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キム・エス組合員の涙

[イーランド香港通信](7)ゴールドマンサックスからシティ銀行まで三歩一拜

オ・ドヨプ(作家)/ 2008年05月06日12時07分

香港新聞の経済面には毎日イーランド・ニューコア労働者の証券市場上場反対 の記事がのっている。

今日(5月5日)付〈成報〉には、『韓国人、イーランド証券市場上場抗議のため に香港訪問』という見出しで経済1面に写真と共に記事が載った。また〈新報〉 にも『イーランドの韓国労働者が抗議訪問』という見出しでイーランド労働者 が香港に来た理由を詳しく書いている。

遠征闘争団は午前10時、UBS事務室があるIFC(国際金融センター)ビルの前での 集会を始め、ゴールドマンサックス、シティ銀行を次々と訪問し、香港証券市 場上場幹事社にイーランド労働者の要求を含む抗議書簡を渡した。

▲ゴールドマンサックスとUBSは責任者が出てきて代表団と面談し抗議書簡を直接受け取った。

ゴールドマンサックスとUBSは責任者が出てきて代表団と面談し、直接抗議書簡 を受け取った。だがシティ銀行は面談を拒否した。抗議遠征団は、シティ銀行 前で、抗議の意味でイーランド香港上場投資説明書を破り、糾弾集会を開いた。

▲シティ銀行側は面談を拒否した。抗議遠征団はシティ銀行の前で抗議の意味でイーランド香港上場投資説明書を破り、糾弾集会を開いた。

ゴールドマンサックスからシティ銀行まで、遠征闘争団は三歩一拜で訪ねて行っ た。香港の市民は三歩一拜をする遠征闘争団を注意深く見守り、遠征闘争団が 配ったチラシをしっかり読む姿が眼に触れた。

UBS香港代表のジェフ・シー(JEFF SEE)は抗議書簡を受け取りながら「ありがと う。よく調べる」とした。

▲ゴールドマンサックスからシティ銀行まで遠征闘争団は三歩一拜をして行った。

証券取引所に抗議書簡を渡しに行くと、証券取引所の関係者は外にいる遠征団 をビルの中に入れと言った。ハン・ヨンエ組合員は「韓国では建物の前で門前 払いされるのに、まずビルの中に入れということがとても印象的だ」とし、 「私たち(遠征闘争団)の意見を受け入れるかどうかは疑問だが、少なくとも人 間扱いをしてくれるようだ」と話し、首をかしげる。焼き付くような陽射しの 中を歩いた遠征闘争団は、冷房がきいた建物に入り、少しの間だけでも汗を冷 ますことができた。

IFC前でハン・ヨンエ組合員とキム・エス組合員が首かせをはめて建物の前に座 ると、写真記者のカメラが炸裂し始めた。キム・エス組合員は首かせをはめて 座り込むとすぐ涙をぽたぽた流した。

「300日間戦い、一度も涙を見せたことがない。だが香港市民の前に首かせをは めた瞬間、どうすることもできず涙が出てきた。私もなぜ出てきたのか分から ない。」

▲キム・エス組合員は首かせをはめて座り込むと涙をぽたぽたと流した。

三歩一拜をしながら階段を上り、シティ銀行の前に到着した遠征闘争団の顔は 汗まみれだった。疲れないかという質問に民主労総京畿本部のクォン・ミジョ ン前副委員長は「イーランド労働者が懐かしい仕事場に帰れるのなら、今日一 日だけでなく1か月でも三歩一拜をする」と言って汗を拭いた。

SFC(金融監督院)は午後3時に金融監督院会議室で遠征闘争団と面談すると連絡 してきた。遠征闘争団に「皆さんの考えを知りたくて、この席を作った。言い たい話と要求事項をすべて話してくれ。聴取した後、最大限皆さんの意見を反 映する」といって面談が始まった。

もちろん回答は「調べてみる」で一貫していたが遠征闘争団の意見をメモ帳に ぎっしり書きとめ、一時間以上の面談時間をかけた。

香港労総のタン総幹事が「投資説明書のイーランド事務室住所も虚偽だ」とし 「知っているか」と尋ねると、金融監督院関係者は「調査する」と言って遠征 闘争団が持っていた住所と電話番号を職員に複写させた。

ARMCのドリス・リー活動家は「イーランドは企業情報を公開していない」と問 題を提起した。これへの金融監督院の回答も「調査し答る」であった。

イーランド一般労組のイ・ナムシン首席副委員長は「(金融監督院の)ジェス チャーにすぎないという思いは振り切れないが、韓国労働者の声を聞く時間を 作ることだけでも涙が出る。韓国では想像もできない」と意味を付与した。

またイ・ナムシン副委員長は面談の最後に香港金融監督院に「SFCの役割を十分 に果たしてくれ」という要請とともに「イーランド労働者は命がかかった状況 に置かれている。第2、3の行動も敢行するかもしれない」と伝えた。

香港労総関係者も「不道徳な外国企業の香港証券市場上場を香港労働者も、 黙っていない」と警告の言葉SFCに伝えた。

今日の集会と抗議訪問にも、初めから香港労総と市民団体関係者が一緒にした。 上場企業との面談および記者会見準備などを積極的に支援し、遠征闘争団は 力を増している。

以前のWTO阻止集会参加者が香港で拘束された時、韓国大使館が保証人にならず、 拘束者が保釈で釈放されなかった時、保証人になった僑胞(海外在住韓国人)の チャン・デオプ氏も遠征闘争団と連帯している。

▲宿舎に戻る地下鉄の中でハン・ヨンエ氏は短い睡眠を求める。

宿舎に戻る地下鉄の中でハン・ヨンエ氏は短い睡眠を求める。両手に集会用品 を持って一日中動き、国内より何倍もつらい時間を送っている。キム・エス組 合員は「国内で遠征闘争団を見ている組合員を思えば、大変だとはおもわない。 もっとがんばらなければ.....」という。キム・エス組合員の肩の重さが感じら れる。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-05-12 09:10:55 / Last modified on 2008-05-12 09:10:57 Copyright: Default

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