本文の先頭へ
韓国:「健康に働く権利」を求める警笛
Home 検索

「健康に働く権利」を求める警笛

世界労災労働者追慕日の28日に運輸労働者が警笛デモ

アン・ポヨン記者 coon@jinbo.net / 2009年04月27日17時07分

全国運輸産業労働組合は「4.28世界労災労働者追慕の日」をむかえ、当日の午 後3時に車両と機関車を利用して、あちこちで警笛デモを行う。『仕事』で死ん だり怪我をしたり、病気にかかった労働者を追慕して午後3時、同時に『警笛』 を鳴し、追悼発言を読む。

OECD国家の中で労災死亡率が一番高いのは韓国。2位のメキシコより3倍ほど高 い。日本よりは100倍も高い。

労働部の産業別災害現況を見ると、運輸労働者の死亡万人率は労災が多いこと で有名な『建設業』よりはるかに高い。建設業では死亡万人率が2.18人だが、 自動車旅客運輸業は2.56人、水上運輸業、港湾荷役と貨物取り扱い事業が4.35 人、貨物自動車運輸業は何と4倍近い7.90人だ。

特に貨物運送労働者は、1997年の労災保険加入者数が10万人を越えたが、2007 年にはおよそ2万人に減った。IMF以後の構造調整で持込車主への転換を強要さ れ、特殊雇用労働者に分類されたため労災保険の対象から除外されたからだ。 実際には貨物労働者は使用者の管理監督と指示を受けているが、法枠の外に押 し出されている。

昨年2月、仁川港でクレーンに移動していたコンテナが横のコンテナと衝突して 積んでいたいくつかのコンテナが将棋倒しに倒れ、待機中のトラックを直撃、 運転手がその場で亡くなった。当時亡くなった貨物運送労働者のキム・クァン ボク氏(49)は労災補償を受けられなかった。

貨物だけでなく、鉄道、バス、タクシー、航空、港湾などで働く労働者は、他 の業種より労災の発生が多いが、普通は交通事故で処理され、ほとんどは労災 として処理されない。特にバス、タクシー労働者の普通無事故10〜13年になる と個人タクシーの資格を得て離職するがその時に会社が要求する事故証明書は 就職に障害になり、個人の金で処理するのが慣例だ。こうした状況でバス、タ クシー労働者たちは「労災処理は空の雲をつかむような話」と話した。

バス、タクシー労働者は、勤労基準法の例外条項で労働時間に制限を受けない ため問題はさらに深刻だ。建設交通部は2006年の交通安全年次報告書で運輸労 働者の労災事故原因を「運輸事業体の構造的欠陥、すなわち収入金を確保する ための無理な運行と運転手の1日の長時間運行による過労運転などに事故の危険 が内在していることに大きな原因があると判断」するという報告書を発表した。

外国では、事業用車両の事故件数は非事業用車両に比べてはるかに少ない。政 府が事業用への適切な管理と労働者保護をするためだ。しかし韓国は正反対だ。 事業用車両の交通事故率が非事業用車両より7倍ほど高い。

鉄道では2006年まで毎年10人以上の死亡者を出している。労災多発といわれる 造船所よりも高い。鉄道は2006年から労災が急激に減った理由を、労組が安全 保健への関心と事業を進めたうえに、鉄道の24時間二交代を3組2交代に変えて、 労働強度、疲労度などを下げた結果だ。しかし全労働者群と比較するとやはり 高い水準だ。現場管理と教育で労災事故発生率を著しく下げた良い事例だ。

航空では、機長、乗務員は時差の中で暮すのが日常だ。最近、デンマークでは 30年間航空乗務員で交代労働をした女性労働者の乳癌を労災と認め、これまで に40人ほどが労災を認められたが、韓国でははるかに遠い。

運輸労組は「すべての運輸労働者は長時間労働、不規則的な労働、集中的な運 転労働、客へのサービスで発生するストレスなどで深刻な肉体的、精神的苦痛 を受けている。労働者が健康に働く権利のために、労働して死んでいった同志 を追悼し、運輸労組は死なない権利、怪我をしない権利、病気にかからない権 利を準備し、警笛デモに臨む」と明らかにした。

4月28日の『世界労災労働者追慕の日』には世界各地で多様な追悼行事が開かれる。

4.28日世界労災死亡労働者の追慕由来

1993年4月10日、TVアニメーションのシンプソン家族に出てくるバーツ・シンプ ソンの人形を作っていたタイのケイダー(Kader)社の工場で火事が起きた。この 火災で188人の労働者が死亡した。このうち174人は女性労働者だった。工場火 災が大惨事につながったのは、労働者が人形を盗んで行くことを防止するため 工場の扉を外から締めて、労働者が逃げられなかったためだ。1996年4月28日、 国際自由労連の各国労組代表者が当時死亡した労働者を追慕して労災死亡の深 刻性を知らせる意味で初めてキャンドルを持った。以後、国際自由労連と国際 労働機構(ILO)はこの日を労災死亡労働者公式追慕日にした。現在は110を超え る国で労災死亡労働者を追慕する多様な直接行動が行われる。

韓国にもタイのケイダーと似た事件があった。 419革命があった1960年3月2日、釜山の凡一洞の国際ゴム工業株式会社で火災 が発生し、労働者62人が死亡して39名が負傷した。被害労働者の多くは、やは り幼い女工だった。当時の東亜日報記事を見ると、盗難を心配して扉が閉じら れており、逃げる唯一の通路は木の階段で、多くの人が一度に押し寄せたため に崩れたという。さらに責任者級は非常口を防ぐことさえした。

▲東亜日報1960年3月3日(夕刊) 3面/会社が盗難を防ぐため非常口を締めていて、事件の一日後に52人が亡くなった事実を報道した。死亡者は以後さらに増えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-05-03 18:09:10 / Last modified on 2009-05-03 18:09:12 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について