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LNJ Logo 韓国:平沢・集娼村の李氏へのインタビュー
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「底辺の生活だが、生計ためにやむを得ない選択だった」

[インタビュー]平沢・集娼村の李氏、「苦しい生活で選んだ最後の手段」

朴サンヒ記者

「一般の女性と違うところのない同じ女性で、人間だ。労組がストライキをする ように、私たちも生活が苦しくてストライキをしている。うんざりするような 貧困で今にも飢えそうな家族を考えれば...何を迷うことがあるだろうか」。

6月29日、蚕室体操競技場で開かれた「性労働者行動の日」には、膨大な 取材陣が駆け付けた。突然の性労働者の「反乱」であるかのようにマスコミで 報道されたが、粘り強く自分たちの要求を貫徹するために活動してきた。 何も変わったことはないのに色眼鏡で見る人々に対して平沢集娼村 (別名「サムニ」と呼ばれる地域)のOO氏は厳しい忠告をする。

すっぽり目深にかぶった野球帽、濃いサングラスにマスク... 家族のために、 第2の家庭のために、報道機関の撮影を嫌う姿を見せたとはいえ、 彼女たちの主張だけは確かだった。

「人々はまだ虫を見るように私たちを見るかもしれない。 でもすぐに私が食べさせて養わなければならない家族がいて、とても 生活が苦しくて選んだたのがこの仕事なのに、何で敬遠するのか」。

行事準備団の側近として忙しそうに動く彼女に会うことができた。これまで 記者への「背信(?)」のために気が向かないインタビューだといったが、 動揺することがない瞳を、小さくても鮮やかな口を持った彼女と話をする ことができた。

*競技場予約取り消しはもちろん、公演をする予定だった芸能人が全てキャンセルしたと聞いたが。*

ソチャンフィ、ケンといった有名芸能人が私たちの祭りに力を貸すために 参加することになっていた。9000万ウォンを出して彼らと契約した。 芸能人側から現在、突然スケジュールが変更になったという理由を言っているが、 ヒアリングでは政界、女性団体側からの圧力があったようだ。

「今回の行事で公演したら、永遠に芸能人として活動できないと思え」、 そんな形で話したと言う。 競技場のキャンセルも、マスコミの報道では700万ウォンと言っていたが、 それより多い。きっと違約金を受け取る。

*事業主が強制的に引っ張り出した行事だという話もある*

民主主義国家でどこに強制があるのか? みんな自発的に出てきた。 記者も考えてみなさい。誰かに行けと言われてここに来たというのか?

われわれは生存のために自ら働いている人間だ。だが人々、いや正確に言えば 女性界の権力が人身売買にあったというようなことを言う。誰が私たちを人身 売買したというのかわからない。学問をした人なのに、人身売買による性売買 被害女性と性労働をする私たち女性の区別が出来ずにいる。

*代表団選出はどのように形成され、どんな活動を計画しているのか?*

各地域でまず役員陣を選ぶ。選ばれた役員陣が集まり、中央でまた代表と 副会長などを選んで活動することになる。活動は、政府や女性団体、 一般市民などとの持続的な接触を通して対話の場を用意する 活動をするものと見られる。

また連帯する団体も多くて、活動が力付けられる。社会進歩連帯や女性行進と いった方々が代表的だ。彼らは売春を見る社会の敵対的な態度のために性関連 の問題が大きくなったのだから、この現象を認める開かれた態度を持たなけれ ばと主張する。とても力になる。

*△「生活が難しくて暮らしははるかに遠く、出て行った人はとても多い。普通200〜300万ウォン程かせぐ。行く所がなくて最後の手前にきた」 (c)民衆の声キム・チョルス記者*

*性売買特別法の廃止を主張している。法施行以後、やめた人は多いのか?*

とても多い。生活が難しくて、生きる道がはるかに遠くて出て行った人はとて も多い。普通200〜300万ウォン程かせぐ。行く所がなくて、最後の手前まできた。

絶対に来たくて来たのではない。暮らしが難しい人がほとんどだ。両親が病院 に横になっていて手術費を用意しなければならない人、兄弟の学費を稼ぐこと に余念がない友人、この前にはおかあさんが入院して、すぐ手術をしたいのに 金がなかったという同僚の話も聞いた。そんな理由で自殺の件数もとても増加 している。みんな生活苦を悲観して死を選択している。

性行為をせずに暮している人がどこにいるか。韓国社会で性文化はすでに定着 して久しい。性売買特別法の実施以後、性暴行のニュースがますます増えてい て、われわれ労働者の自殺件数も高くなっている。

女性界を代表する女性界権力は性売買特別法の実績として、集娼村での 店舗が40%減少し、性労働者数が50%減少したと自慢するように話す。だが 現在はどうか。あらゆるヤミの性売買だけが増えて、性売買が「犯罪」という 事実を国民に刻印させた。

われわれは、首を固く締めつけている「貧困」から抜け出すために性労働を 選んだ。決して女性界の権力が法を媒介として偽計で私たちを強要する懸案ではない。 われわれが自分で判断して、適当な時になれば脱性労働をするかどうかを 決めるだろう。

*政府が行う性売買女性の自活政策もあるが?*

政府は女性職業学校を斡旋してやると言って、仕事を習えと言う。ほとんどが 美容や料理だ。だが考えてみろ。美容、料理、すでに競争が激しい分野だ。

この何千人にも達する人々全員を、いつ勉強させるのか、6か月の勉強をして、 その間の私たちの生計は誰が責任を持って保障してくれるだろうか?

自活プログラムとは言うが、女性界の権力がわれわれ労働者を自活させるとい う名目で、自分たちの職場と政治的なステップを作ったとしか思えない。

*だが世論はまだ否定的だ*

私もこの仕事を始める前、彼女たちを見て「なぜあんな仕事をするだろうか。 あれしかすることがないのか」と思っていた。

まだ行くべき道が遠くて大変だ。 しかし一人、一人ずつ最大限、理解させ、対話しようととても努力している。 もちろん説明をしても席を避けたり理解できない人も多い。 でも私たちの事情を説明して心と心で近寄れば理解してくれる人も多い。

2005年07月02日(c)民衆の声

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


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