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政府、女性界「性売買女性は被害者」の認識が強く

「労働者性認定」は現在のところ困難、社会的合意が必要だという意見も

金トギュン記者

韓国の社会は、性売買女性を労働者と認定できるだろうか。

6月29日、性売買女性が性労働者準備委を発足させ、本格的な活動に突入する という消息が伝えられたが、彼女たちの活動を支持する声がある反面、 もう一方の片隅では性売買女性はあくまでも被害者であって、彼女たちを 労働者と認めることは社会通念上、受け入れられないという立場も 強く提起されている。

政府は、国内法と社会通念から、受け入れにくいという立場だ。性売買女性を 労働者と認めるべきたという主張もあるが、ほとんどの女性団体はこれらの 女性は性暴行による被害者と見ていた。

女性家族部・権益企画課のある関係者は29日、民衆の声の電話取材に対して 「現在の国内労働法上、労働者と認めるかどうかの問題は政策的な考慮事項」 としながら「労働者を認めろという彼女たちの主張は、文字通り一方的な主張だ。 ヨーロッパなどの一部の国家で論争があるが、国内法的にはこれを論じるのは まだ早く、困難な側面がある」と否定的な立場を明らかにした。

政府関係部署、「性売買女性は労働者と見られない」

性売買女性の労働者性を認められるのかどうかを調べるために、労働部の意見 を聞こうとしたが、公式の見解は困るということで、別の部署に渡そうとする 姿を見せた。

29日、労働部・勤労基準課の関係者は、「勤労基準法上適用される職業がある が、反社会的と認められる職業は、勤労基準法の適用を受けにくい」とし、 「(性売買が)社会通念上十分に認められる職業ではなく、勤労者性を認めるこ とは難しいだろう」と述べた。

現場で性売買被害女性への支援活動をしている団体は、性売買は女性に対する 暴力であり、彼女たちは被害者だと認識している。昨年から実施された性売買 特別法に対しても、実効性の論議を押し出すより、これを正しく適用施行 できるようにすべきだという立場だ。

女性民友会・性暴行相談所のキム・ヨンエ活動家は「性売買を労働と見なすこ とはできず、性売買女性を性暴行による被害女性と見ている」とし、「彼女た ちを労働者で見るのは難しい」と話す。

彼女は「これらの主張は、性売買女性の要求なのか、事業主の要求かわからな い」とし、「労働だと認めれば、職業選択が自由でなければならないが、この 女性たちが集娼村に入っても、望めば出てくることができなければならないが、 果たして現実はそうだろうか」と問い直した。

また「性売買女性を労働者と認めるには、その条件が整っていなければならず、 女性たちも同等な人間として認められるべきだ」と語り、「もし自分の家族の 中で、娘や周囲が職業として選択するといったらどうするのか」と反問する。

女性界、「性売買女性は被害者」...「まだ時期尚早」の主張も

彼女たちを労働者と認めるには、社会的な合意が必要だという指摘もある。

現場で活動する活動家の話によれば、性売買女性のうち、本人が自分で被害者 と考える人もいれば、労働者と認めるべきだと考える人もいないことはない。

性売買被害女性支援センター「暮らし」のイソクユンミ事務局長は、「現在、 性売買防止法が施行され、性売買を不法として禁止しており、性売買を労働と 認めるのは困ると思う」とし、「彼女たちは被害女性と見るのが正しい」と述 べた。また「店の事業主たちとの関係など、現実的な側面を考慮すると、現在 この議論を定着させるには性急だと思う」と話す。

外国の場合、性売買女性で構成されたいくつもの団体が存在する。 これらのうち、性売買を否定する立場を持つ団体もあり、 「選択した労働」だと主張する団体もあるという。

性売買を選択した労働と考え、これを犯罪視してはいけないと主張しながらも、 人身売買などに対しては処罰すべきだという主張もある。また性売買をなくす ために、労働の機会と社会福祉を拡大すべきだという主張もある。

国内の労働組合と現在、性売買女性が作ろうとしている団体の性格を同等に見 ることができるだろうかという意見もある。イソクユンミ事務局長は「現場で 相談をしていると、彼女たちが集団行動をすることは不可能で、時間をあける ためにも事業主の同意が必要だが、使用者の同意なく労組を結成できるのか、 果たして自主的な意志があるのか、誰のためかということを考えると、あまり 歓迎できることではない」と話す。

2005年07月02日(c)民衆の声

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-07-02 21:33:47 / Last modified on 2005-09-05 05:15:32 Copyright: Default

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