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KTX乗務員、「闘った3年の人生を守る」

「物理的闘争は中断、息長く戦う」

チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2008年09月29日12時28分

鉄道公社の直接雇用を要求して3年間闘争をしているKTX乗務員が、9月29日に 立場を発表し「新しい闘争の開始」を知らせた。

KTX乗務員はこの立場書で「『子会社就業斡旋』を拒否したのは『自尊心』を守 る決定で、これは3年の闘争の正当性を証明するもの」と強調、「鉄塔闘争が敗 北したとはいえ、屈服しないというこの決定は、現実に屈服しないという非正 規女性労働者の『自尊心』を守るものであり、私たちの闘争がまだ進行形だと いうことを物語るもの」と述べた。

▲チャムセサン資料写真

KTX乗務業務外注委託に反対して鉄道公社の直接雇用を要求するストライキに入っ たのは2006年3月1日。その年の5月に集団解雇されたKTX乗務員は、鉄道公社の ソウル地域本部の占拠座り込み、ソウル市長候補者の選挙事務室占拠座り込み、 ソウル駅テント座り込みなどを経て、何回もの警察の鎮圧と連行事態も体験した。

イーランド、コスコムなどと共に代表的な非正規職問題として社会世論を喚起 させ「非正規職女性労働者闘争」の象徴に位置したが、直接雇用を頑なに拒否 する鉄道公社の態度のために闘争が長期化した。何度かの峠を経て、ほとんど の乗務員が闘争を終えたが、約40人の乗務員は現在も残って「闘争の正当性」 を主張している。

8月27日には「最後の闘争」という気持でソウル駅乗り場の反対側の照明鉄塔で 高空籠城に入ったが、鉄道公社との交渉で公社側が「子会社就業斡旋」を最終策 として出したため、これも整理した。

KTX乗務員たちはこれに対して「外注委託労働者の悲しみと差別を変えてようと、 この3年間、血の涙が出る苦労を甘受してきた私たちに対して、また外注委託労 働者としての就職を斡旋すると言って『人道的処置』だと言う鉄道公社の厚顔 無恥に新たに鳥肌が立った」とし「何があってもこの3年の人生を完全に捨てる ような合意だけは絶対にできない」という立場を明らかにした。

KTX乗務員たちは今、集会、座り込み、断食など、いわゆる「物理的闘争」では 変化の可能性を期待するのは難しいと判断している。これからは訴訟などの法 的な手続きを動員し、鉄道公社の不法派遣を証明する計画だ。彼らは立場書で 「闘争の終わりを意味するのではなく、息の長い新しい闘争に転換すり」とし 「長い時間がかかっても、歴史は私たちの勝利を確認させてくれるだろう」と 話した。

[立場]われわれは堂々と闘うKTX乗務員です。

今、息長く、変わることない断固とした新しい闘争の開始を知らせます。

『子会社就業斡旋』を拒否したのは『自尊心』を守る決定で、これは3年の闘争 の正当性を証明するものです。

KTX乗務員は鉄塔座り込みを終えてまた日常に戻りました。鉄塔の高さほどに高 かった私たちの苦しさも、今は過去のことになりましたが、鉄道公社の最終提 示案に接して感じた絶望は忘れられません。KTX乗務員は9月12日に鉄道公社が 提示した『子会社への積極的な斡旋』を受けないことに決めました。その決定 の過程は、この3年ほどに大変で難しいものでした。この過程でわれわれはこの 3年間の歳月をどれほど恨んだでしょうか。それなのに、われわれはその時間を 『無駄に』しないことにしました。鉄塔闘争が敗北したとはいえ、屈服しない ことにしたこの決定は、現実に屈服しないという非正規女性労働者の『自尊心』 を守るもので、私たちの闘争がまだ進行形であることを物語ります。

いくら努力しても変わらない世の中。

最初に闘争を始めた時、「われわれは正当だから必ず勝利する」と信じていま した。社会の新人、全てが下手で、何一つ恐ろしくないものはありませんでし たが、こうした信頼が私たちを世の中の前に堂々と立てさせました。一部の人々 の痛い視線も、胸を押し潰すようなひどい誤解と偏見にも強く耐え抜くように させた力でした。そうして時間が流れました。1か月ぐらいで終わるかもしれな かったのに、1年がたち、1年で終わるという期待がいつのまにか3年も経ちまし た。予期せず長びいた時間が私たちを絶えず困らせ、疲れさせました。耐えら れずに離れる同僚の数が増え、残った人々はそれ以上に大変でした。

あまりにも明白な正当性で、それほど切実に恨みましたが、私たちの社会を支 配する権力と鉄道公社の経営陣は少しも変わりませんでした。同じ嘘、とんで もない詭弁だけをオウムのように繰り返し、圧倒的な力で私たちを威嚇しまし た。私たちが疲れたように見えたり、世論が静まり、状況が少しだけ変われば、 いつのまにか彼らは放棄を強要して屈従しろと圧迫しました。前の政府も現政 権も、前の社長も今度の社長も、少しも違いません。

