本文の先頭へ
韓国:「重大災害法、非正規職が道開く」
Home 検索

「重大災害法、非正規職が道開く」 5日間の五体投地開始

「ヨンギュンがお母さんに行く道」、九宜駅から国会まで22.5km五体投地

パク・タソル記者 2020.12.10 15:49

重大災害企業処罰法制定を要求して国会前でのハンストを込みを始めた非正規職労働者が今度は五体投地を始めた。 青年非正規職労働者キム・ヨンギュンが亡くなってから2年になる12月10日から5日間、 非正規職労働者たちは労災の象徴のようになった九宜駅から国会まで進む予定だ。

「非正規職もうやめろ」は12月10日午後1時にソウル九宜駅領域内で記者会見を行って、 この五体投地は「ヨンギュンがお母さんに行く道」だと紹介した。 九宜駅は2016年にスクリーンドアを修理していたキム君が命を失ったところで、 非正規職労働者たちは青年労働者の悲しい話があるここから五体投地を始めたと明らかにした。 「非正規職もうやめろ」はこの日の午前には磨石牡丹公園のキム・ヨンギュン墓地に立ち寄り、 故人を追慕して重大災害企業処罰法を持ってくるとも約束した。

非正規職もうやめろは記者会見文で 「民主党は労働者の命がかかった企業処罰法は放置して、 企業に弾力勤労時間制改悪をプレゼントした」とし 「長時間労働で人が死んでいくのに、 企業にまた長時間労働で人を殺す殺人免許証を渡した。 いったい大統領と民主党が約束した労働尊重はどこに捨てられたのか」と労働改悪をする政府と国会を批判した。

この日の記者会見には11月28日に霊興火力発電所で働いて死亡した故シム・ジャンソン氏の息子A氏も参加して発言した。 A氏は「まだ父の葬儀も行えない。 発電所側がもうそろそろ誤りを認めて責任をとってほしい」とし 「一日も早く問題が解決して、父が良いところに行くことを願う気持ちだけだ」と話した。 A氏は「父の最後の夕食がしきりに気になる。 暖かい食事を食べろと言ったが、父のカード内訳を見るとパンを食べていた。 後で事故現場で父のトラックから黒い袋に牛乳とパンがそのままあった。 朝も食べずに行ったのに、はやく葬儀を済ませて暖かいご飯を差し上げたい」と話した。

九宜駅キム君の同僚だったソウル交通公社労組PSD支会のイム・ソンジェ支会長も発言に立ち、 重大災害処罰法の制定を要求した。 イム支会長は「シム・ジャンソンさんの息子を見ると4年前を思い出す。 キム君のお母さんが追慕の列に頭を下げて、誠実に働けと息子に話した自分が悔しいと言った。 二度とこのように死ぬことがない社会を作ってくれと言うのでそうすると約束してきたのに、 2年後にキム・ヨンギュンが、先日は発電所でシム・ジャンソンさんが亡くなった。 九宜駅事故から4年半が過ぎたが、相変らず大韓民国の社会のあちこちが九宜駅で、泰安火力発電所だ。 本当に惨憺たる思いだ」と話した。 続いて「キム君の場合も死ななくても良かった死だった。 2013年の聖水駅、2015年の江南駅事故の時、 ソウル・メトロはその責任を下請企業と該当労働者の過失に押し付けて逃げた」とし 「『労働者が働いて怪我をすれば社長が刑事罰を受ける』、 『労働者が死亡すればその企業は潰れる』という程度の制裁がなければ、 必然的に事故を誘発する現構造の問題を変えられない」と強調した。

造船所非正規職の当事者も参加して、 今も無数に繰り返される下請労働者の死を証言した。

大宇造船巨済統営固城造船下請支会のキム・ヒョンス支会長は 「下請労働者は現場で裂かれ、折れ、傷ついても後難を怖がって労災申請ができない。 危険な仕事はほとんどが下請が引き受けて、 だが正規職の2倍を越える下請労働者の労災申請件は正規職の半分にも至らない」とし 「人が死んでも会社は工程を口実にその場にまた人を入れて作業をさせた。 いつまでわれわれは金儲けの手段で、死んでも何も言えない機械のように暮らさなければならないのか」と嘆いた。 キム支会長は「産業安全保健法では続く死を止められない。 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が言った重大災害企業処罰法がなければ、 むなしいこだまでしかない」とし 「今日の未明に国会で重大災害企業処罰法は小委でさえ扱われなかったという話を聞いて、 人間として尊厳と権利が無視されたようなみじめさ感じた。 コロナ政治を止めて今すぐ重大災害企業処罰法を制定しろ」と声を高めた。

現代重工支部社内下請支会のイ・ソンホ支会長は 「現代重工では創社以来467人の労働者が死んだ。 1か月平均1人の労働者が朝に出勤して退勤することができなかった。 現代重工は2017年には殺人企業に登載された」と説明した。 イ支会長は「われわれ労働者は海に転落して死に、 高いところから落ちて死に、100トンを越える鉄板の下敷きになって痕跡もなく死に、 重機に挟まれて死に、いちいち羅列できないほど死んでいるのに、 元請使用者はどんな処罰も受けない」とし 「元請が費用を節減するために危険の外注化を作って下請労働者を殺した。 下請労働者が死ぬかもしれないのに作業をさせたのは、 明らかに未必の故意による殺人だ」と指摘した。

一方、5日間行われる五体投地で非正規職労働者たちは、 合計22.5kmを礼をしながらデモ行進する。 非正規職労働者は五体投地で火力発電所の劣悪な労働環境の中で命を落としたキム・ヨンギュンのお母さんを、 社内暴力と長時間労働で苦しんで亡くなったドンジュンのお母さんに、 放送現場非正規職スタッフの地獄のような現実が変わるように願ったイ・ハンビッPDのお父さんに、 安全教育も安全装備もなく工事現場のエレベーターから墜落して亡くなったキム・テギュの姉に、 悪夢のような建設現場から目覚めたいと言って亡くなったキム・イルドさんの妻に会う。

非正規職もうやめろのキム・スオク共同招集権者は 「家族を失った遺族に会いに行くところだ。 非正規職労働者たちが全身で道を開き、これ以上働いて死なないように、 重大災害企業処罰法制定を要求したい。 大統領と民主党に厳重に要求する。これ以上、人を殺すな」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-12-14 04:53:57 / Last modified on 2020-12-14 04:53:58 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について