浦洞の福祉部長官の自宅前で警察と対峙している。

連行者は「バス乗り」闘争で警察の無理な阻止に抗議した大学生参加者をはじめ、 合計三人だという。

[1信] 420障害者差別撤廃の日、「死の社会を変えよう」
20日にソウル高速ターミナルで420障害者差別撤廃闘争大会
十項目の要求、福祉部長官の謝罪を要求

4月17日に亡くなったソン・グキョン(53、重複障害3級)氏と共に、多くの人々を死に追いやる社会を変えるため、 多くの人々が今年で13回目になる障害者差別撤廃の日をむかえて闘争を宣言した。

障害等級制犠牲者の故ソン・グキョン同志追慕および420障害者差別撤廃闘争決意大会が 4月20日午前10時、ソウル江南高速バスターミナル広場で 420障害者差別撤廃共同闘争団(以下 420共闘団)など3団体の主催で開かれた。

この日、420共闘団などはソン氏をはじめとして無残に死んでいったセウォル号の犠牲者を追慕して、 障害者などの社会的弱者が死に追いやられないようにする十大要求を掲げて闘争を宣言した。

十大要求は具体的に △障害等級制廃止、障害者権利保障法制定 △扶養義務制廃止、国民基礎生活保障法(以下 基礎法)改悪阻止 △活動支援24時間保障 △発達障害者法制定 △手話言語法制定 △脱施設権利争奪 △移動権争奪 △労働権争奪 △教育権争奪 △障害者情報、文化圏保障のための法制定 だ。

全国障害者差別撤廃連帯のパク・キョンソク常任共同代表は 「憲法では法の前に平等を語り、またすべての領域で差別されない権利を言う」とし 「しかし、障害者はすべての生活の領域で差別され、無視され、施設に入れられて人生を浪費するのが今、この土地で行われていること」と指摘した。

パク常任共同代表は 「ここに、その憲法条項を守ろうとする人々が集まっている」とし 「むしろ法と秩序を無視する政府と、私たちの正当な要求を暴力で鎮圧しようとする公権力に対し、共に戦おう」と声を高めた。

民主労総のユ・ギス事務総長は 「以前、双竜自動車解雇労働者の仲間たちが、不当な整理解雇に対抗して 『一緒に暮らそう』といった。 われわれは今日、一緒に暮らすためにここに集まった」とし 「この社会は死なずにすむ人々を死に追いやっている。 障害者、労働者、農民がばらばらに闘争したのでは世の中を変えられない。 共に差別のない世の中に向かって、闘争しよう」と訴えた。

タンポポ障害者夜学のパク・キリョン校長は 「政府は(福祉サービスの)門を叩くことができず、サービスを受けられないが、まさに門を叩いても何の支援もしない」とし 「仁川で暮らすある仲間も、障害等級が低いため、住民センター、桂陽区庁、仁川市庁、国民年金公団を訪ね歩いたが、障害等級が低いという理由で何のサービスも受けられなかった」と批判した。

朴校長は「ソン・グキョン氏が死んだことで私たちが怒って訪ねて行くと、その時始めて直ちに駆け付けた。 いつも事故がおきあ後、私たちが声をあげた後で動き、時間が経てばまたそんなことを言ったのかという調子だ」とし 「もう障害等級制が人を死に追いやる事件が起きてはならない」と断言した。

貧困社会連帯のカン・ドンジン執行委員長は 「朴槿恵(パク・クネ)大統領が不必要な規制撤廃を話し、『ガンを除去しなければならない』というが、まさに健康にとって必要な小さな肉だけをえぐり取っているようだ」とし 「扶養義務制は、貧しい人が最低生計費以下で暮らしているのに、基礎生活を享受できなくするガンの塊りだ。 100万人以上がこれにより受給を受けられずに死んでいくのに、政府はせいぜい扶養義務者基準を緩和すると言って、ガンをそのまま残している」と指摘した。

カン執行委員長は 「政府は基礎法改正案を議論しているが、最低生計費をなくし、長官が勝手に給付を決める改悪案で給付を壊し、(受給者の)人生を粉々にする改悪案だ」とし 「国会では基礎法改悪案議論を中断しなければならない」と要求した。

韓国脳病変障害者人権協会のパク・ホング副会長は 「障害者は居住施設から出たくても出られない。 地域社会に出ようとすると、活動補助、家、所得がなければならないが、わが国にはそんなものは殆どない」とし 「脱施設、自立生活を宣言するだけというのはやめてほしい。 施設を作って運営するのに費用をかけるのではなく、その金で活動補助、障害者年金を支援していれば、ソン・グキョン同志のような死はなかった」と指摘した。

京畿障害者差別撤廃連帯のイ・ドゴン執行委員長は 「10年前に交通弱者移動便宜増進法ができた。 だが口先だけの法の中で、障害者は絶望している」とし 「国家と地方自治体は、法で低床バス導入しなければならないというが、10年経った今、全国の低床バス代替率は20%しかない」と批判した。

イ執行委員長は 「いつまでも見てばかりはいられない。 障害者も移動権を共に享受できるようにしなければならない」とし 「われわれは、絶望の時代を終わらせるために希望高速バスに乗ろう。 そして明日からでも来月からでも、共に移動し、笑って、幸福になる共同体を作ろう」と訴えた。

この日の決意大会では、障害者歌グループ視線、労働歌手イ・ヘギュ氏の公演も行われた。

続いて420共闘団などは闘争宣言として △保健福祉部の文亨杓長官が故ソン・グキョン氏の死を公式に謝罪して対策作りを要求する、 △十大要求争奪、 △障害者、社会的弱者への差別のない平等な世の中を作るための強力な民衆連帯を決議すると述べ、決意大会を終えた。

一方この日の決意大会は、民主労総、貧困社会連帯など多くの貧民・労働・市民社会団体が合流し、約500人が参加した。

420共闘団などは決意大会に続いて午後12時に高速バスターミナルの各乗り場で 「障害者差別撤廃希望高速バスに乗る」を行った後、 保健福祉部の文亨杓長官の自宅までデモ行進を行い、午後4時に保健福祉部の文亨杓長官への謝罪要求大会を開く予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-04-21 19:57:17 / Last modified on 2014-04-21 19:57:18 Copyright: Default

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