「人道的次元の善処」とは結局この3年の血の涙を自ら否定しろという言葉

「馬の耳に念仏」のような李哲社長が逃げた後、新しい社長がくるというので 内心期待する気持がありました。新しい社長が赴任し、また1月、2月、3月が過 ぎても、何の反応も、応答もなかったので、最後の勇気を出して危険千万な鉄 塔に上がりました。今か今かと、意味ある対話がうまくいくと信じて頑張りま したが、返ってきたのは私たちの純粋さを冷酷にあざ笑うことでした。鉄道公 社は「KTX乗務員には何の責任もないが、人道的(?)次元で子会社就職を斡旋す る」というあきれた提案で私たちをさらにみじめにしました。「外注委託労働 者の悲しみと差別を変えようと、この3年間、血の涙が出るような苦労を甘受し てきた私たちに、再び外注委託労働者としての就職を斡旋する」と言い、「人 道的処置」だと言う鉄道公社の厚顔無恥さには新たに鳥肌が出ます。

3年間の異常な座り込み生活で極度に疲れた私たちの身と心は「それでもこの程 度で受け入れよう! もうそろそろ闘争を終えよう!」と言いましたが、季節の変 化を感じさせる涼しい風がそのままにしておいた私たちの理性は、「何があっ てもこの3年の人生を全て捨てろという合意だけは絶対にできない」と私たちに 活を入れしました。

そうです。私たちの身と心はもう疲れ果ててしまいました。でも疲れて倒れて も、毒が入ったリンゴを食べる程にわれわれは愚かではありません。

物理的闘争の中断、しかし息長く始める新しい闘争

胸が張り裂けそうな長い悩みの末に決めました。集会、座り込み、断食.... あらゆる方法を使っても、私たちの力で彼らを変えることはできませんでした。 近いうちに新しい変化の可能性を期待するのは難しいと判断しました..

しかし「KTX闘争の終わりを意味する」のではありません。まず当分は法的訴訟 で、鉄道公社の不法派遣行為を証明します。そして息長い新しい闘争に転換し ます。もし私たちが新しい会社に個人的に再就職するとしても、私たちがこの 闘争を終わらせない以上、われわれはいつどこででも闘争するKTX乗務員です。 闘争を始めるにあたり、私たちが持っていた唯一の信頼、「正義は必ず勝つ」 という真理が変わらない以上、われわれはあきらめませんし、闘争を止めるこ ともないでしょう。不正と差別、抑圧と搾取に屈することなく抵抗する労働者 の闘争が続く限り、われわれはKTX乗務員としてまた集まり、誇らしい労働者と してその場に共にするでしょう。以後、とても長い時間がかかるかも知れませ んが、いつかは歴史が私たちの勝利を確認させてくれると確信します。

KTX乗務員闘争に連帯してきたすべての方にまた一度感謝を申し上げます。

本当に多くの方が連帯してきました。その方たちの連帯と助けがなければ、 KTX乗務員はすでにはるか以前にあきらめてしまったでしょう。私たちがためら う時に勇気をくれ、助けが切実な時に惜しみない献身で私たちと連帯してくれ ました。無力な人々に対する社会的な冷遇を止め、惜しみない支持と声援で闘 争の孤独をなだめ、私たちの主張が正当だということを率先して証明して下さ いました。

鉄道労働組合の組合員にもありがとうというご挨拶を省けません。徹底的に孤 独な戦い、生計と生活の威嚇に絶えず苦しむ長期闘争事業場の中で、KTX乗務員 が相対的に良い条件を持てたのは、2万5千の鉄道組合員の変わることない支持 と声援があったからこそ可能でした。私たちが鉄道労働組合の一員であること がいつも強固なしんばり棒でした。また、この2年間共に苦楽を共に闘争したセ マウル乗務員も私たちの力になりました。最終交渉で本意と違い立場の違いを 見せざるを得ず、それによってセマウル乗務員の心を傷つけてしまいましたが、 いつも強固な仲間として一緒にすることを約束します。

今、われわれは「今のところは私たちが押されたように見えても、歴史は決し て嘘を言いません。歴史は力で動くのではなく、真実によって動きます」とい うキム・ジンスク姉さんの言葉のように、いつかは必ず勝利することを変わる ことなく信じています。そして今、息長く、しかしやはり変わることのない固 さで、新しい闘争、歴史的な闘争が開始することをお知らせます。

2008年9月29日

KTX乗務員オ・ミソン、キム・ヨンソン、チョン・ミジョン、パク・ミギョン、キム・ヨンミ、ヤン・ヘヨン、ハン・アルム、ペ・ギヨム、キム・ギョンウン、キム・ソンヒ、チャ・ミソン、パク・ソンミ、ムン・ウニョ、イ・ソユン、チャン・ヘジン、キム・ジノク、チェ・ジョンヒョン、オク・ユミ、チョン・ヨノン、キム・ダヨン、キム・ミンジョン、シン・ウンジュ、ソ・ヒョジョン、パク・ジョンヒョン、パク・ジヘ、パク・ヨンシン、アン・ミジン、ナム・ソヨン、パク・チエ、キム・ミヒャン、クォン・セギョン、ユ・スラン、カン・ヨンスン、チェ・ミンギョン一同

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-10-07 04:33:29 / Last modified on 2008-10-07 04:33:31 Copyright: Default

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