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唯一労災申告が少ないサムスン重工業...民主労総「労災隠しで670億以上の恩恵」

下請労災隠し深刻...元請労災申告が下請より4倍が多いと?

ユン・ジヨン記者 2020.08.18 16:48

巨済地域の二大造船所の一つ、サムスン重工業で持続的な労災隠しが続いているという指摘が続いている。 似たような労働条件なのに、他造船所に比べて唯一労災申告が縮小されていて、 これにより670億ウォン以上の保険料が減免されたということだ。 造船所下請労働者の労災申告も大多数が脱落または隠蔽されていて、 政府の対策を要求する声が高まっている。

民主労総巨済地域支部が8月18日に発表した資料によれば、 巨済地域の二大造船所であるサムスン重工業と大宇造船海洋の労災申告件数は、 毎年2倍以上の違いがある。 2018年大宇造船海洋の元請・下請労働者労災申告件数は400件で、 サムスン重工業労災申告件数の180件の2.2倍に達する。 2019年には各々516件と210件で2.5倍の差が生じた。

[出処:民主労総巨済地域支部]

巨済地域支部は「二大造船所の同じような労働環境にもかかわらず、 大宇造船の労災申告がサムスン重工業より2倍以上多いことが確認された」とし 「これは相対的にサムスン重工業が安全だったからではない。 最近高まっているサムスン電子の労災隠しの問題と共に、 唯一サムスンで労働搾取と弾圧が深刻だということを意味する」と主張した。

労災を縮小、隠すほど、政府から受ける労災保険料減免恩恵も増える。 2010年から10年間で、サムスン重工業が受けた労災保険料減免額は 672億5000万余ウォンにのぼる。 大宇造船海洋は同期間に513億6300万ウォンほどの恩恵を受けた。

[出処:民主労総巨済地域支部]

サムスン重工業は2017年に重大災害が発生した事業場だ。 その年の5月1日、サムスン重工業巨済造船所で800トン級のゴリアテクレーンと 32トン級のジブ型クレーンが衝突して6人の下請労働者が死亡し、25人が負傷した。 事故から現在までに150人ほどの労働者が身体的、精神的苦痛を訴えている。

その上、人員も多く、労働条件も悪いサムスン重工業下請の労災申告件数が 元請よりも2倍以上少なく申告されたことも問題だ。 労組ではサムスン重工業が下請労働者の労災を隠し続け、 政府がこれを黙認していると主張している。 実際に2018年、サムスン重工業の労災申告件数180件のうち、 元請で起きた災害は129件で、下請の災害(51件)より2.5倍多かった。 当時、元請労働者は9430人、下請労働者は1万1486人だった。

昨年にも元請の労災申告件数は163件で、 下請申告件数の47件の3倍を越える。 昨年のサムスン重工業の下請労働者は、前年比2倍の2万1550人だった。 しかし元請労働者は9105人と、むしろ減った。

[出処:民主労総巨済地域支部]

巨済地域支部は「常識的にさらに多くの人員が、さらに劣悪で、 さらに危険な死の現場に追いやられているのに、 下請労働者の災害のほうが少ないということは、 労働現場で如何に多くの事故が隠蔽されているかを反証する」と説明した。

労災を申告しても実際に承認されるケースは半分に過ぎない。 2018年から2年間、サムスン重工業と大宇造船所で発生した事故性の災害申告のうち、 労災承認件数は各々約50%、51%に過ぎなかった。

労組は労災隠しを通した企業の労災保険料減免と、 低い労災認定を政府が傍観しているとし、政府の対策を要求した。 巨済地域支部は「文在寅(ムン・ジェイン)政府が発足してから3年間、 多くの労働安全政策が乱舞した。 しかし1日に7人の労働者が労働災害で命を失い、 統計上の災害よりはるかに多くの事故が隠蔽されているのに 現実は何も変わらない」とし 「重大災害の原因をよく知りながら、 労災隠しを傍観して勧める文在寅政府を強く糾弾する」と声を高めた。

また「労働者が働いて死なない権利、 怪我をすればきちんと治療を受ける権利の保障は、 全的に政府の意志にあることをまた一度厳重に警告する」とし、 △労災隠し事業主の処罰、 △公傷処理の処罰、治療受ける権利の保障、 △労災予防計画樹立、特別監督実施、 △労災現況公表、再発防止対策用意、 △企業殺人法制定、危険の外注化禁止を要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-08-26 15:35:24 / Last modified on 2020-08-26 15:35:26 Copyright: Default

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