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韓国:現代製鉄労組支会長も救出作業で窒息
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現代製鉄労組支会長も救出作業で窒息

漏出ガス現場に近い事務室にも広がる...「事務室の移転を要求していた」

キム・ヨンウク記者/ 2010年02月11日12時30分

2月9日、忠南道の唐津現代製鉄の一貫製鉄所C地区で発生した有毒ガス(LDG)の 流出事故は、作業場に近い事務室まで漏出ガスが流れ、事故が拡大したことが 明らかになっている。金属労組現代製鉄支会によれば、この事務室はユーティ リティ整備事務室で、浦項製鉄で働いた経験がある数人の労働者が事務室を移 転するよう要求もしていた事実が明らかになった。また事故現場の周辺には安 全保護装具がなく、逃げ出せない人を救けにいった労組の支会長もガスで窒息 した。

キム・イルグォン現代製鉄支会宣伝部長は「ブースター室でガスケット交替作 業をして試験稼動をしていた。漏出当時の状況把握はまだできていない。本来 は試験稼動ラインだけが動いているはずだが設備に問題があったようだ」と事 故の原因を伝えた。労働組合は、支会長が病院から出てくれば独自に事故原因 を調査する計画だ。

この日、ガスで窒息して病院に運ばれたのは27人で、ほとんどは11日には状態 が好転し、集中治療室から一般病室に移ったが1人はまだ意識不明だと言う。ま たこの日の午前、一般病室にいた窒息者がまた重患者室に移されることもした。

[出処:金属労組]

チェ・インホ支会長、「外に出ると足の力が抜けて頭が痛かった」

金属労組現代製鉄のチェ・インホ支会長は事故当日、作業環境問題を点検する ために事故現場周辺を巡回していたところ、事故を目撃したため救出作業をし たところガスで窒息し、病院に運ばれた。チェ・インホ支会長は11日午前重患 者室から一般病室に移された。

チェ支会長によれば、車で現場周辺を回っていると、倒れた人を目撃し、周辺 に人々が集まっていたので、状況を調べるために車から降りたところ、ガス漏 出事故であることを知った。その時はすでに安全担当者が現場を統制して救急 車を呼んだ状況だった。チェ・インホ支会長は「安全担当者に反対側の事務室 に何人勤務者がいたのかと聞くと、4人いたといった。とにかく入って、救出し ようとしたが残留ガスがあって危険だと言われた」と伝えた。

当時、現場には保護装具もなかった。チェ支会長は救出のためにすぐ保護装具 を持って来るように言ったが、保護装具を取りに行っているところだという返 事が戻ってきた。5-10分程、保護装具を待っていると感知器から残留ガスはな いという信号が入り、5人が救出に入った。チェ・インホ支会長はまず中で倒れ た人1人を救助した。そして事務室に残って隅々を確認した。当初4名がいたと いう話を聞いたためだ。それ以上の人は見えず、しばらく外に出て空気を吸っ てまた入り、また倉庫などのすみずみまで探して出てきた。

チェ支会長は「外に出ると、足の力が抜けて目がくらむようで、吐き気がして 頭が痛かった。ガスがそんなに恐ろしいとは知らなかった」と当時のガス中毒 状況を伝えた。チェ支会長によれば、それでも安全検出器などが作動して一部 は待避したという。チェ・インホ支会長は「P社も高炉稼動の初期によくこうし た事故があったという話を聞いた。会社も成功的な高炉建設には安全が重要だ と強調してきたので、さらに安全な職場にするために今後の再発防止対策を議 論する予定」と明らかにした。

今回漏出したLDGは製鋼転炉から発生するガスだ。漏出したガスを吸入すると、 短期的にむかつき、嘔吐、胸痛、頭痛、眠気、めまい、失神、瞳孔拡大、窒息、 肺鬱血、血液障害、肝肥大、肝と腎臓損傷、けいれん、昏睡と心不全症を引き 起こすことがある。

現代製鉄は1月5日、唐津一貫製鉄所高炉工場で現代車グループ鄭夢九会長と高 炉エンジニアリングを主管するポールワース(Paul Wurth)社のマーク・ソルビ (Marc SOLVI)社長などの内外賓と役職員600人ほどが参加した中で、『現代製鉄 一貫製鉄所第1高炉火入式』イベントを開き、成功的な高炉の稼動を対内外に伝えた。

今回の事故は会社側の安全不感症に起因するという指摘も起きている。キム・ イルグォン宣伝部長は「今回の事故がおきて確認してみると、すでにガスが漏 出した事務室の移転を要求していた労働者がいたが、会社が握りつぶした」と し「彼らは当時は組合員ではなく、こうした要求があったという事実を知らな かった」と伝えた。去る10日には労組のホームページに下請け労働者という名 前で『予告された事故』という文も書き込まれた。この文には事故がおきたC地 区の安全要員の不在を指摘した下請け労働者を下請け業者社長が解雇したとい う内容が含まれている。この労働者は「安全問題に関心を持たせず、不満勢力 をなくそうとする使用者側の態度が変わらなければ、第2第3の事故は火を見る より明らかだ。頼むからしっかりして人々が怪我をせず働ける条件を作れ」と 指摘した。

一方、今回の有毒ガス漏出事故と関連事故施設の管理責任をめぐり現代製鉄と 施設を施工したサムスンエンジニアリングが互いに責任攻防を繰り広げている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-02-15 12:54:16 / Last modified on 2010-02-15 12:54:18 Copyright: Default

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